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どうすれば「人」を創れるか の商品レビュー

4.1

24件のお客様レビュー

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2012/05/27

『アンドロイドを造る』の石黒浩氏の著書。 工学的なことだけでなく、(人間とは何か)といったことまで触れているので、『アンドロイドを造る』よりも読みやすかった。

Posted byブクログ

2013/01/03

完全なるアンドロイド、すなわち「人」を創るとはどういうことか、実際に「人創り」に取り組む石黒氏ならではの示唆に富む一冊。 技術的・学術的な難しい話はあまりなく、「人間らしさとは?」という哲学書に近い。発展途上の研究だからこそ、研究過程の気づきが追体験でき、自分の実体験に置き換え...

完全なるアンドロイド、すなわち「人」を創るとはどういうことか、実際に「人創り」に取り組む石黒氏ならではの示唆に富む一冊。 技術的・学術的な難しい話はあまりなく、「人間らしさとは?」という哲学書に近い。発展途上の研究だからこそ、研究過程の気づきが追体験でき、自分の実体験に置き換えて考えると非常に説得力がある。人はどこに人間らしさを感じるのか、「自分」を演じるのは自分よりむしろ他人のほうが上手など、実際に「人」を創ろうとした彼だからこそ気づき得た本質が描かれている。 完璧に近づくほど微妙な差異が違和感を生み出す「不気味の谷」や、完璧すぎると「人間らしさが失われる」など、差別の根源や不完全を補完する想像力という人間の本質にあっさり触れている点は天才的な洞察力だ。 とはいえ堅苦しい本ではなく、(筆者は至って真剣なのだが)全体的にユーモアが溢れていて、特に理想的な自分であるアンドロイドを時間が経って逆に意識する話は面白い。勢い余って整形までしている(笑)。 石黒氏はCNN「世界を変える8人の天才」の一人に選ばれているが、なぜ選ばれたかがよく分かる。是非石黒氏とお会いしてみたいと思わせる一冊だ。(本当は石黒氏よりジェミノイドFのほうと会ってみたい・・・)

Posted byブクログ

2011/12/20

アンドロイドの話というので、もっと工学的な内容かと思ったが、アンドロイドを通した自他の認知が中心。 著者の理想的な服装はスター・トレックの服装だそうだ。

Posted byブクログ

2011/12/15

うーん。この本は人気のようだけど自分としてはいまいち。 研究者が書いた本っぽくないなーと思った。筆者の主張(自分とは何か?人間とは何か?)を一つにまとめた章があるわけではなく、アンドロイドやその派生物を作っていく過程で感じたことを随筆のように書き並べている。そのような書き方だから...

うーん。この本は人気のようだけど自分としてはいまいち。 研究者が書いた本っぽくないなーと思った。筆者の主張(自分とは何か?人間とは何か?)を一つにまとめた章があるわけではなく、アンドロイドやその派生物を作っていく過程で感じたことを随筆のように書き並べている。そのような書き方だから、アンドロイドを作ったことで得られた人間に関する哲学的考察という本書の主題でさえ細切れかつ中途半端で終わっている感が否めない。正直、著者が減量するための努力の過程などどうでもいいんだ。本に書ききれない研究内容がまだたくさんあるとあとがきで書くくらいなら、そういう重要度が低い話題の類はコンパクトに収めればいい。それともそのような内容よりもさらに取るに足らない研究内容なのか?

Posted byブクログ

2011/09/16

やばいーめっちゃ面白いー! 面白い所に付箋つけたら付箋だらけになった! このアンドロイドの研究は、大きく分けて、人らしいジェミノイドとギリギリ人らしいテレノイド に分けられる。どちらも遠隔操作で動作と声を操るが、次第に操作者の意識がアンドロイドに入り込むところが面白い。 ジェミノ...

やばいーめっちゃ面白いー! 面白い所に付箋つけたら付箋だらけになった! このアンドロイドの研究は、大きく分けて、人らしいジェミノイドとギリギリ人らしいテレノイド に分けられる。どちらも遠隔操作で動作と声を操るが、次第に操作者の意識がアンドロイドに入り込むところが面白い。 ジェミノイドは人らしく作られたけど、人よりも人工的だからある意味完璧だった。自分のイデアみたいな。だからそちらを主にして自分を変えて行きたくなるみたい。大人は。自分のほうが老いてゆくからね。こういうジェミノイドは最終的に神様みたいな感覚になるらしい。自分のイデアだから上位にやってしまう。 石黒さんはめったに笑わないから、石黒モデルのジェミノイドを作るときに結果として゛アンドロイド゛っぽい自分を発見する。人がアンドロイドよりアンドロイドっぽいってどういうこっちゃ。 ふるまいが人らしさをつくるなら、やっぱり石黒ジェミノイドの方が人に近くなるのかしら。 ジェミノイドが演劇(詩の朗読)をしたけれど、人を越えた人にみえてしまうらしい。 星新一の、人間だとおもいこまされた象を思い出す。本にかかれた人のように振る舞う象は、人よりも人らしくなっているオチがついてるけど、その自覚のしかた、役目の与えられ方がジェミノイドに似てると思う。 一方テレノイドはクリオネみたいな形でギリギリ人らしい。こっちも遠隔操作で話せるのだけど、抱き締めながら話せる点で触覚からの人らしさを感じることができるらしい。 触覚は視覚を越えてテレノイドを人にする。ちいさくしてケータイのようにし、握りしめながら話すのも人らしさを感じて楽しそうだ。 人らしさはアンドロイドがアプローチしてくるなかでどんどん曖昧になる。だがそれか面白い。よい本。

