月3万円ビジネス の商品レビュー
タイトルにつられると、本書の本質掌握が困難になろう。また、その本質は、読者の生きる環境や手法によって異なった写像と成りうる。本書は文化、思想面から捉えるとわかりやすい。この70年ほどの間、日本は大量生産によるコストの低下と標準化均一化によって"豊かさ"を手にし...
タイトルにつられると、本書の本質掌握が困難になろう。また、その本質は、読者の生きる環境や手法によって異なった写像と成りうる。本書は文化、思想面から捉えるとわかりやすい。この70年ほどの間、日本は大量生産によるコストの低下と標準化均一化によって"豊かさ"を手にしてきた。幸之助さんの"水道哲学"は、日本が近代化を目指す過程で素晴らしいものであった。現代日本は、すでに”成り”、かつての水道哲学は、アジアの他の国々へと受け継がれ、情報生産流通のグローバル化の中でその"行き先"を模索している。現代ビジネスと産業の方法論は専門化オンリーワン型、またWinner takes all 型の高度専門型、高度資本集中型を基本としているが、本書はこの方法とは全く逆を提案している。これはすなわち今から数十年前にあたりまえだった日本のモデルを前提として、これを現代に合致するようにモディファイして再提案していると読むべきである。行き詰ったかのように見える現代も地域、人間主体のリアルな関係を見直すことによって、新たな豊かさ(私たちが数十年前に持っていた)を取り戻せる可能性がある。その時代を知らない世代にとっては、新たな感動の幸福である。しかしながらこのような生き方が可能なのは、高度成長と発展を成し遂げた余力がまだわが国に残っているからに他ならない。スローが許されるのは、誰かが猛烈にファーストに働いて、企業もたくさん税金を払っているからだということを忘れてはならない。品川区図書館にある。
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本屋でたまたま見かけて、「小さい仕事をたくさんするか、大きい仕事を少しするか」「たくさんの小さいクライアントと取引するか、少しの大きいクライアント取引するか」など、常に考えていることなので、何かの参考になるかと思い購入。しかし、内容はちょっとずれていて、完全にスローライフ寄りのお...
本屋でたまたま見かけて、「小さい仕事をたくさんするか、大きい仕事を少しするか」「たくさんの小さいクライアントと取引するか、少しの大きいクライアント取引するか」など、常に考えていることなので、何かの参考になるかと思い購入。しかし、内容はちょっとずれていて、完全にスローライフ寄りのお話だった。2連続で本の選定失敗。 序盤で「数字等の細かい内容についてはあまり詰められていないので突っ込まないように」といった事が書いてあるので、その点はまあそのとおりとしても、「3万円/月の仕事を10個して生活費を最低限に抑えて豊かな生活をしよう」というコンセプトについても、「かなり無理があるなぁ」という印象。 というのは、3万円/月といえども、一般人が稼ぐにはなかなか難しいし、10個なんて無理も近いと思う。バリバリ(とまではいかなくても、それに近いくらい)働いて、もともとそれ以上稼いでいる人であればできるかもしれないが、現状ほとんど働いていない人は、より収入が減るだけで豊かとは程遠い生活になりそうだと感じた。 ただ、この筆者は自分の「非電化工房」にいつでも来てね。といっているので、その点においては無責任な感じではなくて良かったと思う。
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競争から外れたところにある「月3万円ビジネス」。月3万円しか稼げない、というより稼がない。だから顧客の奪い合いにならない。嫌なことはやらない。月3万円の仕事を10行えば月収30万円。これで暮らしていける工夫をする。強欲な資本主義が破綻しかけている現在、この考え方は非常に現実的に思...
競争から外れたところにある「月3万円ビジネス」。月3万円しか稼げない、というより稼がない。だから顧客の奪い合いにならない。嫌なことはやらない。月3万円の仕事を10行えば月収30万円。これで暮らしていける工夫をする。強欲な資本主義が破綻しかけている現在、この考え方は非常に現実的に思えてくる。また地道な数字の積み上げを行う事で意外な事業の可能性がうまれてくる。 但し生活費の支出が多すぎる都会では難しい。スローライフとのトレードオフはなかなか大きく、生きかたや価値感を大きく変えないと難しいのだ。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
■月3万円ビジネスの基本 潜在的な強い欲求があり、100人中3人が感動してくれる 商品・サービスを見つける。 月3万円(粗利)を10個見つけて複数の収入源で暮らしていく。 ①先ず1番に、買う立場の人に確認し 価値(そのサービスに対していくら払ってもいいと思っているか)を 見定める。 ②客が感じる価値より安い値段設定にする。 ③原価+経費が価値よりウンと安くなるように、 作り方と売り方に知恵の限りを尽くす ④客を奪い合うのではなく、客を繋げる ⑤ネットでは売らない アフターサービスや長い付き合いができるようにする。 ⑥借金をせずに固定費をなるべく0に近づける ⑦愉しさが大事 ■地方で仕事を創るセオリー ①有機化 今まで分断されていたヒトモノコトを繋ぎ直す。 生産者と(販売者と)消費者の有機化。 消費者に生産への参加を促すことで関係に持続性が生じる。 社会システムの分断(ミッシングリンク)を探し繋ぎ直す。 ②暇な専門家を活用する ③半分カフェで半分農園のような相乗効果がある複業 ④小さく始める ⑤5点セット 道具、材料、ノウハウ、仲間、きっかけ
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「月3万円稼げる仕事の複業」「地方で持続的に経済が循環する仕事づくり」「〈奪い合い〉ではなく〈分かち合い〉」というキーワードに惹かれて呼んでみた。石釜作り、ストローベイルハウスなどいつか自分も作ってみたいアイデアもある。掲載されているアイデアも田舎暮らしをする中では楽しそうなもの...
「月3万円稼げる仕事の複業」「地方で持続的に経済が循環する仕事づくり」「〈奪い合い〉ではなく〈分かち合い〉」というキーワードに惹かれて呼んでみた。石釜作り、ストローベイルハウスなどいつか自分も作ってみたいアイデアもある。掲載されているアイデアも田舎暮らしをする中では楽しそうなものが多い。が、それを月3万円なりともビジネスにするにはちょっとハードル高そうだ。固定費に費用をかけないために、土地は無償にしてもらう、友人の手助けが不可欠、となると?な部分が多いな・・・
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