首なし騎士と五月祭(4) の商品レビュー

ケイトキングズバリー【著】,務台夏子【訳】

2018/08/10

ペニーフット・ホテル第三弾。

前作で町に来た若いお医者さんと、
ホテルの女主人セシリーとの恋物語が展開するのかと思いきや、
そうではなかった。
前作で結婚したメイドが幸せな新婚生活を送るのかと思いきや、
こちらもそうではなかった。
それどころか、妊娠したと思ったら夫の重婚が発覚して、かなりかわいそう。

ジプシーたちが突然現れ勝手に居つき、盗みを働いているというのに、
呪われなくない、と村の人たちがびくびくするのが興味深かった。
定住しない異なる文化に生きていたジプシー達が、
厭われていただけでなく、恐れられていたとは。

ジプシーたちが復讐をする結末はどうも受け入れ難いし、
バクスターの昔の恋物語もとってつけた感じで全体的にいまひとつ。

2020/01/17

ちょーっと目配せや仕草に親密さが出て来たかな、という程度に仲が進んでいる！あくまでも当時基準！

ちょ、イアン最低野郎で、またミシェル株が上がり。

2013/06/12

隠れ家的ホテル、ペニーフット・ホテルシリーズ4作目。
ペニーフット・ホテルは春の催し物のメイポールダンスの練習と準備に追われていた。そのさなか、宿泊客の一人がメイポールに縛り付けられた状態で発見された。このまま犯人が判らないとこの催しが出来ないと判断したセシリーは、またもや事件解決に奔走する。
本筋とは関係のない二つの事件もあり、ややメインの事件がぼやけた感がある。エンディングも、一番問題となっていた現場の規制を警部がなぜ解除したのかも今ひとつ根拠に乏しい。
登場人物たちはより個性を帯びてきて、特にバクスターのからが取れて北の今後どう変わっていくか楽しみだ。個人的には謎の女性マデラインが登場しなかったのが物足りなかった。

2011/11/20

20111118読了
面白かったー
上品な感じが良かったね。あまり不気味さは感じなかったのが少し残念。ジプシーはほんのり。
メイポールダンスはときどきバレエの舞台でやってたりしてわりと好き。
意味がわからない文章があったけど、原文なんだったんだろ…
従業員の展開がすご過ぎて笑
こういうこと、昔はけっこうあったんだろうか…

2011/07/02

よい意味でミステリ風田園ホテル物語であって、事件は二の次の一編である。首なし騎士に襲われ、挙げ句、柱に縛られた女性死体を目撃したというのに、「戦争神経症」患者の戯言と片付けられる宿泊客が哀れ。

2011/05/29

シリーズ４作目。
1907年４月。
セシリー・シンクレアは４０代初めの魅力的な未亡人。
夫が遺したホテルを経営している。
ロンドンから数時間の閑静な村にあるペニーフット・ホテルは隠れ処的な人気を博していた。

ダウンズ（丘陵）にある森にジプシー達が現れて住み着く。
いずれは出て行くとわかっているものの、落ち着かない村人達。

そんなとき、長男から手紙が。
息子は二人とも軍に入っているが、長男マイケルが退役して帰ってくるというのだ。
セシリーは素直に期待して喜ぶが、なぜか支配人のバクスターは複雑な顔‥？

ホテルに長く滞在している大佐が、ある夜、ダウンズで死体を見たという。
ぼけかかっている上に酔っぱらったせいかと思われたが、翌日、滞在客の妻が行方不明とわかり‥
ジプシー達が疑われます。
ホテルには美しい妻達のいる貴族の三人兄弟が滞在していたのだが、なぜか皆嘘をついている？

ホテルの泊まり客には、食事はいらないと言い張る不審な客もいる。
ホテルの従業員を探しにやって来た女性も。
堅物のバクスターが心配して牽制するのをはねのけつつ、セシリーの調査は続きます。
バクスターとほんの少し接近？
相変わらず、メイドのガーティも一騒動。

五月祭を前にした時期。
五月祭というのは夏の到来を祝う古い物で、放牧がこの日から始まり、ハロウィンまで続くのだそう。
セシリーの友人フィービは、メイポールの周囲を踊る娘達の指導に必死。
メイポールというのは森から新しく切り出した高い木を立てて、リボンをたくさん結びつけ、リボンの端を持って娘達が踊り、リボンをきっちり巻き付け、踊りながら綺麗にほどいていくのだそうです。
それは確かに難しそうですね。