Posted byブクログ

2011/09/01

面白い。人間そっくりの「ジェミノイド」を作っておきながら、“最低限の人間”としての「テレノイド」を指向するようになった道筋が興味深かった。普通の人にはなかなかできない発想。それと天才と呼ばれる著者の変わり者エピソード(毎日同じ洋服しか着ない等)も余談として紹介されていて、それもま...

面白い。人間そっくりの「ジェミノイド」を作っておきながら、“最低限の人間”としての「テレノイド」を指向するようになった道筋が興味深かった。普通の人にはなかなかできない発想。それと天才と呼ばれる著者の変わり者エピソード(毎日同じ洋服しか着ない等)も余談として紹介されていて、それもまた面白かった。

Posted byブクログ

2013/03/29

アンドロイドと○○したらどういう感情が芽生えるか?いろんなバリエーションがあるだろうけど、鏡のような存在なのだろう。

Posted byブクログ

2011/07/29

面白いっ!!まず、著者が変な人! ロボットの見た目はどうして機械的なのか?もっとデザイン性をもたせよう! という思いから自分ソックリのロボットであるアンドロイドを作ってしまった著者。 質感、表情、言動がソックリな自分を作った時にわかる人とは何か? 自分とは何か?という新たな発見!...

面白いっ!!まず、著者が変な人! ロボットの見た目はどうして機械的なのか?もっとデザイン性をもたせよう! という思いから自分ソックリのロボットであるアンドロイドを作ってしまった著者。 質感、表情、言動がソックリな自分を作った時にわかる人とは何か? 自分とは何か?という新たな発見! 著者が所々に疑問を置いてきぼりにするので、それを考えるのも楽しいし、著者の変人ぶりも本当に面白いっ!

Posted byブクログ

2011/07/27
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

●この先生がつくっているアンドロイドといっこく堂の腹話術人形との違いがわからないと主張するうちの姉&自分のために整理。↓ ******************************************** Q:なぜ人間型アンドロイドなのか? なぜロボットに人間の見かけが必要なのか?  A:これまでロボットのデザインはほとんどが工業デザイナー任せであった。 一方、実際の工業製品(例えばフェラーリなど)では、性能だけでなくデザインにも魅了される人が多い。デザインは人に影響するものであり、重要なものである。ならば、ロボットのデザインにも科学的根拠を求め、原理を追求すべきではないか?  そして、日常活動型ロボットの究極のデザインとはどんなものか?  しかし、ロボットなど人間と相対するものが、どれほど人間らしくあるべきかと言う考察は、丁寧に行われた事がなかった。 この「見かけ」の問題は、デザイナー任せにするのではなく、研究者が研究する必要がある。 この「見かけ」の研究方法としては、非常に単純なデザインのロボットを人間に近づけていく方法と、人間にそっくりなロボットを作り、そこから人間らしさに不必要な部分をそぎ落としていく方法の二つがある。 前者の場合、人間に至るまでに何体のロボットを作ればいいか、どのように作るか見当がつかないが、後者であれば、まずは人間そっくりのロボットをつくればよいので最初の目標ははっきりしている。 よって、人間型アンドロイド研究を始めたのである。 ********************************* ●・・・・・・で、実際につくってみた結果、そのアンドロイドのモデルになった人は逆にアンドロイドの存在に影響されて自分の見かけを気にしたり、周りの人は最初は不気味がるけれど、そのアンドロイドと喋ってみると自然になじんで接するようになるなど、アンドロイド開発そのものよりもアンドロイドと相対した人間の行動や心理の方がメインになっているような。 石黒氏の基本的な問題意識は「自分とは、人間とは何か?」とのことですが、人間型アンドロイドの開発それ自体は手段であって目的ではないと捉えてよろしいでしょうかいかがでしょうか。うーん? ●人が操作する人間型アンドロイドといっこく堂の腹話術人形との違いは、「見かけ」でしたと言うお話。まあ間違ってはいないよね・・・・・(‐ー;)

Posted byブクログ

2011/06/23

アンドロイドを通して、「人間とは?」に対する新たな問いが見えてくる。"Do Androids Dream of Electric Sheep?"が本当に境界線なのかもしれない。

Posted byブクログ