生物学的文明論 の商品レビュー
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・生物の「体のサイズ」。それによるエネルギーと時間の相関関係 ・ビジネスが持つ「時間操作」「時間環境」という問題 ・「ヒトの寿命」と「人の寿命」 (人という生命体がもつ本来の寿命と、現代を生きるヒトの寿命) 不思議な視点です。 生物の持つ多様な姿・形は、合理的な結果であるとするならば、 人間の姿かたち、ライフスタイルはこの先どうなるか・・・。 そんな事を考えさせられる。
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★サンゴ 石の家を作り、その中に住む 死んでも家が残り、それが固められてサンゴ礁に サンゴ礁付近の海域…藻類(-)、植物プランクトン少ない→ゆえに水が透明(貧栄養) ※褐虫藻… サンゴの細胞内部に棲む 褐虫藻が作った食べ物の9割をサンゴがもらう サンゴの排泄物(窒素化合物)を肥やしとしてもらいうける サンゴが呼吸しCO2放出→褐虫藻が光合成に利用 →光合成で生じるO2をサンゴが利用 サンゴが持つ石の家&刺胞(毒針あり)により安全 以上P20で力尽きた
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豊かな海をはぐくむサンゴ礁にも、日夜潮だまりで砂を噛むナマコにも、あらゆる生きものには大切な意味がある。それぞれに独特な形、サイズとエネルギーと時間の相関関係、そして生物学的寿命をはるかに超えて生きる人間がもたらす、生態系への深刻な影響…。技術と便利さを追求する数学・物理学的発想...
豊かな海をはぐくむサンゴ礁にも、日夜潮だまりで砂を噛むナマコにも、あらゆる生きものには大切な意味がある。それぞれに独特な形、サイズとエネルギーと時間の相関関係、そして生物学的寿命をはるかに超えて生きる人間がもたらす、生態系への深刻な影響…。技術と便利さを追求する数学・物理学的発想ではなく、生物学的発想で現代社会を見つめ直す画期的論考。
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前半の生物学的からの事例や知見も面白いのですが、10章が秀逸です。「ヒトの寿命と人間の寿命」ー「還暦過ぎは人工生命体」。 ど直球ですね。すごいですね。 そもそもの生物としてのヒトは子孫を残せなくなった時点で意味がなくなる存在。しかし、医療の進歩などで長寿となり、生き続ける。ヒトの...
前半の生物学的からの事例や知見も面白いのですが、10章が秀逸です。「ヒトの寿命と人間の寿命」ー「還暦過ぎは人工生命体」。 ど直球ですね。すごいですね。 そもそもの生物としてのヒトは子孫を残せなくなった時点で意味がなくなる存在。しかし、医療の進歩などで長寿となり、生き続ける。ヒトの体としては品質保証がきれた状態。しかし人間としての経験や知恵こそが存在意義となる。また高齢になれば蓄えなどもこれから貯めて行く必要はないので、むしろ積極的に社会に向き合える。よって人間は二度の生を送ることができる。 人口減少、成熟市場を迎え心配されるこれからの日本ですが、このぐらい吹っ切れた高齢者がたくさんいたらエキサイティングな世の中になりそうです。
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脳みそ中心主義(文系)と素粒子還元主義(物理的な理系)の間の視点で世界を眺める本。生き物にとっての時間は物理におけるそれとは異なるという考え方なども面白い。著者のベストセラー『ゾウの時間、ネズミの時間』にも通じる。
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生物の形は物理と違い理由がある。 生物は円柱、人工物は四角。なるほどねぇ。 生物の大きさとエネルギーの関係や、生物の時間とか、興味深い。 「ゾウの時間、ネズミの時間」もそのうち読んでみよ。
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『時間』を環境問題として考えるという見方については、『なるほど』と。 『死なば多くの実を結ぶべし』エネルギーを有効に使い、『何か』を残したいものです。
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生物学的文明論という高尚なタイトルであるが、内容(問題意識)の提示は新しい物を感じるが考察の部分をもっと深くつっこんでもらいたかった。 筆者の考えを要約すると、近代の技術力の進歩は数学や物理学を基礎としており、その発想は周りの環境を人間に適したものに変えていくことである。 しか...
生物学的文明論という高尚なタイトルであるが、内容(問題意識)の提示は新しい物を感じるが考察の部分をもっと深くつっこんでもらいたかった。 筆者の考えを要約すると、近代の技術力の進歩は数学や物理学を基礎としており、その発想は周りの環境を人間に適したものに変えていくことである。 しかしながら、周りの生物を見てみると環境を自分に適したものに変えるのではなく、自分がその環境に適するように進化している。 筆者は、技術者を含め人間はそのような姿勢に変えていく必要があるのではないかと提言している。 確かに最近は生物学的な要素を取り込むようなデザインを好としている。 例えば、水中で抵抗を受けないような形と素材は何かという問題にしては、サメのヒレの形状と素材を参考にしていると聞いたことがある。 産業革命以来、人間は自然を破壊し快適さを享受してきたが、そろそろ人間以外の生物を含めた快適さを手に入れるべきではないだろうか。そのためには、人間以外の生物の良好事例を学び取ろうじゃないか、というお話です。
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その昔「ゾウの時間 ネズミの時間」は買ってはみたけれどいまだ未読。たまたま見ていたテレビでこの本が紹介されていて買ってしまいました。 サンゴの話から始まり、ものかたちには意味があること。サイズとエネルギーの関係。時間は一定という見方を変えることによって見えてくるもの。早くて便利な世の中は一見快適に見えるけれど、それは本来の時間の流れを変えてしまっていることで、当然歪みが出てくるだろうし、今の環境問題の原因の一つでは。 速いだけがいいんじゃないし、もう少し不便なぐらいが心地いい場合だってありますからね。 順番が逆だけど「ゾウの時間・・・」も読みたいと思いました。
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生物学という、なかなか入ってこない情報を、一般人が興味持つように楽しく書いた本。オススメです。文体も優しく、すらすら読める。
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