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謙信の軍配者 の商品レビュー

3.7

72件のお客様レビュー

  1. 5つ

    13

  2. 4つ

    33

  3. 3つ

    20

  4. 2つ

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  5. 1つ

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2012/09/28

三人の軍配者の運命が絡み合って、歴史の史実があるからやっぱり幸せな結末とはならなかったけど、三人が足利学校で会ってから、ここまで、軍配者の生き様が哀しく感じられたのは、平和呆けな今を生きているからなんだろうなぁ。それにしても景虎の強さは別格過ぎるなぁ

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2012/08/27

足利学校でともに学んだ3人の軍師。謙信の軍配者が3部作の締めくくりとなる。山本堪助に命を助けられ、再び戦場で合間見えたふたり。堪助はその戦いで命を落とし、冬之助は戦の世界から身を引き出家する。 3人とも戦国の世にあって、1代限りの軍師役割を見事に果たしたと言える。 また、宿命...

足利学校でともに学んだ3人の軍師。謙信の軍配者が3部作の締めくくりとなる。山本堪助に命を助けられ、再び戦場で合間見えたふたり。堪助はその戦いで命を落とし、冬之助は戦の世界から身を引き出家する。 3人とも戦国の世にあって、1代限りの軍師役割を見事に果たしたと言える。 また、宿命のライバルと言われる謙信と信玄。この物語にある謙信は「義経型」の戦の天才。信玄は「頼朝型」の政治家タイプ。との人物描写は興味深かった。

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2012/08/08

鷗宿、青渓、養玉 三人の物語完結。妻女山への啄木鳥戦法の完敗と鷗宿の死。その首を甲府に返すことだけを恩賞として暇乞いをする養玉。鷗宿の死を確認してからそれを追うように永眠する青渓。鷗宿の死を悼み詩を献ず 風凧 凧は高い空に上がらんと胸を張りぬ。山よりも、雲よりも上の高みを目指...

鷗宿、青渓、養玉 三人の物語完結。妻女山への啄木鳥戦法の完敗と鷗宿の死。その首を甲府に返すことだけを恩賞として暇乞いをする養玉。鷗宿の死を確認してからそれを追うように永眠する青渓。鷗宿の死を悼み詩を献ず 風凧 凧は高い空に上がらんと胸を張りぬ。山よりも、雲よりも上の高みを目指しけり。風は強く、乱れに乱れ吹きすさぶ。さりとて凧を結わえし糸硬く、ビイーんビイーんと鳴れども揺るぐことなし。凧は常に高き空にて大地を感じ、その昇るに迷いなし。 いつの事か糸切れし。吹きすさぶ風に凧は天地を見失いけり。その風の乱れるままに凧は流れる。落ちるも、昇るもその先は判然とせず、いつしか凧は己の感覚を諦め目を瞑りぬ。ただ風の音のみが響く宙。それでも凧、胸を張りけん。胸張る意味は考えざり。 小さき手、草叢を風に引かれる一条の糸捉えし。たちどころにたわみを失い空へと通ず。糸さらに更に空へと上がる。一瞬眩しい光り遮る凧の輪郭を見ん。糸長けれど、小さき手の鼓動を伝う。その温もりに瞠目しつつ、凧再び天を目指しその胸を張りけん。

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2012/07/11
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

純粋すぎる謙信様が、悲しい。 現代の経営者だったら、また違う魅力を発揮していたんだと思いますが、あの時代では、なにをするかわからない、怖い存在だったのかもしれない。 真っ直ぐすぎるのも罪なんですね

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2012/07/09

軍配者シリーズ三部作、最終巻。 タイトルどおり、今作では謙信側の軍配者・宇佐美冬之助が主人公かと思いきや、前作の主人公、信玄側の山本勘助からの視点も意外に多かった。勘助と信玄のコンビが好きだったので、悪くはないのだが、どうせならもう少し冬之助の活躍を読んでみたかったかも。にして...

軍配者シリーズ三部作、最終巻。 タイトルどおり、今作では謙信側の軍配者・宇佐美冬之助が主人公かと思いきや、前作の主人公、信玄側の山本勘助からの視点も意外に多かった。勘助と信玄のコンビが好きだったので、悪くはないのだが、どうせならもう少し冬之助の活躍を読んでみたかったかも。にしては、主君の謙信が奇人で狂人か、、、(苦笑)著者の描き方によるのだろうが、神がかり的に戦に強いというだけの、単なる阿呆としか思えず、謙信の人間性に苛々した。それだけに、川中島の決戦といい、勘助の戦略がことごとく打ち破られてしまうのは、歴史を知っていながらも読んでいて辛い。勘助の最期においては涙を流して読まずにいられなかった。 シリーズを通して、非常に面白い作品だった。史実よりエンタメの方に重きを置いた面も所々あるだろうが、それにしても歴史小説としてクオリティは高いと思う。残念ながら、今作にいたっては、タイトルからすると内容が離れている感がするので、☆3つと言いたいところだが、シリーズ最終巻としてもう一つ上乗せ。

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2012/07/05

軍配者シリーズ、いよいよ完結です。 この戦国時代は、多くの方たちにより小説化され、映画やドラマにもなり、もう新しく書くことは何も残ってないのでは?と思えるほど。 そこへ来て、この軍配者シリーズ。全くもって、お見事です。 1冊目は風間小太郎。青年期を描き足利学校で、四郎左や冬之...

