草祭 の商品レビュー
美奥という村に纏わる短編集。 けものはら ★★ 昔母親に殺されかけた春が、同じ方法で母親を殺す話。 屋根猩猩 ★★★ 尾根崎地区の守り人の話 くさのゆめがたり★★★ 美奥の由来となる話。 天化の宿 ★★ 天化をして苦解くする話。 一番好きな世界だったけど、最後がイマイチ...
美奥という村に纏わる短編集。 けものはら ★★ 昔母親に殺されかけた春が、同じ方法で母親を殺す話。 屋根猩猩 ★★★ 尾根崎地区の守り人の話 くさのゆめがたり★★★ 美奥の由来となる話。 天化の宿 ★★ 天化をして苦解くする話。 一番好きな世界だったけど、最後がイマイチ。 朝の朧町 ★ 自分の記憶や、いる人の記憶が混じり合ってできる町の話。
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短編5つ。 〈美奥〉というひとつの町を舞台に、いろいろな時代を描いているので、連作短編という感じ。連作短編が好きだからってのもあるけど、わりとどれもよかった。 特に、「くさのゆめがたり」がとってもすき。〈美奥〉の町ができたときの物語。
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不思議な町「美奥」に関わる5つの短編集。 「けものはら」「屋根猩猩」「くさのゆめがたり」「天化の宿」「朝の朧町」。 「屋根猩猩」がわりと好き。恨みがましいノートをつけている主人公が愉快だけど、少しこわいような読後感にどきりとする。
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この世界のひとつ奥にある 美しい町"美奥"を中心に 繰り広げられるダークファンタジー 異世界とは そんな遠くにあるものじゃない 残酷な人生に差し伸べられる手も 身勝手な母親を喰らい尽くす闇も 全て、普段目には見えない ”何か”なのかもしれない... 恒川さ...
この世界のひとつ奥にある 美しい町"美奥"を中心に 繰り広げられるダークファンタジー 異世界とは そんな遠くにあるものじゃない 残酷な人生に差し伸べられる手も 身勝手な母親を喰らい尽くす闇も 全て、普段目には見えない ”何か”なのかもしれない... 恒川さんの作品は 初めて行く場所や、奥の細道を 少し迷えば辿り着きそうな どこか懐かしく、なぜか切ない 心の故郷が描かれる事が多いです 読み終わった後も もう一度あの町へ出掛けたくなる そんな世界観に魅了されてます。
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全て不思議な話であるはずなのに、物語の節々に「日常」が見え隠れするので読んでいると奇妙な感覚に陥る。
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いやあ、 良かった! 相変わらず文が透きとおってて キラキラしてる空気感なのに内面が見えた途端 恐ろしくて。 文章の力ってスゴい。というか 恒川氏 スゴいな・・・ 一度も見た事のない異空間なのに 行った事があるような気持ちをずっと感じ続けてよんだ。 感動のあまり 家族にマ...
いやあ、 良かった! 相変わらず文が透きとおってて キラキラしてる空気感なのに内面が見えた途端 恐ろしくて。 文章の力ってスゴい。というか 恒川氏 スゴいな・・・ 一度も見た事のない異空間なのに 行った事があるような気持ちをずっと感じ続けてよんだ。 感動のあまり 家族にマシンガントークしたけど抽象的な言葉の連発で ??の反応された。 恒川氏の文章に触れた人だけが行ける異空間・・・ てとこでしょうか。
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パパ友のお勧め本。この人の描く物語はありそうでなさそう、なさそうでありそうな世界観。ホラーというよりファンンタジーなのだが、どことなく怖い。本編に登場する人物もそうなのだが、次元の裂け目とかアンダーワールドに迷い込んでしまう人は何かしら問題を抱えた人なんだろう。自分も該当するかも...
パパ友のお勧め本。この人の描く物語はありそうでなさそう、なさそうでありそうな世界観。ホラーというよりファンンタジーなのだが、どことなく怖い。本編に登場する人物もそうなのだが、次元の裂け目とかアンダーワールドに迷い込んでしまう人は何かしら問題を抱えた人なんだろう。自分も該当するかもと思うと余計にひんやりする。
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不思議な短編集。思ったよりファンタジー色が強く、あまり好きなテイストではなく、途中から読むのがしんどくなってしまいました。
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〈美奥〉ってほんまにあるんちゃうの?地元の公園のあっこを抜ければ、行けるんちゃうの?って思ってしまうよね。あって欲しい気持ちもあるよね。ないけどね。 うん、恒川光太郎はやっぱいいね。
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「美奥」という町を舞台に五編の不思議な物語を紡いだ連作短編集。ほっこりする話からおどろおどろしい話まで様々。筆致は淡々と、どこか郷愁漂い優しく、幻想的で、そして怖さも併せもった不思議な雰囲気の傑作。 どれも好きだけど特に好みは『屋根猩猩』『天化の宿』かな。 『けものはら』 失踪...
「美奥」という町を舞台に五編の不思議な物語を紡いだ連作短編集。ほっこりする話からおどろおどろしい話まで様々。筆致は淡々と、どこか郷愁漂い優しく、幻想的で、そして怖さも併せもった不思議な雰囲気の傑作。 どれも好きだけど特に好みは『屋根猩猩』『天化の宿』かな。 『けものはら』 失踪した高校生の友人は〈けものはら〉で獣へと変貌していく。それを見守りながら、彼の語る母親の確執を聞く主人公。悲しいホラー。 『屋根猩猩』 高校でいじめられている少女は、屋根猩猩に憑かれた不思議な少年と出会う。屋根猩猩に憑かれたら自他共に認める町の守り神として行動し、それは受け継がれていく。ほのぼのストーリーだけどよく考えるとこれ怖いよね。すごい好きだけど。話のまとまりも一番よい。 『くさのゆめがたり』 悲しい美奥の過去。山で育てられ、叔父から薬や毒の作り方を学んだ少年はやがて里で過暮らし始める。人とは違う感覚で生きる少年は何を為してしまうのか。重い話なのに読後感が清涼な不思議。 『天化の宿』 「苦解き」のために「天化」という不思議なカードゲームにのめり込んでいく少女。「天化」で見る不思議な光景。彼女の苦とは。童話のような怪談のような。ラストが爽快で印象的。館の親分たちは何者なんでしょうね。 『朝の朧町』 ガラス玉の中に作ったという不思議な町に連れて行かれて。生々しい現実と比べ、そこは居心地のいい場所で。 最後の二編が、現実に立ち向かい生きていく結末で前向きな印象。 抗えないものに翻弄されながらも皆それぞれたくましく生きていく。
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