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笛吹川 の商品レビュー

3.9

22件のお客様レビュー

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2025/11/21

不気味で読んでいて恐ろしくなってくるにも関わらず、読む手を止められないという不思議な体験。人が生まれ死んでいく、世界とはその繰り返しなのであると、語られているわけではないのにそう感じずにいはいられない薄気味悪さがあった。

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2025/06/25

戦国時代の武田氏支配下の何代にもわたる農民一族のお話。読んでいてびっくりするのが皆普通に生活してて、いきなり死んでいくこと。この会話の意味があとあとこの点と結ばれるんだよね!的なお話じゃなく、普通に死んでいく、あっさりと。お館様におじいを粗相で殺されようが、親戚が皆殺しされようが...

戦国時代の武田氏支配下の何代にもわたる農民一族のお話。読んでいてびっくりするのが皆普通に生活してて、いきなり死んでいくこと。この会話の意味があとあとこの点と結ばれるんだよね!的なお話じゃなく、普通に死んでいく、あっさりと。お館様におじいを粗相で殺されようが、親戚が皆殺しされようが、世話になった人はお館様のおかげとか言うし、もう皆が個として物語の中で生きているようなそんな凄い小説だった。

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2022/11/26

分かりづらく凄いものを読んでしまった感。 表題の笛吹川に沿って、武将と農民の六代に渡る盛衰を淡々と見せられてしまう。 町田康氏の「どうにもならない」というあとがき題が印象的。読後は呆然。

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2022/09/26

戦国武田氏の支配する甲州が舞台である。この作品はいわゆる戦国物と違い、農民が主人公で、戦乱の中で虫けらのごとく殺されて行ったある一族六代の物語だ。兵農分離が進んでいない甲州では農民が戦に出ており、主家との確執もあって、半蔵の一家では殺された者も多い。しかし、物語の終焉には武田家の...

戦国武田氏の支配する甲州が舞台である。この作品はいわゆる戦国物と違い、農民が主人公で、戦乱の中で虫けらのごとく殺されて行ったある一族六代の物語だ。兵農分離が進んでいない甲州では農民が戦に出ており、主家との確執もあって、半蔵の一家では殺された者も多い。しかし、物語の終焉には武田家の滅亡とともに取り立てられた惣蔵、安蔵、平吉をはじめウメ、おけいまで死ぬ。その残酷さにはただただ戦慄を覚えた。

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2022/01/06

楢山節考の深沢さん、小説を読むのは7年ぶりくらいか。甲州武田家の盛衰に合わせ、無惨に殺される農民一家。次々に生まれては、次々に殺される。武士の機嫌やなんでもない病気、ちょっとした不注意や勘違いなどで呆気なく死ぬ。知恵も金もツテもない。実際にこんなふうだったんだろうなと思わせるリア...

楢山節考の深沢さん、小説を読むのは7年ぶりくらいか。甲州武田家の盛衰に合わせ、無惨に殺される農民一家。次々に生まれては、次々に殺される。武士の機嫌やなんでもない病気、ちょっとした不注意や勘違いなどで呆気なく死ぬ。知恵も金もツテもない。実際にこんなふうだったんだろうなと思わせるリアリティを感じる。リアルすぎて、救いがなく、嫌な感じ、残念な感じが残る。みてきたかのように描く筆力がすごい。

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2021/03/30

同郷の出身であること、楢山節考の作者であることは知っていたが、それ以上の知識はなかった深沢七郎の作を初めて読んだ。生のままの甲州弁で紡がれる武田三代の時代に生きた農民一族の物語は、荒々しくあり、リアルであり、熱っぽく、と同時に一歩俯瞰した冷徹さも感じ、密度濃く迫ってくる作品だった...

同郷の出身であること、楢山節考の作者であることは知っていたが、それ以上の知識はなかった深沢七郎の作を初めて読んだ。生のままの甲州弁で紡がれる武田三代の時代に生きた農民一族の物語は、荒々しくあり、リアルであり、熱っぽく、と同時に一歩俯瞰した冷徹さも感じ、密度濃く迫ってくる作品だった。面白いとは言いがたく、読みやすいとも言いがたく、いや、地元の方言だから読み易いのか、しかし一気に読ませる魅力があり、なんとも評価し難い。モヤモヤが残るが、それが決して嫌ではなく、手に余るこの圧倒された感は逆に清々しい。

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2020/12/06
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

最後の数十ページの怒涛のような、しかし妙に静かな一族の死に様に圧倒される。 作品全体を通して誰も彼も死んでいき、特にその悲哀も語られないままなので、このまま終わるのかしらと思っていたら、息子たちの「先祖代々お屋形様にお世話になったのに」発言である。ゾッとした。なんと人間は矛盾した生き物であることか。 その淡々とした筆致に全く作為的なものが感じられないのにも関わらず、最後まで読むと恐ろしいほどの完成度に舌を巻いた。これが著者の初長編とは、やはり深沢七郎は怪物作家である……。

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2020/11/23
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

このころの農民の命の重さが悲しい。親方様に従うのが悲しい。はらはらしながらよんだ。 お爺が粗相をして殺されたシーンが辛かった。足を怪我して手当じゃなく。汚したとして殺された。  最後まで褒美なんて貰えるはずもないものをきたいしてて。辛い。 すきなのはおけい。おけいがこどもが生まれない理由を責められて暇をいただきやす。とあっさりでていつたとこはかっこよかった。素直で働き者でマッぐな正確がとても羨ましい。 ボコ。戦。農民。 巻き込まれてしまうのは弱者。生まれ変わりの考え方が興味深かった。たくさんの人が死んでしまった。死には意味はないかもしれないけど、平和だったら生はまっとうできたのになとおもう。

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2017/04/20

戦国時代、農村の、片目がつぶれてもうひとつの目も視力が悪いおけいが結婚して夫にいたわられたりしながら家族を思って生きていくのがたんたんと書かれてる。農民を、美人でもなければ特別いじめられるのでもない人を主人公にしてるのが良い。

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2015/04/25

何かの書評で読んで興味を持って購入したのですが、想像以上にのめり込んで一気に読めました。 ただし、文庫で1,400円は高い・・・

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