「鉄塾」 の商品レビュー
東西の違いはいろいろあるが、鉄道も関東と関西では違うことが多くある。 明治学院大学国際学部教授・同付属研究所所長で、鉄道好きの原武史と、漫才師の中川家礼二が語る鉄道。 関西といえば「マルーン色」が印象に残る阪急電鉄。その阪急電鉄の創業者、小林一三が面白い人物だっ...
東西の違いはいろいろあるが、鉄道も関東と関西では違うことが多くある。 明治学院大学国際学部教授・同付属研究所所長で、鉄道好きの原武史と、漫才師の中川家礼二が語る鉄道。 関西といえば「マルーン色」が印象に残る阪急電鉄。その阪急電鉄の創業者、小林一三が面白い人物だったから阪急は今も生き残っている。 関西の私鉄はお上に対する対抗意識で出来ていると腹は述べている。 大阪の中心部に各私鉄が独自のターミナルをつくり、国鉄の既存の駅に接続しようとはしなかったとも指摘。 関西で初めて電車を走らせたのは阪神電車で、1905年に、出入橋〜三宮間を開通させて、電車として関西私鉄の始まり。 当時の阪神は、開業前に技師長をアメリカ視察に行かせている。 意外なことに、この当時のアメリカは鉄道が各地で走っていた。 東急と阪急、似ているようでなんか違うと、礼二が質問した。 東急の創始者の五島慶太は自叙伝の中ではっきり言っている。「自分が知恵を借りて自分の決心を固めたのは小林一三だ」と。 「そこまで言っていいんかい」とふと思った。 東京の会社ならやらないだろう。表向きは軌道ということにしていたが、会社名を「阪神急行電鉄」にしたりした。 役所からは文句を言われたが、全く無視して変更しなかったそうだ。 宝塚歌劇団や阪急百貨店を作ったり、路線に何もなければ作って人を呼べはいいと今の阪急の基盤を作り上げた。 最後に「関東vs関西 鉄道あれこれ大アンケート」を2人に行っている。 「好きな駅食は?」に対して2人は次のように答えている。 原→品川駅「常盤軒」と桜木町駅「川村屋」の天ぷらそば、JR新大阪駅「浪花そば」のきざみうどん、京王線新宿駅「カレーショップC&C」のビーフカレー辛口 礼二→南海なんば駅「南海そば」 「これだけは残したいものは?」に対して2人は次のように答えている。 原→ボックス型座席、社内に飛び交う方言 礼二→数少ない寝台列車。もうこれ以上なくさんといてほしい 礼二は、「鉄道マニア」とは違うと述べている。 データより何よりも日常生活の中にはある、身近な存在としての電車にいちばん魅力を感じています。 京阪電車のアナウンスのモノマネに反映しているなあ。 読みごたえがあって鉄道マニアでなくても楽しめる。
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以前から鉄道好きで知られる中川家弟の持つパワーが存分に発揮されている一冊です。読みながら自分でも今すぐその電車に乗りたくなる気にさせてくれます。また情景の描写もリアルな分、居ながらにして行った気分にさせてもくれます。 とりわけ感心したのは関東と関西の違い、特に私鉄のターミナル駅に...
以前から鉄道好きで知られる中川家弟の持つパワーが存分に発揮されている一冊です。読みながら自分でも今すぐその電車に乗りたくなる気にさせてくれます。また情景の描写もリアルな分、居ながらにして行った気分にさせてもくれます。 とりわけ感心したのは関東と関西の違い、特に私鉄のターミナル駅に関する部分ですね。言われてみれば関西の私鉄ターミナルってヨーロッパのそれと似たような位置、構造を持っていると。大阪環状線の内部(市街地中心部)に食い込んできているところなんか、きわめてヨーロッパ的ですし、関東では山手線の内側に私鉄が入り込んでいるところはありません。こうした深い話しに及ぶのは原先生の存在もあり、名コンビだと思います。
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ほんとなんでやねん!ってなことがいっぱい。 速さ追求の過剰競争には心から辟易。 電車が好きでたまらん様子がたまらん。 小林一三って先進的だなぁ
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関西の私鉄はまだまだ疎いですが、この本を読んでいると乗ってみたくなります。関西は私鉄が便利で、JRはスピード自慢のようです。出張で新幹線に乗るときは速ければ速いほど良いと思ってしまいますが、旅行で鉄道を利用するのであれば、移動の時間から楽しめるよう居心地の良い空間と車窓を眺めるの...
関西の私鉄はまだまだ疎いですが、この本を読んでいると乗ってみたくなります。関西は私鉄が便利で、JRはスピード自慢のようです。出張で新幹線に乗るときは速ければ速いほど良いと思ってしまいますが、旅行で鉄道を利用するのであれば、移動の時間から楽しめるよう居心地の良い空間と車窓を眺めるのに適度なスピードを望みます。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
面白く読めました。 原先生のNRE批判とかJR東の老舗業者排除とか、 いつも言っていることと同じですが、いちいち納得。 私の地元から出ている、近鉄のアーバンライナーに乗るの話は、 あまり車窓を見ながらここがあーだこーだと考えたことがなかったので、 今度乗るときに参考にしたいですね。
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● そこで阪神は考えたの。どうしたかというと、「これは路面電車です」ってことにしたんです。当時は路面電車のことを「軌道」って言ったんですけど、「軌道条例」っていう法律はね、たった3条しかなかったんです。「私設鉄道条例」の厳しさに比べたら。ほとんどノーチェックみたいなもんだったんで...
● そこで阪神は考えたの。どうしたかというと、「これは路面電車です」ってことにしたんです。当時は路面電車のことを「軌道」って言ったんですけど、「軌道条例」っていう法律はね、たった3条しかなかったんです。「私設鉄道条例」の厳しさに比べたら。ほとんどノーチェックみたいなもんだったんです。 ● 電車は「ただ早く着けばいい」っていうものではなくてね、「移動する時間を買う」っていう、もうひとつの価値観をもたらしてくれるのが優等列車ってものなんですよね。
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中川家礼二と原 武史の二人の「テッチャン」が名古屋から大阪まで近鉄特急に乗りテッチャンの見どころ、車窓の風景について対話する形式のややお手軽な本。その中でも原が語る、明治政府が関東で鉄道を導入し始めたころに、それを模倣するのではなく自らアメリカを視察し、世界標準の広軌を導入したり...
中川家礼二と原 武史の二人の「テッチャン」が名古屋から大阪まで近鉄特急に乗りテッチャンの見どころ、車窓の風景について対話する形式のややお手軽な本。その中でも原が語る、明治政府が関東で鉄道を導入し始めたころに、それを模倣するのではなく自らアメリカを視察し、世界標準の広軌を導入したり鉄道免許を頓知を利かせた方策で取得したりした関西私鉄の先進性の話しは面白かった。
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途中まではよかったんだけど、いきなり読む気失せた。結局何も大局を見れない鉄道オタクのおっさん2人の話。結局この教授も内情なんかは何も知らず、感情のみで物をお話しになる。やっぱ鉄道オタクだな。関西私鉄が好きな方にはオススメ
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