ぼくは落ち着きがない の商品レビュー
中学生の時に読んでめちゃくちゃ好きだった本。 入手してもう一度読み直す。 こういう人、いる。そして部内で流行もあり、頻繁に変わる。わかる。 望美の精神というかテンションというか、当時の私も今の私もなんだか彼女と波長があっている。だから余計に好き。 登場人物全員魅力的だけどナ...
中学生の時に読んでめちゃくちゃ好きだった本。 入手してもう一度読み直す。 こういう人、いる。そして部内で流行もあり、頻繁に変わる。わかる。 望美の精神というかテンションというか、当時の私も今の私もなんだか彼女と波長があっている。だから余計に好き。 登場人物全員魅力的だけどナス先輩、部長、頼子はもう合戦モノ。 みんなこの3人の誰かしら好きでしょ。 私は片岡哲生も好き。樫尾もいいな〜!選べん!
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最近好きになった長嶋有さんの作品。 猛スピードで母は、夕子ちゃんの近道、に続き読了。 今まで読んだ作品と少し毛色が違った本作。 んー、正直前の作品の方が好きだったかなぁ… 最後までこの「摩訶不思議学園モノ」っていう楽しみ方というか、読み方というか…イマイチこうノリが分からず終...
最近好きになった長嶋有さんの作品。 猛スピードで母は、夕子ちゃんの近道、に続き読了。 今まで読んだ作品と少し毛色が違った本作。 んー、正直前の作品の方が好きだったかなぁ… 最後までこの「摩訶不思議学園モノ」っていう楽しみ方というか、読み方というか…イマイチこうノリが分からず終わってしまった感があったかなぁ… コレ掴めないの自分だけ?って感じもしたので、他の方の感想とか逆に楽しみかも知れない。 とはいえ、ちょくちょく出てくるセンス溢れるフレーズは健在でした(´∀`) せっかくハマる予感がした作家さんなので、あの時のトキメキを信じて、もう一冊別の作品も読んでみようかな…( ̄∇ ̄) <印象に残った言葉> ・「その程度でしたか。いや……お手間をとらせました」では失礼。(カランカラン)とは笑わなかったが、意気揚々とひきあげようとする男を頼子は呼び止めた。「あんたのも、みせてみなさいよ!」威勢のいい言葉に、えっと思う。頼子は突然発生したようにみえる「価値観」に対し、もとよりプライドがあったのか。(P94) ・しかし男は容赦がない。近づきざま昇竜拳!昇竜拳!そして竜巻旋風脚!……You win!そして着地。(P115) ・十代を正しく無為に過ごし、二十代はいろいろ面白いぐらいに間違えました。遅れてやってきた自意識と戦い、さまざまなハラスメントを鈍感さで乗り切ったところで三十代。読み、書くことで世界を知り、受賞したことで、今後なにが起きても自分は勝ちだと思えるようになった。自分の出会ったすべての異性に感謝。あ、同性にも!(P130) ・我々人類はこれ以降ずっと、寝て暮らす、そう、寝人間になるのだ!(P180) ・啖呵は切ったもの勝ち。うるせえ、俺はおまえが嫌いだ!って。無茶苦茶だ。論議にならない。でも、タイミングよく言い放ったもの勝ち。この世界はときどき、いや、ときどきじゃなくてしばしば、正しい方ではなくて格好いい方が勝つんだってこと、望美はもう知っていた。なぜ知っているのかも、もちろん分かっていた。(P217) <内容(「Amazon」より)> 両開きのドアを押して入るとカウンターがある。そこは西部劇の酒場…ではなく図書室だった。桜ヶ丘高校の図書部員・望美は今日も朝一番に部室へ行く。そこには不機嫌な頼子、柔道部と掛け持ちの幸治など様々な面々が揃っている。決して事件は起こらない。でも、高校生だからこその悩み、友情、そして恋―すべてが詰まった話題の不可資議学園小説が文庫化。
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これから世界に向かってノックしようとしてる子たちのテリトリーに、ずかずかと踏み込む先生たち。 ノックしてないし。無神経である。 そこで彼らがどう対抗するかと思えば、「ありったけのゴミを持ち寄る」 腹いせと実用性を兼ねた素晴らしいアイデア。 一人じゃ大した量にならなくても、みんなで集めればゴミの山に…。
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ちょっとここで純文学に行くか?でもちょっと重いなと思って手にとったのがこれ。図書館大好きな高校生の青春(?)小説、若干純文学。 図書部員の中山望美は、毎日図書館の裏の図書部の部室に入り浸っていた。そこでは高校のマイナー部活の例に漏れず、部室でとりとめのない話あり、夢を語ることあ...
