名画の言い分 の商品レビュー
前半は政治・宗教・社会と絵画の関わり、読み解き方のわかり易い内容だったけれど、後半は美術史の説明に軸足が移ったのが残念。
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とにかく、わかりやすい!! そして、多くの日本人が間違って覚えているであろう言葉(イングリッシュガーデンや、天使とキューピットなど)も本来の意味を教えてもらえるのでありがたい! イングリッシュガーデンの本来の意味を知らず、将来家にイングリッシュガーデン作りたいなぁ、なんて言って...
とにかく、わかりやすい!! そして、多くの日本人が間違って覚えているであろう言葉(イングリッシュガーデンや、天使とキューピットなど)も本来の意味を教えてもらえるのでありがたい! イングリッシュガーデンの本来の意味を知らず、将来家にイングリッシュガーデン作りたいなぁ、なんて言っていたので、目から鱗でした。 これから、美術の物語を読むところなので、準備体操のように易しく美術に触れることができて満足です。
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私は高校時代、美術を専攻しました。その頃、絵画に興味を持ち、ヨーロッパに行ったときに美術館にも行きましたが、その頃にこの本を読んでいたら、全く違った見方をしていたのだろう、その頃に会いたかった本でした。 絵画の見方を歴史背景とともに、とても分かりやすく教えていただけたと感じます。...
私は高校時代、美術を専攻しました。その頃、絵画に興味を持ち、ヨーロッパに行ったときに美術館にも行きましたが、その頃にこの本を読んでいたら、全く違った見方をしていたのだろう、その頃に会いたかった本でした。 絵画の見方を歴史背景とともに、とても分かりやすく教えていただけたと感じます。 まだ、覚えきれない事ばかりなので、もう少し頭に入れて、ぜひ美術館巡りをしたいと思ってます。歴史も合わせて勉強しなおさないと。
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「西洋美術は見るものではなく読むものだ」だそうである。特に近代より前の作品には必ず何らかのメッセージが込められていると。作品の描かれた(作られた)当時の時代背景を押さえておかなければ、見ることは出来ても、読み解くことはできない道理なのだ。 では、西洋美術鑑賞のためにはどんな知識...
「西洋美術は見るものではなく読むものだ」だそうである。特に近代より前の作品には必ず何らかのメッセージが込められていると。作品の描かれた(作られた)当時の時代背景を押さえておかなければ、見ることは出来ても、読み解くことはできない道理なのだ。 では、西洋美術鑑賞のためにはどんな知識を押さえておけばよいのか?基本的にはキリスト教のようだ。ヨーロッパ中世では絵画と言えば宗教画のことである。ルネッサンスから近代にかけて、肖像画、歴史画が現れて、そして最後に静物だの風俗だの風景だのが描かれるようになる。宗教画方面の知識に加えて、近代に向けてキリスト教要素が徐々に薄まっていく社会背景(宗教革命、ブルジョアジーの台頭など)や各国の歴史を押さえておけば、それなりには読み解けると言った所か。もちろんキリスト教以前のギリシャ時代のものであれば、神話の知識があると良い。 近代より前の西洋美術に限らず、美術が時代背景、社会的文脈や技法的制約からフリーであることはないと思う。ただ、西洋美術については資料も豊富で、研究も進んでいるため、読み解くための下地が十分にあるわけだ。この本にあるような背景知識の有無で美術館巡りもだいぶ違った経験になるだろう。 はじめて訪れるパリで一日だけ観光をする機会があったので、美術館でも行こうと思って本書で予習した。実際にルーブルを半日程度で見学したのだが、いろいろな「実物」にもお目にかかれたし、予習の甲斐はソコソコあったような気がする。あんまり読み解き系の作品ではないが、『サモトラケのニケ』は素晴らしかった。 しかし本書は、初歩的な背景も含めた西洋美術の歴史を300ページ足らずの文庫本で縦断しようという試みなので、個々の作品に対する掘り下げは限定的である。仕方ないことではあるが、その点は少し物足りない。 以下、「へー」と思った豆知識。 ・初期ギリシャ彫刻のアルカイックスマイルは、「生きて息をしている人間なんです」というサイン ・新プラトン主義「神は光だ」→聖なる人物は宝石の色(ルビーの赤、エメラルドの緑、サファイアの青、ゴールドの金)で表現することに。マリア様の場合は、赤=神性、慈愛、青=聖なる知恵、背景の金=信仰の不変、神のエネルギー、天国。 ・ゴシック様式はルイ7世の治世下の1137年から1144年の間に、フランス国家統一のためにサン・ドニ王室修道院主導で計画的に作られた。ゴシックとマリア信仰がくっついてノートル・ダム大聖堂が各地に作られる。 ・中世は「この世は悪魔が作ったような罪深いところ(グノーシスっぽい?)」。近世になって「神様が作り給た」で写実的絵画へ。 ・肖像画の正面顔は本来キリストだけのもの。デューラー自画像はその点で破格。ふつうの肖像画は横向きから斜め向きへ。 ・オランダは象徴主義的。静物画のヴァニタス。 ・市民階級の台頭したオランダで風俗画や集団肖像画が登場。 ・イギリスは絵画の発展が遅い。脱カトリックしたので宗教画は少ない。オランダの画家により肖像画や風景画がもたらされる。 ・フランスの美の正統は芸術アカデミー。写実的な歴史画の大作など。印象派はアンチのムーブメント。
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西洋美術を「読む」ための基礎の基礎をお国柄や時代背景に乗せて簡潔に解説していて、その世界に興味を持つキッカケになりそうな本でした。 ガチガチの美術の学術書は専門用語が多くて読むのが苦しい印象で読むのが億劫になりますが、本書のように内容過多になりすぎずにあくまで入門的にその分野の魅...
