モサド、その真実 世界最強のイスラエル諜報機関 の商品レビュー

落合信彦(著者)

2010/01/24

小国で周りを敵国に囲まれたイスラエルが生き残るために生み出した諜報部、モサド。

中東の不自然な状況をイスラエルの諜報部から見た一面。モサドの初代、二代目長官、元エージェント、イスラエル側の革命組織へのインタビュー。

そもそもアラブの真ん中でユダヤ国家がある、10年で5回の戦争を経たにもかかわらず今日まで生き残っている、などなど不可思議な国。本文中に中東情勢の簡単なまとめがあって概略は掴めるのであの辺りを全然知らなくても読める。

関係者自身が優れた人間だとか、情報収集・分析が優れているとか、規模の割りにモサドが世界から一目置かれている優秀な機関である理由は色々挙げられる。
けれど、そういう表面上の事よりも、その根底にある愛国心が全ての源なんだ、とひしひしと感じた。

「世界に同情されて死ぬよりも、全ての批判を受けながらも生き残る道を選択する」