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天頂より少し下って の商品レビュー

3.7

95件のお客様レビュー

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2011/07/03

「一実ちゃんのこと」「ユモレスク」「金と銀」「エイコちゃんのしっぽ」「壁を登る」「夜のドライブ」「天頂より少し下って」の7編。雑誌や、すでになんらかのアンソロジーに入っているものを、まとめたもの。 「あわあわ」というのか、「ふわふわ」というのか、「ゆらゆら」というのか。現実と、...

「一実ちゃんのこと」「ユモレスク」「金と銀」「エイコちゃんのしっぽ」「壁を登る」「夜のドライブ」「天頂より少し下って」の7編。雑誌や、すでになんらかのアンソロジーに入っているものを、まとめたもの。 「あわあわ」というのか、「ふわふわ」というのか、「ゆらゆら」というのか。現実と、現実ならざるものとの距離感が、彼女の場合独特なんだと思うのだけれど。 その距離感も、いろいろだ。 「天頂より」のようにとても現実よりのところにいてちょっと浮いて漂っているものから、「一実ちゃん」「エイコちゃん」の「壁」のように、現実よりももっともっと向こう側に寄っているものと。 油断したり、油断してはだめだと思ったりしながら、あっちとこっちのその間をたゆたっている。 なんだかとっても隙だらけで、それが心地よい。

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2011/06/29

悪くない…だけどなんだか川上さん普通の恋愛小説書くようになったなぁと。 初期のわけわからんワールドが好きなので。 まだ一応若いからどの作家も初期のほうが好きなのかなぁ。

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2011/06/19

川上さんの優しい目線で語られる「現実感のない男女たち」の短編集。 私自身は、欲しいものは欲しい、いらないものはばさっと斬り捨てる、みたいなヤツなので、^_^; ホントだったら、イライラして読んでられないお話のはずなのだけど、川上さんの描く彼女や彼って好きなんですよね。(*^_^...

川上さんの優しい目線で語られる「現実感のない男女たち」の短編集。 私自身は、欲しいものは欲しい、いらないものはばさっと斬り捨てる、みたいなヤツなので、^_^; ホントだったら、イライラして読んでられないお話のはずなのだけど、川上さんの描く彼女や彼って好きなんですよね。(*^_^*) ただ、今回は正直、ちょっと小粒だったかな。 予備校で知り合った「クローン」の一実ちゃんとか、派遣会社仲間の「しっぽがある」エイコちゃんとか、お母さんと一緒に温泉に行った娘とか(お母さんがお弁当を持ってきちゃうところや、夜中に突然ドライブしたいと言い出したところがよかったなぁ。)、突飛だったり、あるよねぇ~という日常話だったりは面白かったんだけど、あぁ、この言い方、書き写しておきたい、と思わせるいつものインパクトが今一つ足りなかったという・・。

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2011/07/16

これまでに各社のアンソロジー集や雑誌に掲載されてきた読み切りの短編7編を収録した作品集。いつもながらに人を煙に巻くような川上ワールド満載のおかしな話に加えて、母と娘や母と息子といった親子関係のしんみりする話もある。一番川上さんらしいとぼけた味わいの作品は冒頭に置かれた「一実ちゃん...

これまでに各社のアンソロジー集や雑誌に掲載されてきた読み切りの短編7編を収録した作品集。いつもながらに人を煙に巻くような川上ワールド満載のおかしな話に加えて、母と娘や母と息子といった親子関係のしんみりする話もある。一番川上さんらしいとぼけた味わいの作品は冒頭に置かれた「一実ちゃんのこと」か。予備校に通う友人・一実ちゃんの驚くべき告白を元に進められていく仰天するような話は、危うくブラック・ユーモアに陥りそうで踏みとどまっている。タイトル作の「天頂より少し下って」は、バツイチ母親からの視点で社会人となった息子とお互いの恋人談義をしながら酒を飲むという話。たしか、サントリーのウイスキーにおまけでついてきた豆本で読んだ記憶がある。

Posted byブクログ

2011/06/05

恋愛ものかと思いましたがそういうわけでもなく。 いつもの川上さんのようなふわふわした感じはなく、なんだか川上弘美っぽくない、というか。たぶんこの世のものではないものは今回登場しないから。 (あ、「一実ちゃん」はもしかしたらちがうかも) もっと甘あまの恋愛小説読みたかったなあ

Posted byブクログ