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原発のウソ の商品レビュー

4.1

175件のお客様レビュー

  1. 5つ

    58

  2. 4つ

    64

  3. 3つ

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2022/01/19

原子力研究者である著者による、原子力発電所の矛盾を分かりやすく紹介されています。原子力発電のコスト収支、エネルギー収支、廃棄物の処理に関する問題等とても良く理解できました。あらゆる部分において見切り発車で進めてきた、日本の現状に呆れると共にそのツケを未来に廻すことに心が痛みました...

原子力研究者である著者による、原子力発電所の矛盾を分かりやすく紹介されています。原子力発電のコスト収支、エネルギー収支、廃棄物の処理に関する問題等とても良く理解できました。あらゆる部分において見切り発車で進めてきた、日本の現状に呆れると共にそのツケを未来に廻すことに心が痛みました。自意識過剰で閉鎖的なムラ社会の中だけで、隠蔽されてきた問題にて引き起こされた大事故の事実に目覚めるべきであると感じました。

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2019/09/23

素人にもわかりやすい説明。読みやすい。丸善で30分で立ち読み。 原子力エネルギーの学者だけに、説得力はある。危険のリスクとは何かを考えさせられる。 早くローコスト、安全で環境汚染のない新エネルギーや、バッテリーができないものか。 それとも人間が電気のない生活に戻る勇気を持つことが...

素人にもわかりやすい説明。読みやすい。丸善で30分で立ち読み。 原子力エネルギーの学者だけに、説得力はある。危険のリスクとは何かを考えさせられる。 早くローコスト、安全で環境汚染のない新エネルギーや、バッテリーができないものか。 それとも人間が電気のない生活に戻る勇気を持つことができるか?

Posted byブクログ

2019/02/19

京都大学原子炉実験所の助教である著者が、原子力の専門家の立場から原発の危険性を訴えた本。 東北大震災後、テレビのワイドショーなどで福島第一原発についてコメントを発信する姿をよく見ていた。。 偉い大学の先生が、こんなにあからさまに「反原発」を発言して良いのだろうか?と思っていたけれ...

京都大学原子炉実験所の助教である著者が、原子力の専門家の立場から原発の危険性を訴えた本。 東北大震災後、テレビのワイドショーなどで福島第一原発についてコメントを発信する姿をよく見ていた。。 偉い大学の先生が、こんなにあからさまに「反原発」を発言して良いのだろうか?と思っていたけれど、ワイドショーなどの細切れの発言よりも、しっかりと解説してくれていて、納得。 ロシアのチュルノブイリの原発事故や、東海村のJOC臨界事故の例を挙げて、それでもなお原発を推進してきた国や電力会社の、認識の甘さや癒着ぶり、無策を糾弾している。 そして、福島の原発事故以後も原発を動かし続けようとする国や電力会社に警笛を鳴らしている。 高速増殖炉「もんじゅ」や六ヶ所村の核燃料リサイクル施設など、福島第一原発よりももっと危険度の高い核施設がある。 人間の命よりも優先されるものはないのだから、福島原発事故を教訓に、脱原発にシフトしなければならないと実感した。

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2018/11/02

東日本大震災から7年経ちますが、震災が起こってしばらくは原発反対運動が強くなるのは当然。それから数年も経てば、たいてい危機感はなくなり、政府も再稼働へ動く。この時に重要なのは、震災が起こった時にどのような問題があったのかウソではない検証可能なデータがあるのかどうか。それがないと、...

東日本大震災から7年経ちますが、震災が起こってしばらくは原発反対運動が強くなるのは当然。それから数年も経てば、たいてい危機感はなくなり、政府も再稼働へ動く。この時に重要なのは、震災が起こった時にどのような問題があったのかウソではない検証可能なデータがあるのかどうか。それがないと、本当に原発は続けるべきなのか、安全なのか、リスクは何なのかなどを判断できない。のど元過ぎたあたりで2011年に書かれたこの本を読むことにしました。 本書では原発がないと本当に電気が供給できないのか?日本の原発技術は安全神話を謳えるほど優れているのか、どこまでの被ばくならば大丈夫なのか、など東日本大震災までは誰もが疑わなかった原発問題のウソを原発の研究者自らが暴くというもの。それだけに説得力があります。原発の未来を信じて研究してきた著者がたどりついたのは全くの逆だったということ。原発の技術は海外から買い取ったものであって自国で築き上げてきたものではないこと(なのに震災前は日本の技術は最高基準と言っていた)、原発はクリーンな電気でもなければ、安くもないということ(安全なレベルになるまで数百年から数万年かかるものを、過疎地に処理を押し付けている、放射能汚染物質を処理するコストが入っていない(仮に中和処理にかかるコストを乗せるともはやコスト的に破綻してしまう状態)などなど、色々知ることができます。 なぜそれなのに辞められないのか?不思議ですね。 信じる信じないは個人の自由として、明確なのは、いったん問題がおこったら取り返しがつかないくらいの惨劇になるということ。安心安全の視点で見るとリスクしかない、そこは目をつむってコスト面だけしか見ないとしても、入れるべきコストを省いているから安く見えるだけであって、決して経済的にお得な電力ではないということ。

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2018/08/17
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

 p.118から「地球を温め続ける原発」という節がある。ここに、驚くような数字がある。  本書によれば、年間に日本の国土から、河川を通じて流出する水の量が約4000億トンである。それに対して、54基の原発から排出される温排水が年間に約1000億トンであるという。その温排水は、原発に入ってくる時よりも排水されるときのほうが7度も高温であるという。  本書のこれらの数値を用いて、たとえば温排水が海の表面で厚さ1mで広がるとすると、40年くらいで太平洋の何パーセントの海面を覆うのか、といった試算ができる。近年の海面温度上昇の実測値などと比較することもできる。

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2018/03/18

この手の『〜のウソ』『〜の真実』って、タイトルのものは、よくよく気を付けて読まないといけませんね。 まま、鵜呑みにするとろくでもない。 参考文献が一つも記されず、本書内の参考値のデータも同大学の何某教授によるだとか... まあ、そうですねって内容ももちろんあるけども、だから何だ...

