広辞苑の中の掘り出し日本語 の商品レビュー
エッセイの常套句「広辞苑によると…」誰もが知る広辞苑だがそれを真剣に読む人はおそらく少ないのではないか。この本は広辞苑をひたすらに読んだ筆者が埋もれた日本語を発掘し語るエッセイ本である。あまり聞かない語や意外な意味が学べて興味深い。
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いきなり、「あいづわり」「あおひげ」とくる。1ページごとに、広辞苑から選んだ見慣れない言葉1語に、意味と著者の思ったこと・体験などが書かれている。青ひげとくれば、バルトークのオペラ「青ひげ公の城」が思い浮かび、広辞苑の解③にも「ペロー作の童話中の人物。6人も妻を殺す青髭の男」とあ...
いきなり、「あいづわり」「あおひげ」とくる。1ページごとに、広辞苑から選んだ見慣れない言葉1語に、意味と著者の思ったこと・体験などが書かれている。青ひげとくれば、バルトークのオペラ「青ひげ公の城」が思い浮かび、広辞苑の解③にも「ペロー作の童話中の人物。6人も妻を殺す青髭の男」とあるが、そういうことには触れずに、自分の髭をはやしたことや解②の演劇の敵役のメークを話題にしている。長嶋茂雄も剃り跡が青々としていたよね。つまり青髭か。とまあ、こちらもいろいろと想像が働く。 ところが「一枚かわ」「岡釣り」「沖を越える」「御摩り」「総鼾」「ちけい」「喉元思案」「這坊子」「法気付く」「夕惑い」「蘭契」などとなると、なんのことやら。完全に死語だよなあ。広辞苑って、こんなの載せて凄いと思うが、そうなると著者の話題の面白さが切に望まれるところだが、残念ながらいまいち面白くなかった。蘊蓄もあんまりないしね。
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著者が『広辞苑』を眺めていた際に目に止まった言葉たちを紹介した本書。 広辞苑に掲載されている「言葉」とその「意味」、著者による歯に衣着せない解説、【大人たばこ養成講座】で知られる寄藤文平さんの時折挟まれるゆるいイラストで構成されている。表紙は一見辞書風ですが、内容的には日常ではほ...
著者が『広辞苑』を眺めていた際に目に止まった言葉たちを紹介した本書。 広辞苑に掲載されている「言葉」とその「意味」、著者による歯に衣着せない解説、【大人たばこ養成講座】で知られる寄藤文平さんの時折挟まれるゆるいイラストで構成されている。表紙は一見辞書風ですが、内容的には日常ではほぼ使われていない言葉が占めていることと、解説は多少大人向けでそもそもかなりライトなので枠としては雑学書です。 この本を読んで、辞書『広辞苑』を“引く”のではなく“読みたく”なりました。
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なんかだらけてる。 「この伝説については、ちゃんと調べなくてはならない。」みたいなの、書くまえに調べておいてほしいわ。
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「趣味で楽しむ日本語!?」 「本は引くもの、辞書は読むもの。辞書を読むのは、ほんと、面白い」という著者による、辞書を読まなければお目にかかれない(?)かもしれない日本語の数々。 辞書を「引く」とき私たちは通常その「ことば」の存在を予め知っている。 存在すら知らない未知の「...
「趣味で楽しむ日本語!?」 「本は引くもの、辞書は読むもの。辞書を読むのは、ほんと、面白い」という著者による、辞書を読まなければお目にかかれない(?)かもしれない日本語の数々。 辞書を「引く」とき私たちは通常その「ことば」の存在を予め知っている。 存在すら知らない未知の「ことば」に出会うにはやはり辞書は「読む」べきもの、 という発想が面白い。 なげげ「無気げ」 へへやか ほたえじに「ほたえ死に」 むがしび「憙」 …うーん、もはや日本語とは思えないぞ。 語彙には個人差があるからもちろん「そんなの知ってるよん」 という御仁もあるに違いないが 少なくとも自分を含めた人間関係半径500メートル内にはこれらのことばを日常的に使っている人は生息していない。 まあだから「掘り出しもの」なわけだが。 本書はこれらの「ことば」の由来や使い方を真面目に解説するというよりは これらのことばを俎上にのせて著者の思いつくままを綴ったエッセイという趣。 挿絵もそれを受けてユルめ、クラフトエヴィング商會系と言ったらわかりやすいか。 いかに掘り出し物のことばで自分がその意味を知ったからといっても 実社会の中ではある程度の認知度が無ければそれは使っても「通じない」。 通じないことばは意味を成さないから悲しいけれどこういう取り上げ方は もはや趣味で楽しむ領域なのだろうな。 何より本書のつくりがそのことを体現しているように思う。 前述の通り、初対面の日本語が盛りだくさんで興味深いが 一番「へぇ~」と思ったのは前書きの中にあった「阿」ということばの意味。 〈「阿」には「人を呼ぶのに親しみを表して冠する語」としての意味もあって、魯迅の『阿Q小伝』はそういう意味だと知る。これは楽しい!〉 つかみは良かったのだが『阿Q小伝』(ママ)はNGっす。 バジリコさ~~ん。
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読んでいて松岡正剛さんの「千夜千冊」の執筆スタンスに通じるものが本書にあると感じた。 言葉や書籍の意味内容を紹介するだけでなく、どうしてそれを選んだのか、どのようなエピソードがあるのか紹介している。 日本語を楽しめるような内容になっている。まだ読んでいない人はぜひ、広辞苑を片手に...
読んでいて松岡正剛さんの「千夜千冊」の執筆スタンスに通じるものが本書にあると感じた。 言葉や書籍の意味内容を紹介するだけでなく、どうしてそれを選んだのか、どのようなエピソードがあるのか紹介している。 日本語を楽しめるような内容になっている。まだ読んでいない人はぜひ、広辞苑を片手に読んでほしい。
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やっぱりことば本が好き。今まで知らなくて、これから使ってもいいと思ったことばは「面黒い」「愧死」「へへやか」とかかな。あと、単純に吹いてしまったのは「地頭」「総鼾」かな。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
徒口、牛にひかれて善光寺参り、笑顔に当たる拳なし、沖を越える、奥歯に剣、貝を作る、問い落す・・・・。広辞苑に載っている意外に知られていない言葉を紹介。魅力的なものが多く思わず広辞苑を読んでみたくなる。解説の中では、字義のみならず、著者の洽覧深識が随所にちりばめられている。「一度、減退した視力は回復できない。目に一番悪いのは暗い中での読書。目の回復にはつぶるよりぼんやり遠くを見ること、目の筋肉が緩んで疲れがとれる」大変参考になった。エロチックな挿絵も興をそそる。心も体も盛り上がった。
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日本語って面白いんですよねぇ。新明解辞典本について書いた赤瀬川源平の本も読んだことがありますが、突っ込みどころ満載なのがいいです。 私たちってほとんど限られた数の日本語だけで生活していると改めて思います。辞書エッセイ、私ならこれを選ぶという言葉、誰もがあると思いますねぇ。
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2012.2.19読了。 言葉の選び方もおもしろいし、勉強になる。短文のエッセイに、たまに やっつけな感じがあるぐらい。
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