嘆きのテディベア事件 の商品レビュー
ある日、自宅の庭を流れている川で男が死んでいるのを発見することから始まるお話。 テディベアが絡んでて、可愛いけど内容はわりとエグい。牧師が窃盗品を売り捌いたり、保安官があらゆる犯罪を見逃す代わりにみかじめ料を取ったりで、救いようがない。 犯人はわりと最初のほうで指摘されてて、まぁ...
ある日、自宅の庭を流れている川で男が死んでいるのを発見することから始まるお話。 テディベアが絡んでて、可愛いけど内容はわりとエグい。牧師が窃盗品を売り捌いたり、保安官があらゆる犯罪を見逃す代わりにみかじめ料を取ったりで、救いようがない。 犯人はわりと最初のほうで指摘されてて、まぁ結局はミスリードなんだけどコロンボ的な、犯人を追い詰める話でも、おいしいクッキーが出てくるコージーでもない。この夫婦は何で収入を得てるかもわからないし、イチャイチャがちょっと気持ち悪い。 ちょっと好みではありませんでした。残念。
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書架で見かけて。 知っていると思うが自分は猫好きだ。 まあパンダは認めているが、クマはそれほどでもない。 とくにクマのぬいぐるみ、テディベアは、 あまり可愛くないことも多く、眼中にはなかった。 しかし、このミステリーに登場するテディベアには心惹かれた。 ヴィクトリア朝風のドレスと、麦わら帽子とワイヤーフレームの眼鏡の テディベアを愛らしいと思ったわけではないが、 自分の作ったテディベアを手放す際に、 声をかけ涙ぐむその愛情に惹かれたのだと思う。 殺人の被疑者に撃たれた足のけがのために、 早すぎる引退を強いられた殺人課の刑事ブラッド。 かけだしのテディベア作家の妻アシュと共に、妻の故郷に移住してくる。 ところがが、テディベア・フェスティバルの当日、 渓谷の中央、美しい自然に囲まれた自宅の前の川に、 一目で殺人と分かる死体が流れつく。 だが、 ブラッドの指摘にもかかわらず、保安官は自殺と言い張る。 教会のバザーでの盗品の売買、 高額なテディベアの盗難に密造酒の製造と 平和な田舎町には何が起こっているのか。 コージーミステリーの主人公と言えば、 一人で突っ走ってしまうことが多いが、(それが面白いのだが) ブラッドとアシュは良き相棒として「捜査」を進めているところが楽しい。 とくに、アシュの幼なじみのプール牧師を追い詰めるところとか。 証拠の一時保管や盗聴器の貸し出しと協力してくれる、 元ロシアのスパイらしきレストランの主人も、いい味を出している。
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まれにみる仲良し夫婦が主人公のミステリ。 元でも現でも警察官でここまで愛妻家は珍しい気がする(笑。 真逆のローズ・マーダーをふと思い出しましたよ。 続きで以下2冊出てるのですね~。 天使のテディベア事件 (創元推理文庫) 偽りのアンティークベア事件 (創元推理文庫)
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元サンフランシスコ警察殺人か刑事のブラッドリーとテディベア作家の妻アシュリーシリーズ1作目。 勤務中に打たれた傷のために警察を辞めたブラッドリーは、妻の故郷に引っ越してきた。そこで行われるテディベアのコンクールに行こうとした矢先に、自宅の前を流れる川で死体を発見する。地元保安官事...
元サンフランシスコ警察殺人か刑事のブラッドリーとテディベア作家の妻アシュリーシリーズ1作目。 勤務中に打たれた傷のために警察を辞めたブラッドリーは、妻の故郷に引っ越してきた。そこで行われるテディベアのコンクールに行こうとした矢先に、自宅の前を流れる川で死体を発見する。地元保安官事務所に連絡したブラッドリーだったが、保安官助手からの連絡を受けた保安官は捜査もしないままに事故死として処理してしまう。それを不思議に思ったブラッドリーは保安官助手のティナと共に捜査を開始する。また、同時にオークションされるはずだった数十万ドルはすると思われる「嘆きのテディベア」も行方不明となる。 (殺人の)真犯人はすぐに判る。ただ、その時点でのページのこり数があまりに多く、何かどんでん返しが・・・? こういうスタイルの解決法もありかもね、という作品
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3+ 表面的にはコージー、構造的にはハードボイルドといった趣で、存外に面白かった。夫婦のいちゃつきっぷりに辟易するかと思いきや、単純に微笑ましく、また羨ましくもあり、ちっとも気にならない。ほぼ勧善懲悪な展開も、良い意味で安心感があり清々しい読了感をもたらす。まあセルゲイのよう...
