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白薔薇の女王(上) の商品レビュー

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5件のお客様レビュー

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2021/07/17

世界史は苦手で、薔薇戦争って何?って私でしたが、お話として楽しめました。 淡々とした文体から、ブーリン家の姉妹の画像がすーと浮かんできました。 息子二人を抱えた美貌の未亡人が、玉の輿を狙うとこからお話が始まるのですが、母親は娘の企みを見抜き、一番の協力者としてキャスティングボー...

世界史は苦手で、薔薇戦争って何?って私でしたが、お話として楽しめました。 淡々とした文体から、ブーリン家の姉妹の画像がすーと浮かんできました。 息子二人を抱えた美貌の未亡人が、玉の輿を狙うとこからお話が始まるのですが、母親は娘の企みを見抜き、一番の協力者としてキャスティングボードを握るのに、父親が蚊帳の外なのが妙にツボでした。 ただ、もう少しお話が進むと、その父親も奥行きのある人物で、主人公と深い愛情で結ばれていたことがわかり、そこではちょっとだけ涙でした。 乱の後に乱がおこり、血なまぐさいストーリーなのに、主人公は(血のつながりのある)家族に深い愛情を持ち続けているのですね。

Posted byブクログ

2021/06/18

映画化もされた「ブーリン家の姉妹」で有名なフィリッパ・グレゴリーの歴史小説です。 「ブーリン家の姉妹」のシリーズとして出版されたものすべて面白く読みました。 こちらは、その前の時代の物語。 エリザベス・ウッドヴィルは美しい未亡人。 新たな国王エドワード4世と運命的な出会いをしま...

映画化もされた「ブーリン家の姉妹」で有名なフィリッパ・グレゴリーの歴史小説です。 「ブーリン家の姉妹」のシリーズとして出版されたものすべて面白く読みました。 こちらは、その前の時代の物語。 エリザベス・ウッドヴィルは美しい未亡人。 新たな国王エドワード4世と運命的な出会いをします。 薔薇戦争の末期、ヨーク家とランカスター家が王位を争っていた頃。 ヨーク家が勝利してエドワード4世が即位し、反対派だったウッドヴィル家は窮地に陥っていました。 エリザベスに魅せられたエドワードはひそかに結婚、時期を見て宮廷に呼び寄せます。 エドワードは長身で容姿端麗、美男美女カップルだったのは史実。ただし、国が安定していない時期に、さほど有力な背景がない女性との結婚は不評を招くことに。 エリザベスの母のジャケッタが、フランスの伯爵家の出なのも(全然知らなかったけど)史実。 この話では、ブルゴーニュの魔女の血をひいているという設定になっています。 魔女と言ってもそうそう何でも出来るわけではないですが、折に触れて出てくるので、歴史ものというより‥ファンタジー? エリザベスの視点から描かれるので、一途な恋の物語としても読めます。 政権も二転三転し、大変な運命を辿るのですが… 薔薇戦争と聞いて、うっ… となりましたが、あぁリチャード3世の頃、つまり歴史を探偵する名作小説「時の娘」(ジョセフィン・テイ)や少女漫画の「天の戴冠」(森川久美)の頃ですね。 シェイクスピアのドラマ化もずっと前に一応見ましたし。シェイクスピアだとリチャード3世は当時の王家テューダー朝の旧敵だから最悪な簒奪者として描かれていました。長くそのイメージが強かったのですが、そう簡単には言い切れないわけです。 面白く読みました。そして、後半へ!

Posted byブクログ

2015/07/15
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

ブーリン家の姉妹で有名な著者の作品。薔薇戦争の時代、エドワード4世妃エリザベス・ウッドヴィルが主人公の話。女性主人公のNHK大河ドラマが好きな人が好きそうな感じ。上巻は、エリザベスとエドワード4世の恋愛話が主となっていて、身分違いのエリザベスがエドワードに見初められて王妃に上り詰めるあたりまで。「エリザベスとその母が魔女の家系で魔術を使える」というトンデモ設定は必要だったのか?伏線を張るのに使っているが無くても大丈夫そうだし、王族が魔術を使うというこの荒唐無稽な設定のせいで歴史モノとは言えなくなっていると感じたので☆1つ減。

Posted byブクログ

2014/01/22

「ブーリン家の姉妹」の前夜を描く作品。 エドワード4世の時代の薔薇戦争の物語だが、身内同士で憎しみ戦う様子はすさまじく、英国王室の悲劇である。 英国の王室の歴史物語はフィリッパ・グレゴリーがおもしろい。

Posted byブクログ

2012/12/31

「ブーリン家の姉妹」から遡り、薔薇戦争の時代を描くシリーズ第一弾。そもそも薔薇戦争とは何ぞや?レベルだったので読むのに躊躇しましたが、一気に読みきりました。今回のヒロイン・エリザベスが恋愛対象とするのはエドワード王だけなので感情と利害が複雑に絡み合った展開にはならず、その点では華...

「ブーリン家の姉妹」から遡り、薔薇戦争の時代を描くシリーズ第一弾。そもそも薔薇戦争とは何ぞや?レベルだったので読むのに躊躇しましたが、一気に読みきりました。今回のヒロイン・エリザベスが恋愛対象とするのはエドワード王だけなので感情と利害が複雑に絡み合った展開にはならず、その点では華やかさには欠けるかもしれませんが、誰が味方で誰が敵なのか分からない権力闘争に集中できました。これで平和になるはずだと期待して、でも次から次へと反乱が起こる。敵対勢力はよくまぁいろんなお神輿を持ち出すこと。だからこそ強く健康で、運も持った王が必要だったのでしょう。ここまでいくと、どんなに優れた人だったとしても運に見放されたら受け入れるしかないような。それだけに事実を並べるだけでも面白い。登場人物はごっちゃにならない程度の書き分けで十分。ここで個人の事情なんかまで織り込まれたら大混乱しそうです。 いざ最後の戦争が始まる、という場面で物語は終わります。結果はでているけれど、エリザベスが切り札をどう使うのか、娘のエリザベスがどうなっていくのか楽しみです。そしてこのシリーズを読めたらジョセフィン・テイの「時の娘」が読めそうな気がします。人間関係が分からなくて挫折したままなので…。

Posted byブクログ