小説あります の商品レビュー
人はなぜ小説を読むのか?という哲学的な話に作者なりの決着を見せているのがとても好感が持てました。 主人公がなにかやってくれそうな人物像だったので、先が読めなくて面白かったです。 読んできた小説の中でも、文体がちょっと特殊な感じでした。仲良しの兄弟のやり取りとか、独特の間の描き方...
人はなぜ小説を読むのか?という哲学的な話に作者なりの決着を見せているのがとても好感が持てました。 主人公がなにかやってくれそうな人物像だったので、先が読めなくて面白かったです。 読んできた小説の中でも、文体がちょっと特殊な感じでした。仲良しの兄弟のやり取りとか、独特の間の描き方とか。 人はなぜ小説を読むのか?納得しきれない所もあるんだけど、出された結論は今後も思い返して考えてみたいものだと感じました。
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サクサクと読み進めることはできました。兄弟けんかの話、とも言えるし、文学館存続のため奮闘する嘱託職員の話、ともいえるし、行方不明の作家の話、とも言える。
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なぜ本を読むのか。兄弟間の論争のなかで、最後の回答がとてもぐさりと来ました。 兄弟に重点をあて読んでいましたが、他の登場人物に視点を置いても、面白そうだと思います。 孤独や、情操についての内容もありました。(今、私自身が、孤独や信頼、情操や責任、について考えている途中なので...
なぜ本を読むのか。兄弟間の論争のなかで、最後の回答がとてもぐさりと来ました。 兄弟に重点をあて読んでいましたが、他の登場人物に視点を置いても、面白そうだと思います。 孤独や、情操についての内容もありました。(今、私自身が、孤独や信頼、情操や責任、について考えている途中なので、こんなに複雑な世界をよくも簡単に・・・と思ってしまいました。。) また視点を変えて読んでみたいです。 追記、皆様のレビューを見て思いました。この本はなんとなく小説を読んでいる人に読んでほしい本だと。展開に期待している人は、盛り込まれている内容がおおく、散漫で薄い感じがするかもしれません。が、書名になっている「小説あります」の意味を考えてみてください。なぜ著者はこの題名にしたのかわかりますか?この題名にこそ、著者の思いがこもっていると思います。
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「おさがしの本は」がワリと面白かったので、続編と云うことで読んでみたが、こっちはイマイチ。続編ではなく全く別の話。話が専門過ぎで付いていけないけど、後半はでもマシでした。ちょっと残念・・・
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う~む。どう評価したらよいかわかりません。 兄弟ネタ、本ネタの2つのストーリーが展開しますが、それがうまく融合しているのかどうかも分かりませんでした。
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+++ N市立文学館は、昨今の自治体の財政難が影響し、廃館が決定してしまった。文学館に嘱託として勤めていた老松郁太は、館の存続をかけて、文学館の展示の中心的作家・徳丸敬生の晩年の謎を解こうと考える。30年前、作家は置き手紙を残して失踪、そのまま行方不明となったままなのだ……。好評...
+++ N市立文学館は、昨今の自治体の財政難が影響し、廃館が決定してしまった。文学館に嘱託として勤めていた老松郁太は、館の存続をかけて、文学館の展示の中心的作家・徳丸敬生の晩年の謎を解こうと考える。30年前、作家は置き手紙を残して失踪、そのまま行方不明となったままなのだ……。好評を博した『おさがしの本は』姉妹編、待望の刊行! +++ 突然失踪し、この世から姿を消した小説家・徳丸敬生の暮らした家をそのまま文学館にしたN市は、財政難を理由に、文学館の廃館を決めた。そこの嘱託職員である老松郁太は、偶然にも神田の古本屋で、徳丸敬生直筆のサインの入った遺稿集をみつけ、その謎を解くことで廃館を免れることができるのではないかと考える。徳丸の謎と、郁太の家族との立場をめぐる駆け引きが、絡まり合いながら進んでいく。結局のところ、スッキリしたようなしないような結末に落ち着くのだが、なんとなくほのぼのした気持ちにもなる一冊でもある。
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古本屋で見かけた“本人のサイン入り”遺稿集の謎を経糸に、閉館しようとする文学館の存亡を賭けた「小説の存在意義とは何か?」という問答を緯糸にして織り上げた物語。 「私はなぜ小説を読むのか?」……面白いから、ではダメなのね(^^; 正直、この問答の中で提示された答えは、そんなに納得で...
古本屋で見かけた“本人のサイン入り”遺稿集の謎を経糸に、閉館しようとする文学館の存亡を賭けた「小説の存在意義とは何か?」という問答を緯糸にして織り上げた物語。 「私はなぜ小説を読むのか?」……面白いから、ではダメなのね(^^; 正直、この問答の中で提示された答えは、そんなに納得できるものではなかったけれど、考えるきっかけにはなったかな? 兄弟のやりとりはそれなりに面白かったし、姉妹作らしい『おさがしの本は』もちょっと読んでみたい。
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文学館の事、徳丸敬生の事、家族の事、等々…話が広がり過ぎてまとまりがないような…。イマイチすっきりしなかった。 兄弟の話は無しにして、美夏や音海との話を増やしてほしかったかも。 結局、郁太と勇次は似た者同士だったってことみたいだし。 和久山は登場が少なかったけど、相変わらず出来...
文学館の事、徳丸敬生の事、家族の事、等々…話が広がり過ぎてまとまりがないような…。イマイチすっきりしなかった。 兄弟の話は無しにして、美夏や音海との話を増やしてほしかったかも。 結局、郁太と勇次は似た者同士だったってことみたいだし。 和久山は登場が少なかったけど、相変わらず出来る人。まさかの結婚にビックリ。子供もって早くない?
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
『お探しの本は』、の主人公もちょろっと出てくる、『お探しの本は』から未来の物語。 連作と言うほどではないけれど、世界観がつながっているなーと言う印象。 文学館の非常勤職員をしていた兄(社長になれる器を持っていた)の一人の作家についての物語。 文学館は閉鎖することになり、民間に売却された。買い取ったのは社長になった弟の会社で、売却条件は文学館を残さないこと。 料亭になる、という話に不満を抱き、文学館に関係のある一人の作家の直筆サインから、これが文学館をつぶさせないようにするための道にならないか、と奮闘する。 そのさなか、弟と小説の必要性は何か。と論議になり、序盤から終盤まで引きずっていく。 物語としては良く出来ていたかなー、とは思います。
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