人生最後の食事 の商品レビュー
食事には思い出が詰まっている。 誰とどこでどんな会話をしながら... たったひとくち、 たとえ匂いや見た目だけでも、 その時の情景が一瞬にして蘇る。 人生最後に何が食べたいか、 私ならなんと答えるだろうか。
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読み終えたのは随分と前なので内容ははっきりと覚えてないのに、なぜかオススメしたい本です。 「死」は悲しく、恐ろしく、暗いものなのかもしれないが、そこには必ず「食」もついてくる。 楽にはならないかもしれないけど、喜びにはなる。 そんな気持ちが押し寄せる本です(だったはず)。
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「最後の晩餐には何が食べたいですか?」 この本に書かれていることは、この問いとは全く次元の違った内容だ。 ドイツのハンブルグにあるホスピスで働く料理長と、その入居者を取材した作品だ。 末期ガンで余命いくばくとない入居者。病状が悪く、全く食欲がない。腫瘍が大きくなり胃を占領し、食...
「最後の晩餐には何が食べたいですか?」 この本に書かれていることは、この問いとは全く次元の違った内容だ。 ドイツのハンブルグにあるホスピスで働く料理長と、その入居者を取材した作品だ。 末期ガンで余命いくばくとない入居者。病状が悪く、全く食欲がない。腫瘍が大きくなり胃を占領し、食べ物自体を受け付けない。そんな入居者のために食事を作る。 スプーン1杯のスープから、元気だった頃にこのスープを誰と一緒に食べたか、その時の楽しい思い出も一緒に蘇る。 肉を飲み込むことはできなくても、咀嚼することで大好きだった肉の味を楽しむ。 今日、この料理を食べることができたということで、生きていることを実感する。 人生最後のひと時を、少しでも幸せな気持ちで過ごしてもらうために、料理人としてできることは何か?そのために、料理長は入居者に「食べたいものは何ですか?}と毎日聞き、その料理の再現に最大限の努力を惜しまない。 “食事”は、栄養を摂るだけではなく、思い出や希望や人と人との繋がりでもある。食べることが大好きだから、尚更心に響いた1冊になった。
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たまたまお正月にやってた ドイツのホスピスの番組でも だれか亡くなるとろうそくを灯してた。 だからなんだかリアルに思い浮かんで、 やっぱりみんなが亡くなったとこでは 泣いてしまった。 母が亡くなりしばらく身内は死ななそうだけど こんなホスピスあったら、 万が一の時は入りたいな。 ...
たまたまお正月にやってた ドイツのホスピスの番組でも だれか亡くなるとろうそくを灯してた。 だからなんだかリアルに思い浮かんで、 やっぱりみんなが亡くなったとこでは 泣いてしまった。 母が亡くなりしばらく身内は死ななそうだけど こんなホスピスあったら、 万が一の時は入りたいな。 食べるの大好きだから卑しいくらい いろいろ頼むなあ…
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食べることの幸せさ。 食べられないことの辛さ。 たくさんのおいしそうな料理。 たくさんの避けられない死。 仕事をするからには命をかけて。 いい本だった。
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人生最後に自分は何を食べたいだろうか。頼めば一流のシェフが何でも作ってくれるという贅沢。なじみのないドイツ料理の名前が並ぶがどれもおいしそう。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
ホスピスでガンやエイズなどの終末期医療を受ける患者と、そこに勤めるシェフとの心の交流。ドイツの実話を追ったドキュメンタリー本です。 緩和ケアで料理となると、思い浮かぶのはおそらくオーガニック…。自然食品や全粒粉など、カラダを気遣ったごく健康的な料理が出てくるものと思うかもしれませんが、実際はそういうものは見向きもされないらしい。 代わりにリクエストされるのは、患者ひとりひとりの思い入れのある料理でした。 亡き祖母のスープの味を再現してほしいと頼まれ、わずかなヒントを元に正解を探る。 すでに消化器官がボロボロで食事を受け付けなかった患者が、それでもステーキを食べたいと願い、小さな一切れをゆっくり咀嚼してそっと吐き出す。 「ありがとう」と笑顔を見せた患者は、その2日後に亡くなった…。そういったエピソードのひとつひとつが、重く貴重で考えさせられます。 料理を提供するループレヒト氏は、元はミシュラン二つ星レストランで勤めた経験も持つ有能シェフ。名声を博しつつも効率化・時短化を求められ忙しなかった頃に比べ、患者ひとりひとりに向き合える今こそ、料理人としてのやりがいを感じているとか。 人格者の発言に、ロイヒトフォイヤー(ホスピス)のモットー「人の寿命を延ばすことはできないが、一日を豊かに生きる手伝いはできる」が重なってぐっと来ます。 読後感としてありがちかもしれないけれど、考えてしまった「人生の最後に何を食べるか」…。自分だったら、メニューがどうというよりも、大切な誰かと食事を共にできていたら と願います。
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相手に寄り添って作る料理。料理の本質がここにある。何のために料理するのか。原点に立ち返ることができる本。住んでたハンブルグの懐かしい地名や料理にしばしタイムスリップ。ここのホスピスのサイトに動画で施設の紹介があり一緒にみるとなおよし。
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ホスピスで働くシェフと、ホスピスで過ごす人たちのドキュメンタリー番組を本にしたものだそうです。 シェフはなるべく希望にそったモノを出そうと努めているけれど、それはどうしてなのか。 静かで熱い本でした。
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テレビ・ジャーナリストのデルテ・シッパーが、ドイツ、ハンブルグにあるホスピスを取材し、ドキュメンタリー番組を制作した。 ホスピスで働くシェフと入所者たちを映像ではなく、文章で描き出版されたのが本書である。 かつては高級料理店に勤務していたシェフは、人生の終末に食べたい食事を心をこ...
テレビ・ジャーナリストのデルテ・シッパーが、ドイツ、ハンブルグにあるホスピスを取材し、ドキュメンタリー番組を制作した。 ホスピスで働くシェフと入所者たちを映像ではなく、文章で描き出版されたのが本書である。 かつては高級料理店に勤務していたシェフは、人生の終末に食べたい食事を心をこめて用意をする。
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