ご先祖様はどちら様 の商品レビュー
最後の縄文人と言われたことから縄文人とは?自分とは?と家系を辿っていく話。 他人との会話から筆者が戸惑ってる様子だったり、心の中でツッコミを入れていたりが、意図的なウケ狙いなのか、それとも、すっとぼけた性格ゆえなのか?コントを見ているような錯覚になる。 家系を遡っていく過程で...
最後の縄文人と言われたことから縄文人とは?自分とは?と家系を辿っていく話。 他人との会話から筆者が戸惑ってる様子だったり、心の中でツッコミを入れていたりが、意図的なウケ狙いなのか、それとも、すっとぼけた性格ゆえなのか?コントを見ているような錯覚になる。 家系を遡っていく過程で、もしかしたら武士の家系か?平氏?源氏?ひいては天皇につながるのか?など、調べるごとに、妄想をして、がっかりして・・など、誰しも、ちょっと思ってしまうようなことが共感できた。 天皇陵にまで行くとは・・筆者がいうように、やる時はやる家系なのだろう。 出会う人の家系に対する考えの違いや、苗字、家紋の由来がちゃんとしていそうで、そうでもないところが興味深かった。 結局、元を辿れば人類皆兄弟ってことのように感じた。
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とても不思議な本。著者が自分のご先祖さま、つまり家系を手繰っていく話から始まるのだが、そのうち、著者の「髙橋」姓が多いから、という話から、珍しい苗字の人たちを訪ね歩く「道草」に入り込んだり、最終章近くでは「ご先祖さま」をとても広くとらえて天皇陵を詣でる話にまで発展したり。 読んでいるうちに、ふと「自分の家系は、苗字は、どんな風につながってきて今の自分に至っているんだろう」という気になる。 思えば、自分も祖父母の代ぐらいまでしか「ご先祖さま」のことは知らない。要は、実際に自分で会ったことのある人しか、実感として「ご先祖さま」と捉えていない。 ただ、当たり前だが人は木の股から生まれてきたわけではないのだから、自分の祖父母にもおじいちゃんおばあちゃんがいて、そのおじいちゃんおばあちゃんにも祖父母がいて、、、と続いてきたはず。 どこの誰につながるか分からないが、せめてまだ両親が元気なうちに、祖父母のお父さんお母さん、そしてできればおじいちゃんおばあちゃんぐらいまでは、口承で手繰っておきたいな、という気にさせられた。
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ごくごく個人的なものをこんなに大きな捉え方をして軽快に語る、すごく面白いバランスの本。時に登場する奥様の存在が不思議なキーとなる。
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成毛眞氏のブログ経由で知った本。 昨年祖父が亡くなった時に、うちの先祖の話になった。 それ以来、なんとなく、家系ということが頭のどこかにひっかかっていた。 自分もいい歳になってきて、過去を思いやることが多くなってきたということなのだろう。 祖父、祖母や母ともっと話をしておけば...
成毛眞氏のブログ経由で知った本。 昨年祖父が亡くなった時に、うちの先祖の話になった。 それ以来、なんとなく、家系ということが頭のどこかにひっかかっていた。 自分もいい歳になってきて、過去を思いやることが多くなってきたということなのだろう。 祖父、祖母や母ともっと話をしておけばよかった、という後悔もある。 本書は、ふとしたきっかけから、 著者が家系を遡っていく話である。 戸籍簿の話からはじまって、 お寺の過去帳などから、 父方の先祖、母方の先祖を遡っていく。 平氏の末裔か、源氏の末裔か、 武士か、商家か百姓か。 つながりがあると思われる方々との話によって、 苗字にまつわる話、家紋にまつわる話、 天皇家や神様にまつわる話などへ つながっていく。 ご先祖様、とまではいかなくとも、 数代遡ってみたくなるが、 昔のことは、ネットを探すより、 リアルを足で探した方がよくわかるようだ。 そして、それはきっと早いに越したことはない。 リアルを知っている方はどんどん亡くなっていく。 けど、それを知ったところで、 どうなるものでもないのも事実のよう。 もっと祖父母たちと話をしたかった、ということの 裏返しなのかもしれないし、 そもそも男性は「家」に縛られるものらしい。 [more] (目次) 俺たち縄文人 ご近所の古代 爆発する家系図 もやもやする神様 ご先祖様はどちら様? 多すぎる「高橋」 たぎる血潮 家紋のお導き とても遠い親戚 天皇家への道 またね、元気でね
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著者の本は、読んでも全然スッキリせず、それどころか読む前より世界がぼやけて見えてしまう。これもそうだ。まあ、現実ってそういうものなんだろう。村上春樹が著者の本の解説に「僕らが生きている困った世界」というタイトルをつけていたけど、まったくその通りなわけで、読後感はいつも「途方に暮れ...