軍配者シリーズ、いよいよ完結です。 この戦国時代は、多くの方たちにより小説化され、映画やドラマにもなり、もう新しく書くことは何も残ってないのでは?と思えるほど。 そこへ来て、この軍配者シリーズ。全くもって、お見事です。 1冊目は風間小太郎。青年期を描き足利学校で、四郎左や冬之助と出会います。 2冊目は山本勘助(四郎左)。武田晴信と出会い、軍配者として戦い始める。 この3冊目は、曾我冬之助。長尾景虎ともと、宇佐美の姓を得て川中島を舞台に武田軍と戦います。 雪姫がアレの時、元気の無い四郎様に勘助がかけた言葉。忘れないようにします。 3作を通して、これまでの歴史小説では脇役だった「軍配者」を視点に戦国時代の勇猛さや激しさだけではなく、苦悩や憂いまで描かれています。面白かった。 富樫さんの時代小説は、どれもこんな感じなのかな?「妖説 源氏物語」とか、タイトル見ただけで惹かれます。

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2012/05/20

軍配者シリーズも今作で最後。 北条の小太郎・信玄の四朗左・謙信の冬之助。 足利学校での誓いを叶えるため戦場で相見える。

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2012/05/08
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

歴史上、無敗を誇った戦国の軍神、上杉謙信。 その軍配者、宇佐美定満。…が、冬之介!?ここの部分はフィクションで読むべきか否か。今度調べてみよう。 二巻からの超ダイレクトパスの作品。「信玄の軍配者/下巻」って感じ。4割以上は晴信&勘助のシーンじゃないかな? たしかに、長尾景虎を中心に引っ張るとドラマにならないのも肯ける。主人が目立過ぎて家臣団が凡庸に映るんだよね。実際の人物もこの作品での描かれてる姿が近いように思う。ワンマンで自己中、天皇や幕府の制度に従順で信心深いエゴイスト。そして無類の戦上手。 軍師いらなくね?的な人だから、冬之介がどういう働きをするのかなと、そんな興味を持ちながら読んでました。まぁ、上手いさじ加減だなぁと。一歩引いてニヒルでプライドを持つ冬之介と、正義のエゴイストの景虎をコンビで孤高の境地に立たせる設定。かっこいい。そしてなによりラストが良かったぁ~~~~。これも友情なんだよねぇ。 いやー、それにしても上杉謙信の序盤での戦ぶり。とても興奮しました。キャラクターの作り方と持っていき方が上手い作者だなぁと思いました。 ちなみに私、越後人の為、義の軍神である上杉謙信公を敬う欲目を備えておりますのでご了承を。(実際どんな人物だったかは置いといて)

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2012/04/08

軍配者シリーズ第3弾。決戦の舞台は、川中島の戦い。長尾景虎(後の上杉謙信)vs武田晴信(後の武田信玄)の性格や考え方が違うのが面白い。景虎を支える軍配者宇佐美冬之助、晴信を支える山本勘助の戦略の攻防戦が見ごたえがある。今回は、北条側の軍配者、風魔小太郎はちょい役でしか出てこなかっ...

軍配者シリーズ第3弾。決戦の舞台は、川中島の戦い。長尾景虎(後の上杉謙信)vs武田晴信(後の武田信玄)の性格や考え方が違うのが面白い。景虎を支える軍配者宇佐美冬之助、晴信を支える山本勘助の戦略の攻防戦が見ごたえがある。今回は、北条側の軍配者、風魔小太郎はちょい役でしか出てこなかったのが少し寂しい。

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2012/02/28

軍配者シリーズ3部作の最終巻にして、最もイマイチな巻。 武田軍vs上杉軍のマクロ的視点から話が進み、そのぶん前2巻のような人物の掘り下げがなく、物足りなかった。上杉謙信の強烈な個性の前に、主人公であるはずの冬之助が霞んでしまっていたのも、もったいない。 シリーズ3部作を通じて...

軍配者シリーズ3部作の最終巻にして、最もイマイチな巻。 武田軍vs上杉軍のマクロ的視点から話が進み、そのぶん前2巻のような人物の掘り下げがなく、物足りなかった。上杉謙信の強烈な個性の前に、主人公であるはずの冬之助が霞んでしまっていたのも、もったいない。 シリーズ3部作を通じて、関東信濃の群雄割拠【北条家】【上杉家】【長尾家】【武田家】【今川家】のくんずほぐれつの関係が色々な視点から読めたのは、すごく良かった。 それにしても、北条家が本当に素晴らしい。 世界史などで習った記憶が全くないのだけど、北条早雲から孫までの農民に対する素晴らしい治世はもっと知られても良いのではないかと思った。

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