グッバイ・ヒーロー の商品レビュー
二部構成の作品。第一部でもストーリーは十分に成り立っている。そこに第二部が加わることによって全体の空気の流れが変わる。一つの作品で二つの物語を読んだような感覚である。第一部は、逃走劇とアクションがハラハラドキドキと楽しく、第二部では、最後の亮太の叫びで感動の涙を流してしまい、不思...
二部構成の作品。第一部でもストーリーは十分に成り立っている。そこに第二部が加わることによって全体の空気の流れが変わる。一つの作品で二つの物語を読んだような感覚である。第一部は、逃走劇とアクションがハラハラドキドキと楽しく、第二部では、最後の亮太の叫びで感動の涙を流してしまい、不思議な読後感につつまれた。ヒーローとは、誰の事を指しているのか。私は二人いた。読んだ方は、どうだったのだろう?ちょっと気になるところだ。
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ピザの宅配って配達のときにそんなことを考えているのか〜。 たしかに、知らない人の家にモノを届けるのだから当たり前と言えば当たり前。 ジローさんとのコンビが良かった。二人の志が似通っているから!?第2部でその後の話しが書かれているので、すっきりして良かった。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
前作の乱歩賞受賞作とは大きくイメージの違う 受賞後第1作目の今作。かなりくだけて、ライトな 感覚の青春小説のようなテイストになっています。 こっちの方が読み易くて、合っているような気もします。 宅配ピザでバイトをしながらバンド活動を続ける 主人公の「亮太」がある日、配達先で巻き込まれる 人質立て籠り事件。その事件をきっかけに人質だった 謎の「おっさん」と出会う事で、なんだか更に その「おっさんの厄介を請け負う事になる...という 気のいい青年が、その親切心を全開にする事で バタバタと事件に引き込まれるという...まぁ... ありそうな設定ではあります。 この余りにも困った人を見捨てられない性格 (おせっかい??)の「亮太」くんが、余りにも善いヤツなのと、 やけに肝が座っていながらも、妙に冴える推理っぷりに 少しだけ自分は距離を置いてしまったのですが... どうなんでしょうね?? しかもこんな好青年が演ってる バンドってのもなんだかイマイチ興味も湧かないし、 面白みに欠けてしまう気がして... というのは自分の性根が歪んでるからかな? 事件から数年後という設定の第二部では、限りなく 全てが善い方向に進んでいくハッピーエンドなのは 素敵な事ですが、余りにも安直かつご都合的... に思えてしまうのは、少し調べたり、多少好き... 程度でロックを題材にしてるから? かもしれないなー。
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困った人がいると助けないといられない主人公。バタバタと話が進むがなんとかまとまる。第二部がイイナ~ ...
困った人がいると助けないといられない主人公。バタバタと話が進むがなんとかまとまる。第二部がイイナ~ 2011.6.30
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初めての横関大さんだったのですが、なんか、とても素直な(失礼な言い方・・?? いえ、よかった、っていう意味ですよ。(*^_^*))アドベンチャーストーリーで楽しんで読めました。 ロッカー兼ピザの配達人、という主人公・亮太。のっけから、行く先々で夫の浮気がばれて大騒ぎの夫婦とか水道...
初めての横関大さんだったのですが、なんか、とても素直な(失礼な言い方・・?? いえ、よかった、っていう意味ですよ。(*^_^*))アドベンチャーストーリーで楽しんで読めました。 ロッカー兼ピザの配達人、という主人公・亮太。のっけから、行く先々で夫の浮気がばれて大騒ぎの夫婦とか水道管決壊の女の子とかのトラブルに遭遇し、それらを巧みに解決していく彼に、好感度上がりまくり。 で・・・ その後、大事なライブを控えた彼に、犯罪がらみのアクシデントが! 人の困難を見ると黙ってられない彼は、上手い具合におせっかいという範疇から逃れて、うん、横関さん、上手。(*^_^*) しかも、色の薄い脇役かと思われた人質の「おっさん」が・・・。後はネタばれになるからモゴモゴ、なんだけど、ちょっとご都合主義入ってない??と思いながらも、読後感がいいし、ハラハラもさせてもらったし、これは、今後が楽しみな作家さんですね
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面白かった! その一言につきる。 ストーリー展開はいろいろ都合が良すぎるような気がするけど、主人公の一途さがかわいいからまあいいか。 第2部の展開は、スピンオフドラマのようで読んでて楽しい。 ラストの亮太のセリフは切なかったけど。
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何かがね、何かがどこかで、キュッとくっついてパッと離れてちょっとした化学反応を起こしてくれたなら、とても素敵な作品になりそうな、そんな予感を覚えるのですが、残念ながら本作そのものだけを見た場合には、甘めに見ても★3つ。 まだ江戸川乱歩賞受賞後第1作ということなので、今後横関さん...
何かがね、何かがどこかで、キュッとくっついてパッと離れてちょっとした化学反応を起こしてくれたなら、とても素敵な作品になりそうな、そんな予感を覚えるのですが、残念ながら本作そのものだけを見た場合には、甘めに見ても★3つ。 まだ江戸川乱歩賞受賞後第1作ということなので、今後横関さんが大化けしてくれることを期待します。
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ピザのデリバリーで配達する人を指名できるサービスがあるとは。このサービスから物語が始まっていきます。指名料金は無料なんですよね。で、この題名のヒーローって、このデリバリー少年の事かと思っていたら、どうも違うみたいですねえ。このヒーローの言うことはどこまでが本当かよく分かりませんが...
ピザのデリバリーで配達する人を指名できるサービスがあるとは。このサービスから物語が始まっていきます。指名料金は無料なんですよね。で、この題名のヒーローって、このデリバリー少年の事かと思っていたら、どうも違うみたいですねえ。このヒーローの言うことはどこまでが本当かよく分かりませんが、それこそ中年の持ち味ですね。最後まで約束を守り通す姿も素敵です。「誰も俺の事を理解してくれない」と叫びたくなる気分の時に読むと、良い薬になりそうです。
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昨年(2010年)、「再会」で第56回江戸川乱歩賞を受賞した著者の第二作。困っている人を見捨てておけない宅配ピザ店の配達員が、デリバリーで鍛えた物おじしない度胸で活躍するスピーディーな展開のアクション・ミステリ。都会で流行りのフード・デリバリーの現場を活用したアイデアは秀逸。思わ...
昨年(2010年)、「再会」で第56回江戸川乱歩賞を受賞した著者の第二作。困っている人を見捨てておけない宅配ピザ店の配達員が、デリバリーで鍛えた物おじしない度胸で活躍するスピーディーな展開のアクション・ミステリ。都会で流行りのフード・デリバリーの現場を活用したアイデアは秀逸。思わぬどんでん返しのストーリー展開は、ビジュアル化も視野に入れた舞台設定と相まって人気が出そう。人質だった冴えない風貌の中年のおっさんとの係り合いが思わぬ事態へと発展する仕掛けが面白い。謎解き事件と同時進行で進む自分のバンドのライブ出演への時間制約も絡んで、はらはら・どきどき感が盛り上がる。惜しむらくは、豊富なアイデアを書き込みすぎなところ。自ら仕掛けた数多くの伏線を生かしたいあまり、第2部まで話を引っ張ったのは勇み足ではないか。せっかくの余韻が薄れて、劇的な印象が薄まる。もう少し効果的に、さらりと後日譚を見せる方法もあるのではないかと思った。
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