著者の本は、読んでも全然スッキリせず、それどころか読む前より世界がぼやけて見えてしまう。これもそうだ。まあ、現実ってそういうものなんだろう。村上春樹が著者の本の解説に「僕らが生きている困った世界」というタイトルをつけていたけど、まったくその通りなわけで、読後感はいつも「途方に暮れる」という感じ。これだけウケを狙わない(ように見える)書き手も珍しいなあ。
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著者が自身の先祖をたどるための旅に出ます。きっかけは同業者の先輩から「なんてったってお前は最後のジョウモンだからな」と突然縄文人呼ばわりされたため。そんな不思議なきっかけで始まった旅ですが、そのなかで著者が得たものとは・・・。家系という一番身近な歴史に目を向けてみるのもおもしろい...
著者が自身の先祖をたどるための旅に出ます。きっかけは同業者の先輩から「なんてったってお前は最後のジョウモンだからな」と突然縄文人呼ばわりされたため。そんな不思議なきっかけで始まった旅ですが、そのなかで著者が得たものとは・・・。家系という一番身近な歴史に目を向けてみるのもおもしろいかもしれません。
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いやー、おもしろかった。自分も墓前で佇んでみよう。 たしかに、日本人てほとんど共通の祖先がいるように感じる。 なんか生まれてきてよかった。
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先祖を辿るとわかるいろいろな不思議や納得の事実とか、思いがけない人に思いがけない人とのつながりが!とか、そんな内容を期待したのだが、結局は著者の先祖探し。 もともとは、歴史上の人物の末裔を取材するという趣旨だったらしいが、途中で路線変更してこのようになったのだそうだ。 驚くべき...
先祖を辿るとわかるいろいろな不思議や納得の事実とか、思いがけない人に思いがけない人とのつながりが!とか、そんな内容を期待したのだが、結局は著者の先祖探し。 もともとは、歴史上の人物の末裔を取材するという趣旨だったらしいが、途中で路線変更してこのようになったのだそうだ。 驚くべき何かがわかったわけでもないし、なんだかな、という感じ。 奥様とのやり取りは妙に面白く、結構笑ったのだけれど…。 今ひとつ物足りなかったかな。
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先祖を巡る話というのは、事実と物語が入り交じっていて、親バカ話の純度を高めたような楽しいような苦痛のような不思議な話になるものだ。その辺のデタラメさ加減と、冷静な計算と、いざ話が自分のことになると冷静ではいられなくなってしまう浮き足立った感じが丁寧に再現されていて、実にくすぐった...
先祖を巡る話というのは、事実と物語が入り交じっていて、親バカ話の純度を高めたような楽しいような苦痛のような不思議な話になるものだ。その辺のデタラメさ加減と、冷静な計算と、いざ話が自分のことになると冷静ではいられなくなってしまう浮き足立った感じが丁寧に再現されていて、実にくすぐったくオツな読書体験だった。 高橋秀美を読むのは初めてだったが、書評から見える人物像(丁寧かつ適当、腰は低いが傲慢、真面目なんだが笑える)がご先祖様を巡る話とよくあう。 大学時代に一度計算したことがあったけど、息子を授かった今、あらためて計算してみた。 一世代25年として、(息子が生まれた)2010年から世代をさかのぼって行くと、父母が2人、祖父母が4人、曾祖父が8人、とたどれる先祖の数は爆発的に増えていく。計算を続けると、35代前の1185年に約860万人になる。平家滅亡の壇ノ浦の合戦の年。これは当時の日本の人口(700万人弱)を上回る数字なので、逆に言うと、今の日本人全員と親戚ですといっても計算上はおかしくないということ。 「うちの先祖は平家の流れで」という語りは、じゃあ無意味かというとそうでもなくて、自分は駅伝の一員だという意識は生物学的にも親族論的にも心理学的にも意味があると、本書を読んで改めて思う。
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家系図や家の由来を調べている人は、たいていこの本の人のように「もしやウチは武士の家系!?」とか「すわ天皇家の血筋!?」とまいあがった挙句に、結局はよく分からないまま終わるんだろうな。
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