帰宅部ボーイズ の商品レビュー
「ボーイズ•ボーイズ」は23歳のドン•コスカレリー監督の作品だったんだ。自分もこの映画を観て泣けなしのお金でスケボーを買った。スケボーを二つ並べて坂道を滑り降りるのは固い友情の証みたいで、真似したかったからだ。2歳年上のはらだみずきのこの小説は、自分にとってはスゴくリアル。部活に...
「ボーイズ•ボーイズ」は23歳のドン•コスカレリー監督の作品だったんだ。自分もこの映画を観て泣けなしのお金でスケボーを買った。スケボーを二つ並べて坂道を滑り降りるのは固い友情の証みたいで、真似したかったからだ。2歳年上のはらだみずきのこの小説は、自分にとってはスゴくリアル。部活に嫌気がさしていた時期も重なってたからかな。熱くなれることがわからなくてイライラしてたな。
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俺たちの世代、俺たちの中学校でもそうやった。 真面目な中学生ってのは3年間クラブに属して、その活動と勉強に専念しておけば、問題を起こさず真面目に(教師が操り易いように)育つ、みたいな考え方。 で、結局俺らんとこは、不良どもが爆発して腐ったりんごの方程式的な事件を起こしてしまうと...
俺たちの世代、俺たちの中学校でもそうやった。 真面目な中学生ってのは3年間クラブに属して、その活動と勉強に専念しておけば、問題を起こさず真面目に(教師が操り易いように)育つ、みたいな考え方。 で、結局俺らんとこは、不良どもが爆発して腐ったりんごの方程式的な事件を起こしてしまうというオチがつくのだが… スポーツに専念できるヤツはいい、勉強に専念できるヤツはいい、趣味に専念できるヤツはいい…、グレきれるヤツもまぁよい。でも、そのどれでもないヤツって多分いっぱいおるはずで。企業ですら終身雇用を過去の遺物と切って捨てるこのご時勢に、「一つことに一意専心人生を捧げろ」的な教育がいかにナンセンスかはちょっと考えてみれば分かる。世の中には選択肢はいっぱいあって、目標を挫折した人や目標をみつけられずに漂ってる人に「見聞を広めるようにもがくのもいいもんだよ」と教える教育だってあっていいはずじゃないのか、と思う。 はらだみずきというとサッカー小説のイメージが先にたつので、この本もどうせサッカー小説になっていくのだろうなと思って読んだのだけど…、予想が良い方向に外れた。漂っている若いもんが、いかに漂っているかそこに主題をおいた小説。漂っていたって、友情も恋もスポーツもケンカも煩悶もしっかり謳歌してる登場人物たちへの親近感が読んでいて心地よい。 「自分っていうのは、それまでのすべての自分の経験の堆積なんだよ。自分の経験したことがひとつ残らず塵のように積もって、今の自分を作っている。そういう意味では、その人にとって必要のなかった経験なんて何一つない。それはね、望もうが、望むまいが……。過ぎたことだけが自分の中に残るんだよ」 おっさんとなっている主人公も俺もみんなそれはそうなんであって、一意専心何事かを成し遂げてきた人たちの自分に比べたら、しょーもないもんが積もり積もってるのかもしれないが、それでもしょーもないもんなりに塵も積もれば俺になる。そして明日からも俺は塵を積もらせ続けて、成長じゃないかもしれないが、少しずつ自分自身を変化させて行きたいと思う。
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色々と悩む中学生の内面を描いた青春小説。何か目標に向かって突き進むというのではなく、日々いろんなことに悩みながら成長することが書かれている。自分を振り返るとこの時期は自分がどんな風にふるまえばいいか色々と悩みながら試すことが多かった気がする。色々な登場人物それぞれに当時の自分がか...
色々と悩む中学生の内面を描いた青春小説。何か目標に向かって突き進むというのではなく、日々いろんなことに悩みながら成長することが書かれている。自分を振り返るとこの時期は自分がどんな風にふるまえばいいか色々と悩みながら試すことが多かった気がする。色々な登場人物それぞれに当時の自分がかぶり少し昔の気持ちを思い出しました。
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図書館で、東野圭吾を探していてすぐ近くにあった、という理由で借りたものの、文章に引き込まれ、あっという間に読了。 中学生の生きている範囲は狭いけれど、たくさん悩みを抱えている。それを分かち合えて、一緒にいられるのが仲間であり、その日々が青春っていうのかな。 他の作品も読んでみよう...
