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ハーバード流企画実現力 の商品レビュー

3.8

16件のお客様レビュー

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2015/06/17
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

企画を考えるためのアイデア出し、企画書の作成方法、企画のプレゼンテーション方法をテーマにした書籍は多くあります。 本書は、企画を実現させるまでをテーマにした類書のない書籍です。 いざ企画を実現させようとすると、反対意見などの様々な障害が発生します。 本書では、そんなあらゆる攻撃から企画を守り、周囲の賛同を得て、企画を実現するノウハウを学ぶことができます。 著者のジョン・P・コッター氏は、最年少の33歳でハーバード・ビジネススクール終身教職権を取得した、リーダーシップ論や企業変革の研究で有名な人物です。 本書は、二部構成となっています。 第一部「センターヴィルでの出来事」では、企画を実現する際の障害と、その対処法を物語仕立てで学ぶことができます。 アメリカの小さな町を舞台に、図書館にパソコンを導入する企画の実現を目指す主人公の物語です。 主人公は、町の聴衆(75人ほど)に向かって、実現のために企画をプレゼンテーションし、同意を得ようとしますが、10人ほどの一部の人間からの恐ろしい攻撃により、企画がつぶされる危機に直面します。 しかし、対処法を心得ている義兄の協力により、聴衆を納得させることに成功します。 第二部「メソッド編」では、第一部の物語を振り返りながら、優れたアイデア・企画をつぶす4つの基本戦略、アイデア・企画を守るための5つの原則、企画に対する24の攻撃と24の処方箋を学ぶことができます。 優れたアイデア・企画をつぶす4つの基本戦略を下記と説明しています。 ①遅延による消滅を狙う 結論や実行を引き延ばしたり、話を脱線させることにより、当初の勢いをそぐ。 ②混乱に陥れる 聞き手の注意を散漫にさせるような情報をたくさん示し、提案の信頼性を損ねる。 ③不安をあおる 理不尽な不安や恐れを利用する。 ④誹謗中傷 アイデアの考案者の評判や信頼を貶める。 第一部の物語のなかで主人公は、下記のような攻撃を受けてしまいます。 「これまでうまくやってきたのに、どうして変える必要があるのか?」 「資金がないのが問題なのでは?」 「この提案には、何か隠された意図があるのでは?」 「実現には甚大な労力が必要だ」 「かつてそのアイデアを試したことがあったが、うまくいかなかった」etc...。 アイデア・企画を守るための5つの原則として、下記を説明しています。 ①攻撃してくる相手を議論に呼びいれ、あなたを攻撃させる。 ②簡潔明瞭で、良識あふれる回答を心がける。 ③常に敬意を示す。闘ったり、相手をやり込めたり、防衛的になったりしないこと。 ④聴衆全体に注意を払う。自分を中傷する人物に気を散らされないこと。 ⑤避けられない攻撃に備える。利害関係が大きいほど、準備は一層万端にしなくてはならない。 第一部の物語のなかでは、義兄が上記の5つの原則を心得ていたため、あらゆる攻撃から企画を守り、聴衆を納得させています。 24の攻撃と24の処方箋は、代表的な24の攻撃に対する対処法を学ぶことができます。 アイデア・企画を守る5つの原則と、24の攻撃に対する処方箋は実用的な内容となっています。 本書で説明される企画への攻撃は、決して大げさではなく、実際に起こりうることです。 アイデア・企画がどんなに優れていようが、新しい試みは賛同を得るのは難しいです。 自身の手で企画を実現させていきたい人にとって、本書のメソッドを学ぶことは有用です。 本書を読んで、アイデア・企画を守るメソッドを学び、準備をしていれば攻撃を恐れることなく、企画実現に向かうことができるのではないでしょうか。

Posted byブクログ

2015/05/30

仕事で企画する仕事をすることを事が増えたので、企画を作るために勉強になればと思い読んだ。 しかし本の内容は、企画をつくるのではなく、作った企画に反対する発言をグループ分けして対処方法を紹介していた。 そういう面では自分が求めている内容とは違ったが、内容は素晴らしかったのでよかった...