この手の『〜のウソ』『〜の真実』って、タイトルのものは、よくよく気を付けて読まないといけませんね。 まま、鵜呑みにするとろくでもない。 参考文献が一つも記されず、本書内の参考値のデータも同大学の何某教授によるだとか... まあ、そうですねって内容ももちろんあるけども、だから何だって言う内容が半々。 政府、電力会社を批判するのは分かった。あなたが何十年も前から原発反対を訴えたきたのも分かった。 で?だ。 この手の話題になると、そもそも論が止まらなくなるな。 始めちゃったから今更やめられないってのが、そのまんまだよね。止めるにも莫大な費用がかかるし、処分も出来ない物質だし、大手企業は生産ライン作っちゃって、そこで働く人の生活はどうすんの?なんて... さて、300年後かぁ。どうなってるんでしょね。300年前は徳川吉宗の時代かぁ。 政府が廃炉の責任なんて持てるわけないだろな。

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2017/01/24
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

2011年刊。著者は京都大学原子炉実験所助教。◆原発批判派。以下備忘録。①原用地買収・廃棄物処理・事後の交付金を含めると原発は高コスト。②低線量被爆の危険・重篤度大、③電力会社がマスコミの大口スポンサー、トップとの密な私的関係。原発擁護報道は情報源・根拠に注意。「眉に唾」で丁度よし、④高熱源体の原発からの高温排水が海洋環境に悪影響を与えた可能性、⑤電力会社の公開情報の不足と疑義などは、割と既知情報。ただし、①ウランが石油・石炭等より枯渇危険度高、②上関原発の立地は瀬戸内海、③JCC臨界事故の素描は新奇。 原子力発電所に多大な問題、将来への禍根、莫大な費用が必要であることはもはや自明であり、如何に取り繕うともこのまま維持し続けられるものではないだろう。その上で、火力発電の問題、例えば、CO₂排出問題や石油依存度の危険、老朽化した火力発電所の解体と新設、その費用、また新設・設備更新による効率化、さらには小規模分散型発電システムに思いを馳せたいところ。そういう意味で、新書レベルでは本書は一読すべきものだろうなと感じる。 PS.原子力発電所建設には、補助金・電気料金への価格転嫁などで電力会社の負担が掛からない仕組み。電気料金高額化の要因でもあり、電気を食う産業、国内のアルミニウム精製産業の衰退の一因。

Posted byブクログ

2020/06/01

 原発について分かりやすく解説。説得力あります。  原発は高コストだとか、原発を使わないでも電力は足りているとか、原発にこだわったために日本のアルミニウム製錬業や太陽光発電の技術が廃れてしまったとか、色々引用したいのですが、量が膨大になってしまいます。  一言でまとめると、原発を...

 原発について分かりやすく解説。説得力あります。  原発は高コストだとか、原発を使わないでも電力は足りているとか、原発にこだわったために日本のアルミニウム製錬業や太陽光発電の技術が廃れてしまったとか、色々引用したいのですが、量が膨大になってしまいます。  一言でまとめると、原発を動かすと、原子力ムラという特定のムラの住民が儲かるので無理をして動かしているということです。  つまり、原発とは、99%の被支配層が1%の支配層を支えるという格差社会の象徴のようなものです。         99%対1%ならば、選挙になれば、99%が勝つなんて単純なものではありません。  民主主義による選挙は、平等に一人一票の価値があるわけではありません。  資本と権力のある人々は、大きな影響力を行使できます。それは、原発推進の広告であったり、御用学者や御用マスゴミを使った洗脳工作です。  或いは、2ちゃんねるに入り浸って廃人になったようなネトウヨ達を大量に集めてネット工作員を使うこともできます。  一見、脱原発派が多数派のようでも、選挙の結果や現実の政治という段階になれば原発推進派の思うがままになるトリックです。  しかし、仮にも民主的社会である以上、我々心ある一般庶民は原子力ムラのやりたい放題を見過ごしていていいのでしょうか。  本書のような本を読んで真実を知り、マインドコントロールを脱しなければなりません。  また、小出裕章さんのような良識的な専門家の著書を買って応援するべきでしょう。  間違っても、原発推進御用学者や御用マスゴミにお金を出してはいけません。           なお、本書は、Febeからオーディオブック版も出ています。    http://d.hatena.ne.jp/nazegaku/20160725/p1

Posted byブクログ

2016/01/11

「原発は未来のエネルギー!」と、現在より強く強く信じられていた数十年前から一貫して原発の危険性を主張。 原発を回す代わりに我々は何を見ずに何を失ったのか。 もう一度原発問題を再考すべき時に外せない1冊。

Posted byブクログ

2015/12/17

原発の事情が詳しくわからない。放射線、放射能って何。 福島は大丈夫なの。 など原発の問題の事がわからない初心者には分かりやすく解説してある点が魅力的な一冊。是非手にとって読んでみてほしい

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