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子供の領分 新装復刊 の商品レビュー

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2009/10/04

原題L'Opoponax(ロポポナクス)。この作品はヌーヴォー・ロマンとして扱われており、確かに文体はそうだけれども、読みはじめから最後まで、いたく鼻の奥がつんとなるのは何故だろう。大人たちが秘密だと思いこんでしまったモノと人間の関係をカトリーヌ・ルグランという少女、そ...

原題L'Opoponax(ロポポナクス)。この作品はヌーヴォー・ロマンとして扱われており、確かに文体はそうだけれども、読みはじめから最後まで、いたく鼻の奥がつんとなるのは何故だろう。大人たちが秘密だと思いこんでしまったモノと人間の関係をカトリーヌ・ルグランという少女、そして子どもたちを中心に描く。「年月を越え、色は冴え、家具は二人の小部屋を飾り、稀な花々、香の幽かな、匂いにまじりその香はくゆり、鏡は深く、窓は高く、東洋の遠い豪奢を凝らす、すべてのもの、その生の、やさしい秘密の言葉を洩らす。」

Posted byブクログ