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徒花図鑑 の商品レビュー

4.4

5件のお客様レビュー

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2019/05/22
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斎藤芽生(サイトウ メオ) なんとも見応えのある図鑑とことば 創造力が圧巻 凄いっ! お若い方かと思っていたのですが同世代の方でした 絵本で絵を担当されたいるものもあるようなので ぜひ観たいと思いました。 齋藤芽生あとがき~ 思いつくままに空想を働かせ、それら空想のものたちがこの世に存在するかのように図像で網羅した、架空の博物誌 高階秀爾氏あとがき~ 「横溢する想像力と精緻な細部描写に支えられた 人間の心の奥底にひそむさまざまな多様な情念が生み出した華麗な幻の花」 「齋藤芽生自身のことば 私を制作にかりたてるのは常に『詩情』の死滅―日本の風土の中で培われるべき日本語のポエジーが、情念が、死んだしまう、という焦燥感である」 小泉晋弥氏あとがき~ 「窓・花輪・旅 団地の窓からは、そこに住む人々の生活の色があふれ出て、匂い立つような気配が錯綜して感じられる 花輪は、うっかり開けた円窓から画家の訪れた土地の事物があふれ出してくる 根無し草 団地の四角の窓々から漏れ出してくる寄せ植えのような人間感情と、花輪の円窓を通して見える土着の人間感情の間 齋藤芽生がほとんど人間の姿形を描かない(私も感じており“やっぱりそうなんだっ!!”と思えた)」 掲載シリーズ 徒花図鑑/徒花園 2008年 毒花図鑑 1993年 晒野団地入居案内 2001-2010年 晒野団地四畳半詣 2006年 地霊に宿られた花輪 1997年 名もなき東京人のための花輪 2005年 瑣事鏡(さじかがみ) 2007年 密愛村 2010年~

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2015/03/23

最高すぎる! 世界観、雰囲気、画力、色遣い…どれをとっても自分の好みどストライクだ。この本の背表紙に目をとめた過去の自分を褒めちぎってやりたい。 現実を皮肉交じりに揶揄する、架空図鑑。 深夜、真白い蛍光灯の下で読んでいたのだが所々蛍光灯モチーフの絵が出てきてハッとさせられたり…...

最高すぎる! 世界観、雰囲気、画力、色遣い…どれをとっても自分の好みどストライクだ。この本の背表紙に目をとめた過去の自分を褒めちぎってやりたい。 現実を皮肉交じりに揶揄する、架空図鑑。 深夜、真白い蛍光灯の下で読んでいたのだが所々蛍光灯モチーフの絵が出てきてハッとさせられたり…。 文章だと「脂百合」「剃刀撫子」「ザンゲーノ・ワルーゴ・ザンシタ」 絵だと「花咲爺の色褪せぬ神木」「流鏑馬園」「晒野団地金色堂」あたりが特に気に入った。

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2014/12/26

実在しない、徒花図鑑。 知人が好きだと言ってた芸術家で、きっと好きだと思うと勧めてもらい手に取ったのだが、コンセプトは好き。愛の重みとかフランス映画みたいだった。色調は毒々しく赤黒いのでゴシック調にも感じられた。 こういうアート作品は生で観なきゃなーと。実際に目の前で観たらきっと...

実在しない、徒花図鑑。 知人が好きだと言ってた芸術家で、きっと好きだと思うと勧めてもらい手に取ったのだが、コンセプトは好き。愛の重みとかフランス映画みたいだった。色調は毒々しく赤黒いのでゴシック調にも感じられた。 こういうアート作品は生で観なきゃなーと。実際に目の前で観たらきっと迫力に圧倒してただろうな。でもコンセプトは好き。ちょっと痛い感じもある、愛と憎しみ。絵の印象は甘美。言葉が連なると下品な、安っぽい印象も持ってしまったかな。生々しい愛を言葉として、図鑑という見本的な感じで連ねるのは好みではない、かな。

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2014/01/15

目眩がしそうなほどである。 卒倒しそうなほどである。 何か見てはいけないものを見てしまったかのような‥或いは怖いもの見たさのそれに似ている。 見たいけれど、見たくない。 見てしまえば極彩とともに強烈な何かを与えていく。

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2011/10/06

真昼の主婦に寄生する「間男蔓(まおとこづる)」、たばこを養分とする「脂 百合(やにゆり)」・・・・毒のこもった空想の植物図鑑。 毒をもって解毒する。そういう語義矛盾みたいな事象が、世の中にはある。

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