1000ヘクトパスカルの主人公 の商品レビュー
静岡から東京の大学へ進学した城山義元の自立と成長を描く青春小説。 10章とエピローグからなる。 * * * * * 主人公の義元は、これまで確固たる意志や主張を持たず、場の雰囲気に流されるようにして生きてきた人物です。 大学生になっても、義元のその姿勢は変わ...
静岡から東京の大学へ進学した城山義元の自立と成長を描く青春小説。 10章とエピローグからなる。 * * * * * 主人公の義元は、これまで確固たる意志や主張を持たず、場の雰囲気に流されるようにして生きてきた人物です。 大学生になっても、義元のその姿勢は変わりません。勉強しかり、恋愛しかり、サークル活動や仲間づきあいしかり。 バンドのメンバーと過ごす自堕落なだけの毎日。アパートの部屋は仲間の溜まり場と化し、勉強はおろか思索さえできない環境。学費や仕送りを振り込んでくれる親への罪悪感すら持たないクズの生活。だから就活の時期にきても腰が定まらないまま。 だが、友恵やマリーと知り合うことにより、義元は少しずつ自身を見つめるようになり……という展開なのだけれど、そこに違和感を感じました。 友恵には仄かな恋心を抱いていた義元だけれど、2人の関係が深まることはなかったため、気象や空に対する情熱を持ち続けるだけのモチベーションを義元が維持できるとは思えないのです。 また、音楽を志す者として、マリーの音楽に対する姿勢のインパクトは小さくはないでしょうが、そもそもスタンスが違うのだから、人生を左右するほどの影響を、義元が受けるとも思えません。 不器用でおとなしめの若者が、人との出会いによって自身の生きる方向を固めていくという設定は、小野寺文宜作品に似ていますが、本作の方が作りに安易さを感じてしまいます。 根本的な心のふれあい。描き方が浅かったのではないかと思いました。
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主人公は城山義元という大学生。大学3年から4年の2年間を描いている。日常的な大学生活の話が中心で、特に盛り上がるところがあるわけではないが、人との出会いの大切さなど、人生についての示唆が多く、読んでよかったと思える小説であった。 特に印象に残っているのは、主人公の城山が溜まり場と...
主人公は城山義元という大学生。大学3年から4年の2年間を描いている。日常的な大学生活の話が中心で、特に盛り上がるところがあるわけではないが、人との出会いの大切さなど、人生についての示唆が多く、読んでよかったと思える小説であった。 特に印象に残っているのは、主人公の城山が溜まり場となった自分の部屋で仲間と酒を飲み、だべって無為な時間を過ごしていたことを後悔したのに対して、だべり仲間の一人である後輩の門松が「無意味だなんて言わないでください。あの日々とあの場所があったからこそ、今の僕があります。僕にとってはかけがえのないものなんです」と主張する場面である。過去の選択の積み重ねのうえに今の自分がおり、それぞれの瞬間はかけがえのないものであるということを改めて感じた。 ただ、途中で挟まれるエピソードの中には、「これなくてもよかったのでは」と思うようなものもあった。
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過去の辛かったことや一見謝っていたように思える選択も全部含めて「これでいいのだ」と思える日が、いつか必ず来ると信じてます♪
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義元は大学生。ある日、空をなにげなく見上げていると、「いつもここにいますね」と声をかけられる。声をかけてきた友恵は、天気や空のことが好きな女性「天女(てんにょ)」。友恵と話すうちに天気や空に興味を持ち、気象予報士になるための勉強を始めた義元。 日本独自の四季や梅雨。歴史もちょっと...
義元は大学生。ある日、空をなにげなく見上げていると、「いつもここにいますね」と声をかけられる。声をかけてきた友恵は、天気や空のことが好きな女性「天女(てんにょ)」。友恵と話すうちに天気や空に興味を持ち、気象予報士になるための勉強を始めた義元。 日本独自の四季や梅雨。歴史もちょっと入っているので「歴女」にもオススメ。
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タイトルが本屋で気になったので写メをしておいたものをブックオフオンラインで手に入れた作品。安藤祐介氏はWikipediaによると公務員だそうです。。ダブルワークの作家が多いのは、著作業だけで食えない作家がいかに多いかの証拠だが、安藤氏もそのうちの一人なのでしょう。 本作はWOWO...