図書館で、東野圭吾を探していてすぐ近くにあった、という理由で借りたものの、文章に引き込まれ、あっという間に読了。 中学生の生きている範囲は狭いけれど、たくさん悩みを抱えている。それを分かち合えて、一緒にいられるのが仲間であり、その日々が青春っていうのかな。 他の作品も読んでみよう。
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ヤギという姓を持つ親父の中学生時代の思い出話し。 ヤギとカナブン、梅木、テツガクの4人を中心としたケンカ有り、恋話有り、複雑な家庭環境有りの中で部活と映画が柱になる。 自分の中学・高校時代と時代背景がかぶっていて懐かしかった。
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2013/2/12 913.6||ハラ (3階日本の小説類) 真っすぐ家に帰って何が悪い! サッカー部でも、野球部でも、不良でもないオレたちにだって、汗と涙の青春はあるのだ。 子育てに悩む父親が、自分の中学時代のことを回想するかたちで物語は進む。 人間だれしも大人になると昔の...
2013/2/12 913.6||ハラ (3階日本の小説類) 真っすぐ家に帰って何が悪い! サッカー部でも、野球部でも、不良でもないオレたちにだって、汗と涙の青春はあるのだ。 子育てに悩む父親が、自分の中学時代のことを回想するかたちで物語は進む。 人間だれしも大人になると昔のことはスッカリ忘れてしまっているようだ・・・。
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青春小説。 こういう話って最後はきっとそれぞれの道ー、ってわかってるのですがそれまでの過程が愉しみではあるんですよね。 というか、スケートボードの件がとても好きでした。 いい友達ではあったんだろうなあ…。
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――でも僕は、人生を楽しくする方法は、なにも学校が与えてくれるもののなかだけにあるとは限らないことに気づいた―― 直樹、カナブン、テツガク、ウメ(後にテニスにハマる)の4人の帰宅部ボーイズの3年間を(さくっと)描いた青春小説。 「青春」という言葉を目にすると、どのようなことを...
――でも僕は、人生を楽しくする方法は、なにも学校が与えてくれるもののなかだけにあるとは限らないことに気づいた―― 直樹、カナブン、テツガク、ウメ(後にテニスにハマる)の4人の帰宅部ボーイズの3年間を(さくっと)描いた青春小説。 「青春」という言葉を目にすると、どのようなことをイメージするだろうか。甘酸っぱい恋?友情物語?いろいろあると思うが、また全部ひっくるめて青春だと言う方もいるだろう。本書でも、恋、友情に纏わるシーンが出てくる。微笑ましくもあり、切なさも感じた。そう、青春っていうのはさ、切なさも帯びるよね。物語の中でも、最初は好き勝手ヤンチャなことをしてたボーイズだったけど、中学3年にもなると、進路を気にしたり、将来のことを気にしたりして、適切な言い方ではないかもだけど、彼らにとって本意でないであろう「普通の」大人になる階段を昇っていくのが感じられた。 文章の感じのことについて触れると、レヴォリューションNo.3や4TEENと比べて、本書からはイキイキ感というか躍動感というものが伝わってこなかった。そうゆう場面がないわけではないんだけど、なんかこう淡々としてるというか冷めた感じに表現されていたので、僕も淡々とページを捲ってしまいました。なんだろう。堅い気がする...。僕はこの著者の作品を読むのはこれが初めてだから、これがこの著者のスタイルなのかどうかはこれ一作では判断できませんが。登場人物と一緒になって青春したい方にはちょっとオススメできません。途中、成長期における中学生のダークな面も描写されているので、その場面を読むとこっちもどんよりしちゃいます。 ただ、冒頭でも引用してるように心に留めておきたいフレーズがいくつか出てくるので、みなさんもお気に入りのワンフレーズを見つけてみてください。
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〈内容〉真っすぐ家に帰って何が悪い。オレたち帰宅部にだって、汗と涙の青春はあるのだ。『サッカーボーイズ』の著者が描く余りものたちの新たな青春小説。
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クラブに入らずまっすぐに帰宅する中学生男子の青春ストーリー。 昭和の中学生が描かれています。「岸和田少年愚連隊」とはまた違った感じで染みました。いじめっ子、いじめられっ子が出てきますが、男の子たちは相手を尊敬する方法を喧嘩で学んで行くのです。
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