季刊 真夜中 No.14(14) の商品レビュー
よかった記事 でももうここにあるのは前の世界ではない(大友良英) 福島から来た女の子が言った「深呼吸出来るっていいなあ」が忘れられない、を忘れられない。 カフェインと人生(津村記久子) ひとりのおとこがコーヒーメーカーを買うか買うまいか悩んでいる頭の中で自分の半生を思い返し妻...
よかった記事 でももうここにあるのは前の世界ではない(大友良英) 福島から来た女の子が言った「深呼吸出来るっていいなあ」が忘れられない、を忘れられない。 カフェインと人生(津村記久子) ひとりのおとこがコーヒーメーカーを買うか買うまいか悩んでいる頭の中で自分の半生を思い返し妻との出会い、妻へのプロポーズ、サラリーマンをしながら小説を書く理由に思いを馳せるその背景にはいつもカフェインが共にあって、短編なのになんとまとまりのよい。 猫穴(山田かおり) 株式会社家族を読みたいとずっと思っていてどこかで文庫化を待っていて結局山田さんの作品を初めて読了した。向かいのアパートに住む、野良猫と路地裏の人間の汚物処理などするおばちゃんと、管理人じゃないのにアパートの管理人ぶっている主人公の交流を描く。主人公はアパートを出るが、たいていの映画や小説はここで、おばちゃんとはもう二度と会えないような感傷にひたりがちだが、そういったセンチメンタルに逃げないラストが好感もてた。 思っていたよなノンフィクションとは違った。発刊の時期が時期だけにもうすこし3.11に触れてるかなあとおもった。
Posted by
- 1