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思想としての「無印良品」 の商品レビュー

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2020/05/02

とても哲学的で抽象的な内容だったが、著者の思考プロセスが興味深く、「無印良品」というものを今までとは異なる視点で見ることができた。今までは「無印良品」といえば高級ブランドに対するアンチテーゼとしてのブランドであると思っていて、そう思える自分は周りの消費者とは次元が異なると感じてい...

とても哲学的で抽象的な内容だったが、著者の思考プロセスが興味深く、「無印良品」というものを今までとは異なる視点で見ることができた。今までは「無印良品」といえば高級ブランドに対するアンチテーゼとしてのブランドであると思っていて、そう思える自分は周りの消費者とは次元が異なると感じていた自分がいた。ただ、この本を読んで自分の考えは甘いと思った。「無印良品を選択するということは、取りも直さず文化資本軸上での顕示性が高いということ」と本書では述べられている。私のことではないかと思った。結局、他者の視点からモノを見ている点では高級ブランド品の消費と本質的には変わらないのではないかとさえ思った。

Posted byブクログ

2014/02/04
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※このレビューにはネタバレを含みます

富国強兵の時代から失われた20年までの、すさまじいスピードで日本は変化していったけど、中でも最も大きいものの1つが、経済大国という目標を達成した点だと思う。明治以降初めて、上を必ずしも目指さなくなったというか振り返る余裕ができたというか。。その社会の変化に乗じておこる価値観の変化に無印がうまくフィットしたって感じかな。この手の本はよくあるけど、この本は無印良品という実際例を介してそれを説明してるからなかなか面白かったかも。 外国で、無印が日本的なものとしてとらえられる時が多々ある、という話は聞いたことがあったけど、何でなのかよくわからなかった。しかし、本書内で「粋」の文化が無印に根付いてるという説明をうけ納得。倹約令で華美な装飾を禁止された商人たちが、紺や茶色などの地味な色だけでおしゃれを楽しんでそれが文化として昇華されていったわけで、そこは無印の精神と合致するよね。

Posted byブクログ

2012/02/05

知識、ボキャブラリーの無さゆえイマイチ理解が及ばないところもあったが、消費に対する考察が面白かった。消費という行動には少なからず「見せびらかし」がはらんでいる。文化と経済を顕示する消費。 俺ってこんなの買って文化的ー。か、金持ちー。ってコト。 時代によって変わっていく価値観のな...

知識、ボキャブラリーの無さゆえイマイチ理解が及ばないところもあったが、消費に対する考察が面白かった。消費という行動には少なからず「見せびらかし」がはらんでいる。文化と経済を顕示する消費。 俺ってこんなの買って文化的ー。か、金持ちー。ってコト。 時代によって変わっていく価値観のなかで、経済資本の絶頂期に文化資本を持ち込んでいた無印の先見性はすごい。

Posted byブクログ

2012/01/29

今やMUJIとして、海外でも日本を代表するブランドになっている無印良品。ちょっと前に見た「見立て」をテーマにした企業広告でも感じましたが、アイデンティティ喪失感で自信をなくしているような日本の「時代精神の根據地」化しているような気がします。それを成立させるバックヤードがあることは...

今やMUJIとして、海外でも日本を代表するブランドになっている無印良品。ちょっと前に見た「見立て」をテーマにした企業広告でも感じましたが、アイデンティティ喪失感で自信をなくしているような日本の「時代精神の根據地」化しているような気がします。それを成立させるバックヤードがあることは、この本が哲学、社会学、美学、さまざまな引用を用いながら無印の思想を語っている、語れることでもわかります。しかし、それは無印良品を生み出したセゾン文化の多様性、過剰性に遡る気もします。セゾン文化は無印良品を生み出したからすごいのか?それとも無印良品しか生み出せなかったのか?もっといろんな人の論考に触れたいと思っています。

Posted byブクログ

2011/09/01

レビューはブログにて http://ameblo.jp/w92-3/entry-10999522587.html

Posted byブクログ