ホッブズ政治と宗教 『リヴァイアサン』再考 の商品レビュー
ホッブズの生い立ちや生きた時代状況から、『リヴァイアサン』の目的、その論理構造が丁寧に説明されていて面白い。 ポイントは、 ①ピューリタン革命の時期のイングランドの内乱を憂い、 ②秩序を回復するためには、宗教を政治の中に包摂し、主権者への服従を原理的に説くことを意図した著作だと...
ホッブズの生い立ちや生きた時代状況から、『リヴァイアサン』の目的、その論理構造が丁寧に説明されていて面白い。 ポイントは、 ①ピューリタン革命の時期のイングランドの内乱を憂い、 ②秩序を回復するためには、宗教を政治の中に包摂し、主権者への服従を原理的に説くことを意図した著作だと言うこと。 その目的のために、自然状態、自然法、自然権、内面と外面の峻別、自由意志の否定、社会契約の二形態、非物質的な霊の否定などの概念が組み合わされている。 幼少期の、ルネサンス・ヒューマニズムの影響(伝統に拘泥しない)、40代で幾何学との出会い(演繹的な証明の方法)といったバックグランドも面白い。
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