1,800円以上の注文で送料無料

パンプキン!模擬原爆の夏 の商品レビュー

4.1

28件のお客様レビュー

  1. 5つ

    7

  2. 4つ

    14

  3. 3つ

    5

  4. 2つ

    0

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

2018/02/17
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

 パンプキンは、爆弾です。模擬原爆の別名です。  爆弾に模擬も本物もへったくれもないでしょ、爆弾は爆弾で、爆発して、人を殺す武器でしょ。どうして「模擬」なの?  そう思いませんか。  「パンプキン」は、模擬原爆でした。  広島と長崎に落とされたあの原爆の、練習台として、つくられたのが、「パンプキン」です。原爆の形は、通常の爆弾とは異なります。  大きくて重くて、不格好な原爆を落としたい場所に、正しく落とすのには、練習が必要でした。原爆の開発には、多額のお金がかかっています。失敗するわけにはいきません。練習場所に選ばれたのは、大阪です。練習で爆弾を落とし、練習で人が死にます。  人が殺し合うのが戦争。たくさん殺したほうが勝ちなのが戦争。そんなことはわかっています。でも、人殺しの技能を高めるために、人を使って練習できる神経を形成するのが、戦争なんだということを再認識してぞっとします。

Posted byブクログ

2016/10/26

《市図書館》 恥ずかしながらこの本を読むまで、模擬原爆の存在を知りませんでした。 自分の住んでいる県にも模擬原爆が落とされていたことにも、驚きを隠せません。 児童書ではありますが、模擬原爆を投下した理由などが、明確に書かれていて、子供の目線で物語が進むので読みやすく分かりやすかっ...

《市図書館》 恥ずかしながらこの本を読むまで、模擬原爆の存在を知りませんでした。 自分の住んでいる県にも模擬原爆が落とされていたことにも、驚きを隠せません。 児童書ではありますが、模擬原爆を投下した理由などが、明確に書かれていて、子供の目線で物語が進むので読みやすく分かりやすかったです。

Posted byブクログ

2016/06/22

大人が読んでも模擬原爆についてよくわかり、戦争について考えさせられる本です。 自由研究の方法についても詳しく書いてあり参考になります。夏休みの読書におすすめです。 小学校高学年くらいから。

Posted byブクログ

2017/09/26

パンプキン爆弾の事はこの本が出版された時に初めて知った。自分なりに調べて、自分の田舎も被害にあっていたことを知り、もしも歴史にちょっとした違いがあったら原爆を落とされたかもしれないと知りショックを受けたことを覚えている。 今回ようやく本を読むことが出来た。子供向けだか、大人が読ん...

パンプキン爆弾の事はこの本が出版された時に初めて知った。自分なりに調べて、自分の田舎も被害にあっていたことを知り、もしも歴史にちょっとした違いがあったら原爆を落とされたかもしれないと知りショックを受けたことを覚えている。 今回ようやく本を読むことが出来た。子供向けだか、大人が読んでも為になる。模擬原爆の事実を知った女の子の心の変わりようが、自分と同じようであり共感出来た。また、原爆の被害者の側面だけでなく、そうなった当時の日本の状況もきちんと書かれている点も良い。 ちょうどこれからオバマ大統領が現職大統領として初めてヒロシマを訪れる。それだけで各国の思惑が渦巻くような世界情勢であるが、いつの日かこの本の最後に出てくる「長崎ちゃんぽんみたいな世界」になって欲しいと切に願う。

Posted byブクログ

2015/11/05

 模擬原爆というものをご存じだろうか。  1945年8月頃,本物の原爆を落とす前後に,日本のあちこちで,ナガサキ型原爆とほぼ同じ大きさの爆弾の投下実験が行われていたという事実を。  本書は,ある小学校5年生の少女が,地元に残る戦争の傷跡や模擬原爆について考えていくことをとおして,...

