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沖縄 だれにも書かれたくなかった戦後史(下) の商品レビュー

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15件のお客様レビュー

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2011/11/18

『甘粕正彦 乱心の曠野』で、20世紀前半の満州の世界に浸らせてくれた、佐野真一。 この方は著作が多いのですね。 書店の文庫コーナーをさまよっていたら、沖縄に関する、この上下巻の著作が平積みされていました。 沖縄のいくつかの島でダイビング経験のある僕は、衝動的に?手に取っていました...

『甘粕正彦 乱心の曠野』で、20世紀前半の満州の世界に浸らせてくれた、佐野真一。 この方は著作が多いのですね。 書店の文庫コーナーをさまよっていたら、沖縄に関する、この上下巻の著作が平積みされていました。 沖縄のいくつかの島でダイビング経験のある僕は、衝動的に?手に取っていました。 戦争や基地という、通り一遍な切り口ではなく、さまざまな切り口から沖縄を語り、この島の歴史と多様性を読者に提示しよう、というのが、本著を記した著者の意図のようです。 まず米軍と沖縄の警察の話からはじまり、アンダーグラウンドの世界、財界・政界の著名人のエピソード、そして沖縄の芸能へと、話が続いていきます。 文庫版として最後に、尖岳諸島問題や政権交代等、近年の沖縄に関するトピックスも追加されています。 全編に渡り、関係者のインタビューや調査資料の引用が多く紹介されています。 雑誌連載ということもあるのでしょうが、映画さながらの「仁義なき戦い」や沖縄著名人の裏話など、読者の興味を引っ張ろうという意図が見え隠れする部分は気になりました。 しかしその点を差し引いても、「通り一遍」の知識やダイビングで見た美しいイメージしかない僕にとっては、興味深い記述が多くありました。 奄美大島との関係や一時期、とてもにぎわっていた与那国島の話、そして尖岳諸島を民間人が個人で所有していることなど、「もっと知りたい」と思う内容もいくつかありました。 中国、日本、アメリカと、支配国が変わった沖縄の歴史は、頭では理解していたつもりですが、そのような歴史の中で実際にどのようなことが起こっていたか、そのイメージに「色がついた」感覚にさせてくれた一冊でした。

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2011/10/08

沖縄に対して辛辣な本かもしれないが、知らないといけないことだともう。もっともっと足元の沖縄のことを勉強しないといけないと考えさせられました。

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2011/09/11

力作下巻。上巻が昭和が中心に書かれているのに対し、下巻は平成に入ってからのテーマ。模合の実情、カプセルホテル怪死事件、内地の芸能界との繋がりの話、マルフクレコードなどの島唄レーベル興隆の軌跡、尖閣諸島の保有者の由来、琉球王朝の尚家の近代史、海燕ジョーの奇跡のモデルとなった元ヒット...

力作下巻。上巻が昭和が中心に書かれているのに対し、下巻は平成に入ってからのテーマ。模合の実情、カプセルホテル怪死事件、内地の芸能界との繋がりの話、マルフクレコードなどの島唄レーベル興隆の軌跡、尖閣諸島の保有者の由来、琉球王朝の尚家の近代史、海燕ジョーの奇跡のモデルとなった元ヒットマンの最期の話、など。読みどころ満載。初出は月刊プレイボーイに連載。

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2011/08/15

2011/8/14 素朴で朴訥として、優しくフレンドリーな沖縄の人々と、あの原色羽織袴で成人式に暴れまわる若者のイメージがこの本を読んでようやく融合しました。

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2011/08/03

結局、上下巻一気に読み通してしまった。圧巻。 しかし、自分の鳥頭には漏れ出る情報量。自分なりに咀嚼できるようになるにはもうちょっと時間かかりそう。キーワードを頭に入れ折に触れ再読したい。

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