仕事で企画する仕事をすることを事が増えたので、企画を作るために勉強になればと思い読んだ。 しかし本の内容は、企画をつくるのではなく、作った企画に反対する発言をグループ分けして対処方法を紹介していた。 そういう面では自分が求めている内容とは違ったが、内容は素晴らしかったのでよかった。

Posted byブクログ

2013/01/30
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

ハーバードの人たちはこうして企画を実現しているのか~! どれどれ!という本 プラン(企画)が葬られる時をまず定義 ・混乱 ・遅延による消滅 ・不安を煽る ・嘲りや誹謗中傷 その上で、それに屈せずいかに実現するか 5つの原則 ・相手も議論に参加させる =攻撃の矛先をこちらに向けさせる ・攻撃をやりこめようとしない ・静かな自信 ・意地悪な主張にフォーカスしない ・やっつけ仕事をしない プロセス(もちろん企画実現力の!) 1.連携チームを作る 2.的確なビジョン 3.自発的行動を促す 4.変革を起こす 5.さらなる変革を起こす 6.変革の定着 ん~なかなか戦略的です~ プランが葬られないように参道を勝ち取る術は 日常生活で普通にしていることと共通 ・恐れない ・わかりやすさ ・率直(縦割り行政ではこれが難しい…) ・素直 ・敬意 ・目配り ・攻撃予測 ・事前準備(予測される攻撃に対して) ここでも感じたのですが 「外的コントロール」では決して賛同を得られない 企画が実現しないということでした

Posted byブクログ

2012/11/07

リーダーシップの権威、ジョン・P・コッターの本。 企画書を書くときだけでなく、日常でも使えそうな対処法が書かれてあり、たまに読み返したい本。

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2012/06/15

提案した企画をいかに潰されないようにするか。相手の反論に対してどのように対処するか。反論のパターンを4種に分けて対応策を伝授。自分を振り返ってみると、この本を読んでいたら、もっとうまく対応できたであろうこともあるし、このパターンの反論をしていることもある。ちょっと反省。プレゼンを...

提案した企画をいかに潰されないようにするか。相手の反論に対してどのように対処するか。反論のパターンを4種に分けて対応策を伝授。自分を振り返ってみると、この本を読んでいたら、もっとうまく対応できたであろうこともあるし、このパターンの反論をしていることもある。ちょっと反省。プレゼンをして、質疑応答にする人とか、会議のファシリテーターなどにいいのではないだろうか。

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2012/05/06

「すぐれたアイデアが潰されないようにどう対処すべきか?」について24の処方箋を提示している。 「これまでうまくやってきたのにどうして変える必要があるのだ?」「両立は不可能だ」「今はその時期ではない」「かつて試したがうまくいかなかった」「ここではうまくいかない」「やるべきことが多...

「すぐれたアイデアが潰されないようにどう対処すべきか?」について24の処方箋を提示している。 「これまでうまくやってきたのにどうして変える必要があるのだ?」「両立は不可能だ」「今はその時期ではない」「かつて試したがうまくいかなかった」「ここではうまくいかない」「やるべきことが多過ぎる」「私たちにはその資質がない」・・・などなど こんな状況経験したことありませんか?そんな方は是非ご一読を。

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2012/03/25

企画を創ることではなく、 企画を実現させるためには?に注力した本。 プレゼンの際の想定質問と想定批判には、 こうやって対応すると良いよ、といった事例込みで、 頷ける部分も多々。 内容は企画のプレゼンに関わらず、 日常生活でも使えそう。 簡潔明瞭で良識溢れる回答を心掛ける。 ...

