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野兎を悼む春 の商品レビュー

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22件のお客様レビュー

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2011/09/30

帰省した先で祖母の遺体の第一発見者になってしまったサンディ刑事。 事故死と思われた事件に疑問を持ったサンディの上司ペレスは、サンディと共に事件の捜査を始める。 小さな島の濃厚な人間関係の元で起こる殺人事件。 よくある舞台なだけに、そこをどう読ませるかが作者の腕の見せ所。 クリー...

帰省した先で祖母の遺体の第一発見者になってしまったサンディ刑事。 事故死と思われた事件に疑問を持ったサンディの上司ペレスは、サンディと共に事件の捜査を始める。 小さな島の濃厚な人間関係の元で起こる殺人事件。 よくある舞台なだけに、そこをどう読ませるかが作者の腕の見せ所。 クリーヴスは外からやってきた二人の若い女性を登場させ、そのうちの1人の視点から物語を見せることで物語に変化をつけ、興味を引いている。 地味な捜査を通じてサンディが刑事としても人間としても成長していくのも読みどころ。 被害者の身内であったことで、主人公のペレス以上に筆を割かれている。 一方ペレスはペレスで、前作で恋仲になったフランとの結婚を思い悩むところが人間臭くていいなあと思う。 事件に至る住民のそれも含めて、一人一人の人間を描く作者の力量は確か。 事件の真相にもぞっとさせられる。 いよいよ四季4部作、残り1作になってしまったけど、刊行が楽しみだ。

Posted byブクログ

2011/09/09

ジミー・ペレスの同僚(部下)、サンディ刑事が帰省したウォルセイ島で、祖母ジェマイマ(ミマ)の遺体の第一発見者となってしまう。ウサギを狙って誤射されたように見え、容疑者はすぐに発見されるが、ペレス警部は疑惑を抱き、サンディとふたりで真実を探ることに…。奔放な人生を送ったミマ、その息...

ジミー・ペレスの同僚(部下)、サンディ刑事が帰省したウォルセイ島で、祖母ジェマイマ(ミマ)の遺体の第一発見者となってしまう。ウサギを狙って誤射されたように見え、容疑者はすぐに発見されるが、ペレス警部は疑惑を抱き、サンディとふたりで真実を探ることに…。奔放な人生を送ったミマ、その息子であるサンディの寡黙な父、活動的だけれどクセのある母イヴリンと伯母ジャッキー。さらに赤ん坊を生んだばかりのアンナとウォルセイ島で遺跡発掘をしている若いハティ、ソフィ。たくさんの女性が生き生きと描かれ、逆に男性たちは内向的でナイーヴ。今回はとくにペレス警部が「俺は単に詮索好きなだけの男じゃないのか」と自問自答する場面が多くて、そこがわりと好きだった。

Posted byブクログ