 模擬原爆というものをご存じだろうか。  1945年8月頃,本物の原爆を落とす前後に,日本のあちこちで,ナガサキ型原爆とほぼ同じ大きさの爆弾の投下実験が行われていたという事実を。  本書は,ある小学校5年生の少女が,地元に残る戦争の傷跡や模擬原爆について考えていくことをとおして,戦争の愚かさを考えるようになっていくドラマ仕立ての内容となっている。単に,模擬原爆の解説書ではないところが,おもしろい。 「あのな…。いろんなことを知っていくと,結局だれが悪いのんかも,わからへんようになるな。」といとこのたくみに愚痴る主人公ヒロカ。  これまで,おそらく〈善悪〉でしか判断してこなかった少女の,この一言が,戦争の愚かさを物語っています。  

Posted byブクログ

2015/08/03
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

ええ本やった。 ノンフィクションと物語の間をゆく読みやすい児童書で、夏休みにピッタリ。 子どもたちが、はじめて「戦争ってなに?」と思ったときに取りかかるにはちょうどよい。

Posted byブクログ

2013/04/07

夏休みの宿題の定番「自由研究」。 何を「研究」すればいいのか、ヒジョーに困るよね。 子どもたちの「自由研究」を見てたら、 自分の興味のあるなしとは別に、 「ま、こんなとこでいいかな」って、 資料が探しやすいテーマを選んでる感じ。 その資料も、最近は「本」じゃなくてネットで ちょ...

夏休みの宿題の定番「自由研究」。 何を「研究」すればいいのか、ヒジョーに困るよね。 子どもたちの「自由研究」を見てたら、 自分の興味のあるなしとは別に、 「ま、こんなとこでいいかな」って、 資料が探しやすいテーマを選んでる感じ。 その資料も、最近は「本」じゃなくてネットで ちょいちょいって調べて、はいおしまい! ← をい、いいのかっ! この本の主人公小学校5年生のヒロカも、 最初はそういう感じの「自由研究」ですますつもりだったみたい。 だけど、いとこのたくみがおじいちゃんの家にしばらく泊まることになり、 たくみと話すうちにヒロカは「模擬原爆」という言葉を知る。 「模擬原爆」ってなに? 偉そうなたくみに腹を立てながらも、 ヒロカは「模擬原爆」について調べることを、夏休みの自由研究にすることにした。 さて、ヒロカの自由研究はちゃんとできあがるのか? この本はまず、「模擬原爆」って何? ということがわかる。 それから、「自由研究」のやり方も、わかる。 そして、何より面白い。 テンポのいいヒロカの大阪弁の語りでぐいぐい読めちゃう。 一冊で三度おいしいという、ほんまにメッチャすぐれものや。 ‥‥あ、大阪弁うつっちゃった! 元気で明るいイマドキの小学生のヒロカにとっては、 韓国はアイドルと焼き肉とキムチ、 中国はパンダ、アメリカはディズニーランドの国だったが、 戦時中、日本がアジアの国々にしたことや、 アメリカが日本に落とした原爆や模擬原爆のことを知り、驚く。 一度は、 「知らんでエエことを知ってしもうたやん!」と途方に暮れたヒロカだったが、 やがて、 「長崎ちゃんぽんみたいな世界」をめざして「なんかわからんけど、がんばる!」 と決意する。 「知らなければ平和だったのに」ということを「知ってしまった」らどうするか? 人間は、「知らなかった」過去には戻れない。 ややこしくても先に進むしかないのだ。 ヒロカちゃんの男前な決意に拍手! ということで、 夏休みは終わっちゃったけど、 ぜひ、読んでみてくださいね!(^.^)/

Posted byブクログ

2013/01/15

パンプキン爆弾は、長崎に落ちた原爆の模擬爆弾の別名です。ヒロカはそれがきっかけで、戦争を身近に考えるようになりました。「知らんより、知ったほうがええよ」とたくみの力を借りて自由研究で新聞を作ります。どんな新聞ができるでしょうか?

Posted byブクログ

2012/10/09

今年の中学年の読書感想文課題図書。主人公と一緒に、パンプキンと呼ばれた模擬原爆、そして戦争について知り、考えることができる1冊。重いテーマを、軽いタッチで自分と重ねながら読める良書。

Posted byブクログ

2012/09/09

戦争に興味のない、あるいは戦争に関する本を「怖い」と言って忌避する子でも、この本なら手に取ってくれるかな。 入口をひろげてくれる本だと思います。 知ろうとすること。自分で考えること。すごく大事! 「長崎ちゃんぽんのような世界」 わかりやすくてステキです。 個人的な希望ですが、「...

戦争に興味のない、あるいは戦争に関する本を「怖い」と言って忌避する子でも、この本なら手に取ってくれるかな。 入口をひろげてくれる本だと思います。 知ろうとすること。自分で考えること。すごく大事! 「長崎ちゃんぽんのような世界」 わかりやすくてステキです。 個人的な希望ですが、「自由研究」ではなく「調べ学習」がよかったなぁ。

Posted byブクログ