大延長 の商品レビュー

堂場瞬一【著】

2013/08/31

堂場俊一さん。
箱根駅伝の学連選抜を扱った「チーム」が面白かったので、今回2作目。

この本は夏に読もうと決めていました。
そう！甲子園が開幕してからじっくり楽しもうと。
そして期待通り。

夏の高校野球甲子園の決勝戦。延長15回でも決着つかず、翌日再試合。
かたや甲子園常連の私立強豪高校。かたや甲子園初出場の進学公立高校。
お互いの監督は大学時代のバッテリー。
お互いの主砲とエースはリトルリーグの同級生。
それぞれにそれぞれの事情や意地がからみあって・・・。
最後に勝つのはあいつか俺か・・・。

まさにライブで試合中継を見ているかのような緊迫感。
手に汗握るとはこのことです。
試合はもちろんですが、外野の声も気になります。（所謂大人の事情ってやつ）

実は一度も野球を経験したことがない私。キャッチボールもほとんどやった記憶がありません。
なのに面白いんだからこれは凄い。
高校野球経験者の方が読んだらどうなるんだろうか。
感想を聞いてみたい。

2013/06/16

堂場瞬一さんがスポーツ小説を書いていると知って初めて読んだのがこの本。

夏の高校野球の決勝戦、引き分け再試合。
過去の因縁、私利私欲、選手の将来かチームの勝利か・・・さまざまな思いを抱えてこの試合に臨む。
ただ死闘を繰り広げる中、両チームの選手・監督ともに
『もっと野球を続けたい！』という気持ちが芽生える。

そして、『大延長』というタイトルに納得！

2013/05/03

堂場瞬一のスポーツもの。
鳴沢了シリーズでハマったのだが、前回箱根駅伝の学連選抜を取り上げた「チーム」に続き読んでみました。

初出場ながら夏の甲子園決勝戦に駒を進めた新潟海浜高校と全国常連の東京代表恒正学園との戦い。
延長15回まで戦い抜いた末、決着つかず翌日再試合を行う。

両校の監督は大学時代のバッテリー同士。
海浜のエースとキャプテン、恒正学園の四番打者はリトルリーグのチームメイト。

それぞれの野球に対する思いや人間模様をうまく表現されていつつ、シーソーゲームで先の読めない展開にハラハラしたり、目の前で本当に死闘が繰り広げられている気持ちになって一気読みしちゃいました。

久しく見ていないが高校野球も観てみよう。

2012/10/11

最高。「ラストダンス」も良かったけど、これも非常に素晴らしい作品。たったの一試合だけでここまで描けるというのに感服。

2012/07/20

魂を揺さぶる、熱き感動傑作！帯の惹句が大げさでない、「チーム」に続く、堂場瞬一のスポーツ小説。読後の満足感二重丸。

2012/06/25

高校野球をベースにした物語はたくさん読んできたけど、これは高校野球そのものの中での人間模様。1試合の中でこれほど感情の移り変わりがあるものかと。

2012/06/03

堂場瞬一のスポーツ小説シリーズ。

『ミス・ジャッジ』では、プロ＝しかもMLBの世界を描いていましたが、一転、この作品では高校野球の世界です。

堂場瞬一では、ライバル関係にある二人の人間を中心に描かれている事が多い訳ですが、この作品も、そう言う大枠は変わっていません。って言うか、対立する二人と言う構図は、堂場瞬一に限らず、小説や物語では定番の設定とも言えるので、珍しくもないのかも知れませんが。それにしても、公立の進学校と私立の強豪の決勝戦で、しかも、１５回引き分けの再試合というのは、中々舞台設定ですね。しかも、その監督同士は、リトルリーグからのチームメイト・・・と言うかライバル。盛り上がります。そしてそれが、１５年後に因縁の対決につながります。

定番と言えば、定番過ぎて、ド定番とでも言えば良いのかも知れません。そう言う舞台設定ですが、引きこまれます。

2012/03/03

この著者の作品は初めて。甲子園決勝延長１５回引き分けの後の再試合で、しかもありえないようなことが次々と起こるからほとんどマンガの世界なのだけれど、その世界に引き込まれて４００ページを１日で一気に読んでしまう。実際、ほぼ１日のできごとが１冊になっているしね。
野球好きなら、まずは満足できるのではないでしょうか。ちなみに解説が栗山氏。

2012/02/26

15回までもつれこんで、とうとう翌日再試合をすることになった夏の甲子園決勝。
両校の監督が大学でバッテリーを組んでいた同士。その当時の監督が試合の解説を務め、そして卒業後はプロ入りも確実なバッターと、相手チームの名ピッチャーと負傷中のキャプテン(これも名バッター)はリトルリーグで全員同じチーム。
夏の甲子園、延長再試合、それも決勝で、というだけでドラマなのに、登場人物たちの経歴をこんなにお膳立てしなくても…と思う。
両校の目線で交互に描かれていたり、両校の選手がいきなり謎の心変わりしたり、どちらもキャラクターがかぶっているのもあって感情移入しにくかった。

ただ試合展開はかなり細かく描かれていて、臨場感がある。
監督目線の話は面白かったし、元監督や選手目線抜きで良かった気がする。
だらだら読まずに一気読みした方が良い作品。

2012/09/20

最後に勝つのはあいつか、俺か-。夏の甲子園。決勝戦の延長引き分け再試合。予期せぬ事態に翻弄されながら“終わらない夏”に決着をつけるため、死闘を続ける男たちの真摯な姿、「甲子園優勝」をとりまく欲望の行方を描く。

堂場瞬一のスポーツものは熱い。本作も野球、特に高校野球に対する作者の愛が迸るような感じだった。ただテレビの実況で解説者がアナウンサーとやり取りするシーンは、映像（といっても架空だが）を見ていたわけではない私はちょっとくどいと感じたが。
（Ｂ）