企画を創ることではなく、 企画を実現させるためには?に注力した本。 プレゼンの際の想定質問と想定批判には、 こうやって対応すると良いよ、といった事例込みで、 頷ける部分も多々。 内容は企画のプレゼンに関わらず、 日常生活でも使えそう。 簡潔明瞭で良識溢れる回答を心掛ける。 敬意を示す。 全体に注意を払う。 はい、気を付けます。

Posted byブクログ

2012/02/04

新しいアイデアを持ち込む際、周囲をいかにそのアイディアへ引き込むか、というテクニックに注力した本書。企画立案のhowtoではなく、説得のhowtoである。 一つ一つのテクニックは納得の面が多いが、本のタイトルから想像したアイディアを思いつくプロセス、は全く触れられていないので、ち...

新しいアイデアを持ち込む際、周囲をいかにそのアイディアへ引き込むか、というテクニックに注力した本書。企画立案のhowtoではなく、説得のhowtoである。 一つ一つのテクニックは納得の面が多いが、本のタイトルから想像したアイディアを思いつくプロセス、は全く触れられていないので、ちょっとアテが外れた。

Posted byブクログ

2012/01/30

アイデアを壊されるパターンを語ることで、アイデアを守る方法も語られる。議論のエピソードが盛り込まれた物語を読むことで、実際の場面を想像しやすいし、さらにポイントを抽出して具体的にそれぞれの対応法が解説してあるのでとても役に立つ。

Posted byブクログ

2012/04/26
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

否定主義者をミーティングから締め出そうとはしない 事実上こちらを攻撃するように促す 深い敬意を払って対応する 長々と論理的理由をあげつらったりして、相手を圧倒したり、先手をうって優位に立とうともしない。 つねに簡潔明瞭で、良識にあふれた方法で攻撃に応じる(嘲りや逆襲、軽蔑した態度を採ってはいけない) 意地の悪い攻撃にフォーカスをしてはいけない。 攻撃の渦中に身を投じる 誰に対しても敬意を示す 簡潔で良識あふれる返答する 分析的に論じるよりも、ストーリー仕立ての説明のほうが学習に効果的である理由を裏付ける 準備が重要 【原則】 人々の注意をひきつけること 注意を惹きつけて彼らの思考を納得させること 注意を惹きつけて彼らの心をもつかむこと 敵 自己顕示欲が強いタイプ 本音を言わないタイプ リスクを恐れるタイプ(心配性) 浮世離れしたタイプ(少しずれた所がある) 変化を嫌う現状維持タイプ 自分の賢さを誇示するタイプ 風見鶏タイプ 【攻撃手段】 不安の扇動 遅延による消滅 混乱への誘い:聞き手の思考を混乱させ、すぐれたアイディアを葬り去る攻撃 嘲り(誹謗中傷) 【攻撃パターン】 総論:上げ足をとる⇒言葉の定義を再度確認 (1)問題意識への否定。または問題への無関心 誇張しているとの批判 他に問題があるとの批判 従来通りで問題ないとの批判 自己否定への批判 疑心暗鬼による批判 (2)解決策への否定 ①解決策自体の否定 多くの疑問を提示するタイプ 解決策がToo much or Not enough 矛盾する問題を提示するタイプ 何か悪いことを連想させるタイプ 価値観に訴えかけるタイプ 単純すぎるとの指摘 かつて試したことがあるがうまくいかなかった たくさんの懸念や疑問が出てくるのだから欠陥があるに違いない 両立は不可能だ ②解決策の適用への否定 難しすぎて理解できない ふさわしいタイミングではない 実現させるためにはやるべきことが多すぎる ここではうまくいくとは思えない 歯止めが利かなくなる 資金がない 【対応策】 (1)問題意識への否定 確かにそうかも知れない しかし、 小さな問題でない その問題も確かにあるが、この問題も重要だ 常に変化が必要な世の中だ そうではない よりベターなものにしたいと思っているだけだ (2)解決策への否定① 確かにそうかもしれない そこで、では 確かにそのような問題点もあるので今後の検討課題にあげる 解決策自体には同意してもらえているので、アイディアのレベル感について調整させてもらう 少しづつ実践していけばよい ただし、 現実的な相違点を提示する 必要な一手である

Posted byブクログ