アロー の商品レビュー
なんだか不器用な人たちが集まった話。楽な生き方は他にもありそうなのに。と言いたくなるほど。それでも、草と麦が段々近づいていくところや、なんだかんだ文句を言いながらも2人のことを心配している金子を見るのは楽しかった。心から大切に思える相手がいるのは、辛いこともあるかもしれないけれど...
なんだか不器用な人たちが集まった話。楽な生き方は他にもありそうなのに。と言いたくなるほど。それでも、草と麦が段々近づいていくところや、なんだかんだ文句を言いながらも2人のことを心配している金子を見るのは楽しかった。心から大切に思える相手がいるのは、辛いこともあるかもしれないけれど、幸せだと思うから。
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ルチルの一穂作品は一般文芸っぽいな、というのが読んでの印象。 長屋をリノベーションしたバーに流れ着いた何やら訳ありっぽい元同級生との二人暮らしから始まる物語。 物事に執着せず低体温で似た者同士(麦と草で名前も似ている)と、ご近所さんの金子くんカップルとのゆるゆる日常はドラマを見...
ルチルの一穂作品は一般文芸っぽいな、というのが読んでの印象。 長屋をリノベーションしたバーに流れ着いた何やら訳ありっぽい元同級生との二人暮らしから始まる物語。 物事に執着せず低体温で似た者同士(麦と草で名前も似ている)と、ご近所さんの金子くんカップルとのゆるゆる日常はドラマを見ているように穏やか。心の結びつきがゆっくりふんわり描かれて行く様が丁寧でおだやか。 小道具使いと感情を拾い上げて行く様が一穂作品らしい。 畳み掛けるようにキャラクターのうちに秘めた想いがぱたぱたと紡がれて行くところも。 いい話を読んだな、感。 金子くんカップルがとても良い雰囲気。彼らがいてくれてよかったねえ。
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一穂さんのわりと初期の作品。『どしゃぶり』で知った自分としては新鮮な気持ちで読むことができました。攻と受の口調が似ているため会話シーンでどちらがどっちなのかわかりにくいところはありましたが、設定の妙、キャラクター同士のやりとりなど、今の一穂さんに共通しているものを内包しつつ静かに...
一穂さんのわりと初期の作品。『どしゃぶり』で知った自分としては新鮮な気持ちで読むことができました。攻と受の口調が似ているため会話シーンでどちらがどっちなのかわかりにくいところはありましたが、設定の妙、キャラクター同士のやりとりなど、今の一穂さんに共通しているものを内包しつつ静かに恋愛が進んでいくお話です。
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似たような名前…似たようなダメさ、そして切り替わる二人の視点で語られるストーリー…ちょっと苦戦。 起伏のあるストーリーではないけれど、ゆる~くゆる~く続いていく二人の生活を覗かせてもらったって感じかなw
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
淡々と日常の描写が続くんですが、この日常感がいい。 攻受双方とも温度感低めで、本全体が低空飛行みたいな。 ですが、受が10年も実の兄に恋してたりとか、内面が地味に沸騰レベルで熱かったりするので、端々に出てくるマグマ感情で読む方はダレません。 初期の作品と比べると、好きになってゆく過程とか心の動きが上手になっていて、凄く読みやすい。 というか、安心して読める。
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攻めと受け、どちらかが不思議ちゃんな話はよくあるけれど、 二人ともなんかちょっとズレてるっていう設定は新鮮だった。 でも、お互いが似たような感じだから 会話だけが並んでいると、どっちがどっちのセリフだかがわからないこともあったりして・・・。 でもまぁ『おとぎ話のゆくえ』よりは...
攻めと受け、どちらかが不思議ちゃんな話はよくあるけれど、 二人ともなんかちょっとズレてるっていう設定は新鮮だった。 でも、お互いが似たような感じだから 会話だけが並んでいると、どっちがどっちのセリフだかがわからないこともあったりして・・・。 でもまぁ『おとぎ話のゆくえ』よりは、一穂さんだなーと思えたけど。
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おもしろかった。淡々と、というかなんというか、でも2人がそうなっていくまでの描写がいいなぁ…。 なんとなく買ってみた本だったけど当たりだった。 2011.9.9 購入
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元同級生同士。 相変わらず文章の書き方がかなり好みです。 現代の話なのに主人公たちの生活と いい大人が『○○君』で呼び合っているのを読んで 昭和初期あたりの時代設定なのかと勘違いしてしまいそうでした(笑) ネコちゃんカップルの存在が色々と良かった。
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この作品の生活背景や主人公達のきめ細かい描写は一穂ミチの真骨長だと思う。「街の灯ひとつ」辺りから特に感じていたことだが、一穂ミチは小説を書こうとしている、ということだ。BL小説ではなく小説だ。良いとか悪いとか言いたいのではない。小説として成り立つ事と、BL小説としての魅力は別物だ...
この作品の生活背景や主人公達のきめ細かい描写は一穂ミチの真骨長だと思う。「街の灯ひとつ」辺りから特に感じていたことだが、一穂ミチは小説を書こうとしている、ということだ。BL小説ではなく小説だ。良いとか悪いとか言いたいのではない。小説として成り立つ事と、BL小説としての魅力は別物だと思うし、この作品がBL小説としてイマイチだと言ってるのでもない。
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