西洋美術を「読む」ための基礎の基礎をお国柄や時代背景に乗せて簡潔に解説していて、その世界に興味を持つキッカケになりそうな本でした。 ガチガチの美術の学術書は専門用語が多くて読むのが苦しい印象で読むのが億劫になりますが、本書のように内容過多になりすぎずにあくまで入門的にその分野の魅力を伝えてくれる本は重宝します。
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絵のバックグラウンドを知っているともっと楽しいよ。 ってことで ギリシャ神話や聖書のお話を解説してくれています。 知識がある方が楽しいというのはわかってたことだが、 知識がないとダメというような主張は反対だな。 ただ色合いが綺麗とかだけで美術を観てもいいと私は思う。そういう意味...
絵のバックグラウンドを知っているともっと楽しいよ。 ってことで ギリシャ神話や聖書のお話を解説してくれています。 知識がある方が楽しいというのはわかってたことだが、 知識がないとダメというような主張は反対だな。 ただ色合いが綺麗とかだけで美術を観てもいいと私は思う。そういう意味では背景にとらわれない印象派以降のアート方がやっぱり気軽に楽しめるってことなのかもな。
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※このレビューにはネタバレを含みます
[ 内容 ] 「西洋絵画は見るものではなく読むものだ」という持論を豊富なエピソードとともにわかりやすく解説した西洋美術史入門。 古代ギリシア彫刻から印象派まで、西洋美術を理解するために必要にして十分な基礎知識をエスプリとユーモアを巧みに交えながら「語る」手法は、斬新で具体的。 楽しみながら知的好奇心を満たしてくれる一冊。 カラー図版多数。 [ 目次 ] 第1章 西洋美術の発祥―古代ギリシアから中世への旅 第2章 フィレンツェに咲いたルネサンスの華 第3章 神の名のもとに―キリスト教絵画の変容 第4章 フェイス―肖像画という名の伝記 第5章 天使からのメッセージ―天使はキューピッドではない! 第6章 人生の喜び―オランダ絵画の魅力 第7章 エデンの園からの解放―風景画の始まりと変遷 第8章 印象派登場―モダンアートの始まり [ 問題提起 ] [ 結論 ] [ コメント ] [ 読了した日 ]
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西洋史・美術史の流れを簡潔に紹介する本って意外となかったのだと気付いた。歴史と美術とは深い相互関係にあることがわかりやすく示されており、そういう意味では入門書としてはよいと思う。 ただ、わかりやすくしようとするが故に欠けている解釈や、重要なアーティスト、時代背景がある感も否めな...
西洋史・美術史の流れを簡潔に紹介する本って意外となかったのだと気付いた。歴史と美術とは深い相互関係にあることがわかりやすく示されており、そういう意味では入門書としてはよいと思う。 ただ、わかりやすくしようとするが故に欠けている解釈や、重要なアーティスト、時代背景がある感も否めない。 それよりも気になったのは、時たま出てくる諭すような一文。美術館で知識を披露するために美術書を読んでいるのではないんだけどなぁ。
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硬派な「怖い絵」。体系立って網羅的な説明は非常にわかりやすく、文章も読みやすくて面白い良書。しかし、素朴な、感じるままの鑑賞法「ああ、綺麗だな、素敵だな」を無教養として否定するのは首肯出来ない。 花を愛でるのに学名を知らなくてはいけないのか。 マジックを楽しむのにタネを知らなくて...
硬派な「怖い絵」。体系立って網羅的な説明は非常にわかりやすく、文章も読みやすくて面白い良書。しかし、素朴な、感じるままの鑑賞法「ああ、綺麗だな、素敵だな」を無教養として否定するのは首肯出来ない。 花を愛でるのに学名を知らなくてはいけないのか。 マジックを楽しむのにタネを知らなくてはいけないのか。 それは薀蓄だらけのオタクを増産し、美術鑑賞から人を遠ざけるだけではないのか。
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「美術は見るものではなく、読むものです」だそうだ。 西洋美術全体の歴史を振り返りながら、基礎的な知識を身につけようという主張が展開される。美術史として割と気軽に読める。持論を展開する割には、著者本人のオリジナリティのある主張はないので、ちょっと鼻につく。
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