ちょっとここで純文学に行くか?でもちょっと重いなと思って手にとったのがこれ。図書館大好きな高校生の青春(?)小説、若干純文学。 図書部員の中山望美は、毎日図書館の裏の図書部の部室に入り浸っていた。そこでは高校のマイナー部活の例に漏れず、部室でとりとめのない話あり、夢を語ることあり、自作の小説ありの日常が繰り広げられている。 ということで、日常系小説とでもいうか、小さな事件が起こる普通の日々を、望美の感情とともにダラダラと綴られている。「〇〇じゃないか、とは言わなかった」なんていう、普通の小説に慣れている読者にとっては、何だよう、なにもないなら書かなくて良いようというような表現が最初から最後まで続くため、苦痛かもしれない。 ただ、ある程度生々しい高校生の日常を楽しみながら読める人にとっては、非常にフレッシュな感覚で読めるのではないかと思う。個人的には面白かったしね。 親友が宣言して登校拒否になったり、司書が小説家デビューしたりと、日常的にはやや大きめの事件も起こるが、それらも淡々と流れていく。ページを繰った途端に「〇〇が没になったのはもう2週間前の話だ」などと時間がすっ飛んだりする。 今どきの小説としては、こういう特になんでもないことを、純文学のようにこねくり回した表現もなくダラダラと綴るというのは普通なのかもしれないが、頭が古いので新鮮に読めた。
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どこかで誰かがこの本を読んで「なるほど、本は役に立つなあ」と思っている瞬間が存在するなら、それだけで嬉しいな
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本を読むということの(いろいろひっくるめてすごく簡単に要約すると)面白さが、ものすごくたくさん詰まっていて、書かれていて、読みながらずっと読んでいることにうれしくなる小説だった。
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主人公の望美ちゃんがとても好きだ。ひょうひょうとしていて、自分のいる状況を受け止めるのが上手だなぁ、と。 それにしてもこの作品は帯に学園小説と書いてある割には、他の学園ものほど劇的な展開や刺激的な出来事も起こらない。が、それが高校生のリアルだと思う。そうドラマチックな出来事...
主人公の望美ちゃんがとても好きだ。ひょうひょうとしていて、自分のいる状況を受け止めるのが上手だなぁ、と。 それにしてもこの作品は帯に学園小説と書いてある割には、他の学園ものほど劇的な展開や刺激的な出来事も起こらない。が、それが高校生のリアルだと思う。そうドラマチックな出来事なんてなくて、日々は胸がざわつくような小さな出来事の積み重ねだよなぁ…。
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高校の「図書部」を舞台にした物語。何か事件が起こるわけでもなく、個性豊かな部員たちの日常が淡々と描かれる。こんなふうに書くと、よくある(本当によくある)ラノベ的学園世界を想起してしまうけど、この小説が書こうとしている世界は、たぶんそれとは違う。 図書部の面々は、ゆるゆるとした毎日...
高校の「図書部」を舞台にした物語。何か事件が起こるわけでもなく、個性豊かな部員たちの日常が淡々と描かれる。こんなふうに書くと、よくある(本当によくある)ラノベ的学園世界を想起してしまうけど、この小説が書こうとしている世界は、たぶんそれとは違う。 図書部の面々は、ゆるゆるとした毎日を過ごしている。部室でお茶を飲みつつダベり、漫画の貸し借りをして、「本来の」活動である図書室の貸出業務もおこなう。かつて文科系高校生だったすべての男女が「いいなぁ」と嘆息する日常がいきいきと描かれ、心地良いノスタルジーへと誘う。そして同時に、彼らがそのノスタルジーの奥底に沈めたものを呼び覚まし、ときおりヒヤッとさせたりもする。 教室の皆に自分が仲間はずれにされているのではない、自分が皆を置き去りにして仲間はずれにしているんだー(中略)そういう逆転の見立てを、部員のうちの気弱そうな何人かは抱いているように見える。(p.97) 「休憩休憩!」部室ではない、図書室内のテーブルで作業をしていた部員全員がほっとした表情。影の薄い浦田は黙って部室に向かった。(p.121) 教室に居場所のなかった自分。 そして、安息の地であるはずの文科系コミュニティーの中でさえ、上手く馴染めていなかった自分。 「ラノベ的な」日常ではスルーされがちな、文科系高校生の「苦さ」を、この小説は見逃してはくれない。もちろんそれは、作者が冷淡だからではない。自分たちの「苦さ」を痛いほどに噛み締めて、その上で笑ったり泣いたり悩んだり怒ったりする彼らに向き合おうとしているからだ。そのためには、彼らの「苦さ」にも向き合わざるを得ない。 現実では劣等感に苛まれ、フィクションでもまっとうに描かれない文科系高校生を文字通り「直視」しようとする誠実なまなざし。この小説の真価はそこにある。 と、かつて文科系高校生だった自分は思う。
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【本の内容】 両開きのドアを押して入るとカウンターがある。 そこは西部劇の酒場…ではなく図書室だった。 桜ヶ丘高校の図書部員・望美は今日も朝一番に部室へ行く。 そこには不機嫌な頼子、柔道部と掛け持ちの幸治など様々な面々が揃っている。 決して事件は起こらない。 でも、高校生だからこその悩み、友情、そして恋―すべてが詰まった話題の不可資議学園小説が文庫化。 [ 目次 ] [ POP ] ベニヤの壁で仕切られた図書室の奥の小さな空間を舞台に、図書部員の高校生たちの日々をゆるやかにかつ生き生きと描く青春小説。 友達が不登校を宣言したり部長と顧問が噂になったりドラマになりそうな出来事もあるけれど、変なあだ名や部室で飲むお茶、何気ない昼休みの会話の積み重ねこそが彼らを変えていく。 ひねりの効いた文体が楽しい。 [ おすすめ度 ] ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度 ☆☆☆☆☆☆☆ 文章 ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性 ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性 ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度 共感度(空振り三振・一部・参った!) 読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ) [ 関連図書 ] [ 参考となる書評 ]
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30ウン年生きてきて一番しんどかった時期に読み、クラスでは目立たない子達がなんとなく居場所を持って背伸びしないで生きていく姿にまったりと救われました。 特に「本はつまり、役に立つ!」の部分に電車の中で思わず号泣。 自分の芯を持って生きている人は強い。
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