タイトルが本屋で気になったので写メをしておいたものをブックオフオンラインで手に入れた作品。安藤祐介氏はWikipediaによると公務員だそうです。。ダブルワークの作家が多いのは、著作業だけで食えない作家がいかに多いかの証拠だが、安藤氏もそのうちの一人なのでしょう。 本作はWOWOWドラマの脚本にでもとりあげられそうな内容で、大学生が社会へと旅立っていくまえまでの、無駄と思われるような日々が無駄なのか意味があるのかという問いに自分なりの答えを得たと思えた一人の青年を描いた作品。さくっと読めるが、中身は薄くなく、考えさせられた作品でした。
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何の意思もなく自堕落な生活を送っていた大学生が一人の女の子と出会い、空について関心を持った。そこで天気予想士の勉強をすることから空について写真を取ることに興味を持ち、周りが就活をする中あえて危険な道(写真家を選ぶことになる。)それぞれの登場人物も迷いながら自分の道を決めていき自立...
何の意思もなく自堕落な生活を送っていた大学生が一人の女の子と出会い、空について関心を持った。そこで天気予想士の勉強をすることから空について写真を取ることに興味を持ち、周りが就活をする中あえて危険な道(写真家を選ぶことになる。)それぞれの登場人物も迷いながら自分の道を決めていき自立していく様子が刻名に描かれて面白かった。
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大学でバンドやって、仲間の下宿に溜まって、毎日麻雀しながら呑んだくれるという、非常に身につまされるモラトリウム人間たちが、それでもそれぞれ自分を見つけていくという、ある意味よくあるストーリーなのだが。 意外とぐっとくるお話です。 最後のほうで卒業間際の追い出しライブのシーンが...
大学でバンドやって、仲間の下宿に溜まって、毎日麻雀しながら呑んだくれるという、非常に身につまされるモラトリウム人間たちが、それでもそれぞれ自分を見つけていくという、ある意味よくあるストーリーなのだが。 意外とぐっとくるお話です。 最後のほうで卒業間際の追い出しライブのシーンがあるのだけれど、これがとくにすばらしい。ロック文学としてもなかなかです。大槻ケンヂの「ロッキン・ホース・バレリーナ」を彷彿とさせるような。 音楽は魔法です。ステージにはマジックがあります。ダメダメの人たちも、ほんの一瞬だけ、光り輝くときがあります。モラトリウムの中にも、それぞれいろんなことがあった。やり残したことはいっぱいあるけれど、それどころか何もやれていないかも、まだ何者にもなれていないかもしれないけれど、今はこれでいい。ここからまたはじめるんだ。このポジティブさ、やさしさは、やはり同じように20代を大変に過ごしたらしい作者の、登場人物たちへの愛情なのでしょう。 「一瞬一瞬、選びとってきたものの積み重ねの上にある今。それが自分だ」というくだりがあるのだけれど、これはいい言葉だなあ。
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大学生の頃、本当にグダグダでした。。。 それを思い出させる作品。 でも、そのグダグダさが今につながっていて、それはそれで大切だなって今更ながら思ったり。。。 東京に出張すると良く空を見上げてます。 というのも、狭いから。見ようとしないと見ることができないから。
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怠惰な大学生男子がとある天女(天気女)と出会って…。とても気持ちのいい成長物語。「人生そんなに甘くないよ」的な進行はあるものの、泣かされたので良しとします。
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いろいろ思い悩んで、考えに考えた末に出した答えも、これだけ本を読んでいると、いろんな本の中に入っている。 結局のところ、一生懸命生きて、考えると、いろんな道筋はあっても、行き着く先は同じなのだなと思う。 たくさんの宗教があるけど、共通する教えがあるように。 印象深い言葉がたくさ...
いろいろ思い悩んで、考えに考えた末に出した答えも、これだけ本を読んでいると、いろんな本の中に入っている。 結局のところ、一生懸命生きて、考えると、いろんな道筋はあっても、行き着く先は同じなのだなと思う。 たくさんの宗教があるけど、共通する教えがあるように。 印象深い言葉がたくさんあった。 それこそ書き出して大切にしたい文章がたくさんあって選びきれないほどだった。 この本に出会えてよかったと思う。 特にマリーさんが印象深かった。
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