山のトムさん ほか一篇 の商品レビュー
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本当に楽しいトムのお話でした。 翻訳家としての石井さんの文章や、エッセイしかしらなかったので、こんなにユーモアのある文章をかくとは・・・ビックリです。 戦後の物の無い時代だけれど、みんなで力を合わせて心豊かに暮らしていた様子が伝わってきます。それにしてもトムの様子が生き生きと描かれていて、猫にとってはいい時代だったのかなあ~
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石井桃子さんが、終戦後のご自分と家族やネコをモデルに書いた名作。12月にテレビでやるとの事。すごく久しぶりに読み返しました。まだ貧しかった戦後の山の暮らし。心は豊かだったのかもしれない。
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この本を探していたのです。何十年ぶりかにまた出会うことができて、本当に幸せです。私の本との出会いの原点です。出版してくださってありがとうございました。
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児童書の翻訳や創作で有名な石井桃子さんの実話を元にした物語。最近たまたま石井さんの山の生活に関する記事を読んだばかりだったので、より感慨深く読みました。 山の中で開墾生活を始めたトシちゃんの家にネズミ退治の為に貰われてきた雄猫のトムの物語。家の人たちのあとをついて野山を駆け巡るト...
児童書の翻訳や創作で有名な石井桃子さんの実話を元にした物語。最近たまたま石井さんの山の生活に関する記事を読んだばかりだったので、より感慨深く読みました。 山の中で開墾生活を始めたトシちゃんの家にネズミ退治の為に貰われてきた雄猫のトムの物語。家の人たちのあとをついて野山を駆け巡るトムの姿が愛らしいです。文章が実に素朴で、素朴だからこそ山の生活の大変さと実直さが伝わってきます。
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リズミカルな名文。 山の暮らしの楽しさと大変さがいきいきと描かれている。 ちいさいおばさん、というのが石井桃子さんなのかな?
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創作なのだと思っていたら、どうやら殆ど実話なのですね。開墾生活をしていた石井桃子さん達と猫のトムとの日常は、猫好きにはたまらない。うちの猫は山の猫ではなくて、町の猫だったから、トムさんほどワイルドではなかったけれど、懐かしく思いながらあっという間に読みました。テボちゃんの話も、昔...
創作なのだと思っていたら、どうやら殆ど実話なのですね。開墾生活をしていた石井桃子さん達と猫のトムとの日常は、猫好きにはたまらない。うちの猫は山の猫ではなくて、町の猫だったから、トムさんほどワイルドではなかったけれど、懐かしく思いながらあっという間に読みました。テボちゃんの話も、昔らしく、大人にちっともかまってもらえなくても逞しく育っていた子どもの姿があります。
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猫好きではない自分でさえも、 時に困らせるけど、かわいらしく、いとおしいトムさんが すごいかわいい!と思えてしまう。 それだけでなくて、 戦後、石井桃子さんがどう生きてきたか、 どう感じてきたのかがなんとなくわかる気がするなぁー 挿絵もすてきである。
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戦後すぐの食糧難の時代に、東北で農業をしていたハナおばさんたちの生活を、ネズミ捕りのために飼うことになった猫のトムにからむ出来事を通じて描いた作品。 トムはペットじゃない。 ネズミを捕るために大事な食料を「えさ」として与えて働いてもらうための猫。 なんだけど、赤ちゃん猫だったトムの成長を愛情のこもった目で見つめていて、食糧不足で貧しいけど、明日への希望や生命力にあふれていた時代だったんだな、という気がします。 だけど今、この時代に読んだ私はむなしい感じがするのはなぜだろう。 エッセイ風な感じなので、全体で起承転結があるわけではないので、私が子供だったら途中で投げ出していたかもしれません。 パチンコ玉のてぼちゃん これもきっと実話でしょうね。今なら信じられないような話です。 商売で忙しいからって、5才の子供が、山の上の他人の家に泊まりに行ったままその家で何カ月も生活していて、親は呼びもどしに来ないだなんて。 最後、彼は家に帰れたのか。はっきりしません。多分大丈夫だろう、という終わり方。 これはある種の虐待か? イヤイヤ、そんな物騒な話じゃないです。読めばわかる。
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