3+ 表面的にはコージー、構造的にはハードボイルドといった趣で、存外に面白かった。夫婦のいちゃつきっぷりに辟易するかと思いきや、単純に微笑ましく、また羨ましくもあり、ちっとも気にならない。ほぼ勧善懲悪な展開も、良い意味で安心感があり清々しい読了感をもたらす。まあセルゲイのようなある意味なんでもありのキャラクターの登場はちょっと反則かなという気はするが。いずれ続編も読んでみたい。 以下小ネタ。 1.“We Will Rock You”は“We Are The Champions”のイントロ扱い? 2.犬が人間に対してボディスラムすることは可能? 1について 冒頭、主人公の脛の傷がズン、ズン、ズンとうずく場面。この2曲、アルバムの先行シングルとして両A面で大ヒット。アメリカではラジオで続けて流されることが多く、一連の曲として解釈されたらしい。アルバムでもベスト盤でもこの順で収録された。もちろん厳密に言えば両者は独立した楽曲であるが、アメリカ人の著者が一連の曲と解釈していても不思議はない。 2について 作中、帰宅した主人公に対して飼い犬キッチナーが熱烈なボディスラムで出迎える、とある。主人公の股の下に腕を差し込み、その体をくるりと回して肩まで抱え上げ、床に主人公の背中から強烈に投げつけ、仁王立ちのキッチナー。…シュール過ぎる。“slam”には“投げつける”“打ちつける”的な意味があるが、自動詞でも他動詞でもあるので、犬自身が自らの身体を投げ出し突っ込んで行く場合でも解釈しようと思えば可能なのだろうが、プロレス好きには納得いかないところ。
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シリーズ一作目。つくづくこれを読んでから、先の話を読みたかったと思う。まずこれを読んでたら三作目がすごく痛快だっただろうと思うから。 ブラッドとアシュ夫妻のコンビがとてもいい。ブラッドが怪我で足が不自由なせいか、よくある男性が女性を守らなければ!という気負いがなくて、対等な感じ...
シリーズ一作目。つくづくこれを読んでから、先の話を読みたかったと思う。まずこれを読んでたら三作目がすごく痛快だっただろうと思うから。 ブラッドとアシュ夫妻のコンビがとてもいい。ブラッドが怪我で足が不自由なせいか、よくある男性が女性を守らなければ!という気負いがなくて、対等な感じがする。しかもそれを二人ともハンディキャップとは考えてなくて、ただ自分にできることをやっているだけ、という感じが好きだな。 解説でブラッドとアシュを『おしどり探偵』と評してあって、それも納得。ついでに例として出されていたクリスティのトミーとタペンスシリーズも読み返したくなりました。
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おしどり探偵といえば「トミーとタッペンス」!こちらはアメリカ版おしどり探偵のブラッドとアシュ。いやあ、なかなか面白かったです。職務中の怪我で刑事を辞めなくてはならなかったブラッド。最愛の妻であるアシュの故郷レメルケンプ・ミルに移り住み、趣味のテディベア作りがいまやプロ級の腕前とな...
おしどり探偵といえば「トミーとタッペンス」!こちらはアメリカ版おしどり探偵のブラッドとアシュ。いやあ、なかなか面白かったです。職務中の怪我で刑事を辞めなくてはならなかったブラッド。最愛の妻であるアシュの故郷レメルケンプ・ミルに移り住み、趣味のテディベア作りがいまやプロ級の腕前となったアシュの初のコンクール参加の日の朝から物語が始まる。話の流れが自然だし、人物の造形もなかなかいい。ラブラブの中年夫婦だけれど、甘さだけでなくピリッとした部分もみせて嫌味がない。レメルケンプ・ミルの美しい自然も素敵な背景となっています。訳も自然で読みやすかった。何気なく読んだ一冊だったけれど、思わぬ収穫でした。
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見知らぬ水死体を発見した主人公は愛妻に向かってこういいます。 「スウィートハート、家の前の川で男がうつ伏せで浮かんでるんだけど、彼の名前がわかったよ」「まあ、誰なの?」「どざえもんだ」……という最低な「おしどり探偵」(原文を引用したわけではないけど、趣旨は一緒だ) 読んでいると、...
見知らぬ水死体を発見した主人公は愛妻に向かってこういいます。 「スウィートハート、家の前の川で男がうつ伏せで浮かんでるんだけど、彼の名前がわかったよ」「まあ、誰なの?」「どざえもんだ」……という最低な「おしどり探偵」(原文を引用したわけではないけど、趣旨は一緒だ) 読んでいると、アメリカのコメディと称するドラマのように、背後から録音した笑い声が聞こえてくる気がしました。 コージーミステリを舐めんなよ。良質なものは良質なものとしてあるだけに、こういうのを読むと腹がたってきて。 ミステリ以前に、文章やストーリーの端々にうかがえる作者のものの見方が駄目でした。 解説を読んだらちょっとは見直せるかと思ったんだけど……ますます、こう……。 ひさびさに「こんな本はこーしてやる!遠投記録」を更新してしまった。(ほんとうに投げてはいませんよ、気分よ、気分)
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2011/04/30:テディベアを題材にしたコージーものというよりは中年の元刑事とテディベア作家のおしどり夫婦探偵ものでした。事件よりも新婚夫婦も顔負けの熱々なおしどりっぷりに感心。
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