逝きし世の面影 の商品レビュー
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昔の日本人のことを、そのとき来日していた外国人が母国に伝えるために書いた本を基に、昔の日本人のことを現代人が知ることができる本。おもしろかった。 工業化・近代化により、労働から主体性が削がれて苦役になってしまった。 家具はほとんどない、農産物も安い、生きるのに必要な金が少ないので、労働も少なくて良い。 そこに当然あるものとして排除しない。 剥き出しだが、不快ではない好奇心。 姑は嫁が来たら雑用は譲るが、家の決め事の権利は譲らない。故に遊びに出かけることができるので余生を楽しめる。 人々は幸福で満足そう。 隔てる壁がなく、どこでも中で何をしているか丸見えだった。 子供は恥を知らない。だからといって恥知らずではない。羞恥心とは社会制度なのである
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江戸時代に日本を訪れた欧米人は「素朴で絵のように美しい国」、「地上で天国あるいは極楽にもっとも近づいている国だ」と讃えた。 その頃の日本人は、労働を楽しみ、豊かで幸せに暮らしていたが、近代化の波が押し寄せて、失われてしまった。 大量生産、大量消費のこの時代こそ、江戸時代から学ぶべ...
江戸時代に日本を訪れた欧米人は「素朴で絵のように美しい国」、「地上で天国あるいは極楽にもっとも近づいている国だ」と讃えた。 その頃の日本人は、労働を楽しみ、豊かで幸せに暮らしていたが、近代化の波が押し寄せて、失われてしまった。 大量生産、大量消費のこの時代こそ、江戸時代から学ぶべきである。
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幸か不幸か近代化の名の下に我が手で消してしまった江戸文化についての考察。江戸末期から明治初期にかけて来訪した外国人たちの偽らざる印象の記録から滅んだ文明を追体験して当時の特性が生き生きと浮かんでくる。彼らが驚嘆した日本の礼節 工芸品 風景が伝わって来ました。当時の外国人にとって目...
幸か不幸か近代化の名の下に我が手で消してしまった江戸文化についての考察。江戸末期から明治初期にかけて来訪した外国人たちの偽らざる印象の記録から滅んだ文明を追体験して当時の特性が生き生きと浮かんでくる。彼らが驚嘆した日本の礼節 工芸品 風景が伝わって来ました。当時の外国人にとって目を見張るような素晴らしい異質な文明が確かに存在したことがよく判る。近代化を追う為に消し去ってしまった往時の文明はまさに逝ってしまった。それでも現代でも誇らしい特性は忘れてはならない日本の遺産だと心に刻みたい!良書です。
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江戸時代は機械化や応用科学の分野を除けば近代化前文明として頂点を極めていた。近代化によって失われた別の日本像を外国人の記録から辿っている。
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逝きし世の面影 日本近代素描Ⅰ 渡辺京二著 葦書房 一九九八年九月二十日初版第1刷発行 ISBN4-7512-0718-0 とても良い本でした。
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特命全権大使米欧回覧実記と合わせて読むと、納得できる内容が多い。その著者である日本人が持っていた疑問、例えばなぜ外国人は日本の衛生状態が良いのかという疑問は、ヨーロッパからの帰途で、東南アジアに寄港した時に理解した。瀬戸内海の島々の眺めもヨーロッパ人には何ものにも代え難かったこと...
特命全権大使米欧回覧実記と合わせて読むと、納得できる内容が多い。その著者である日本人が持っていた疑問、例えばなぜ外国人は日本の衛生状態が良いのかという疑問は、ヨーロッパからの帰途で、東南アジアに寄港した時に理解した。瀬戸内海の島々の眺めもヨーロッパ人には何ものにも代え難かったこと等。
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江戸時代末期から近代にかけて日本に来た外国人が日本をどう見ていたか、文化の異なる外国人達の方が、われわれ日本人よりも日本を良く捉えると説く。一貫して、日本人は貧乏であるのに、幸福感と笑いにあふれ、清潔で礼節を知る人々として外国人の目に映っている。名著とのことで、確かに説得力が高い...
江戸時代末期から近代にかけて日本に来た外国人が日本をどう見ていたか、文化の異なる外国人達の方が、われわれ日本人よりも日本を良く捉えると説く。一貫して、日本人は貧乏であるのに、幸福感と笑いにあふれ、清潔で礼節を知る人々として外国人の目に映っている。名著とのことで、確かに説得力が高いが、今の私にはそれほど興味を覚えずに、64ページまで読んで、後は斜め読みに終わった。近代は、貧しいけれども、「小欲にして足るを知る(小欲知足)」精神で生きていた時代なのかもしれない。
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幕末から明治初期に、日本を訪れた外国人の目から見た当時の日本を描き出した本である。ここでいう「外国人の目」とは西洋文明の洗礼を受けた現代の日本人と同じ視点であり、「当時の日本」とは、既に滅んでしまった一つの文明のことである。 著者が強調したいことは文面のあちこちで散見されるが、その一つを引用すると、 「幕末に異邦人たちが目撃した徳川後期文明は、ひとつの完成の域に達した文明だった。それはその成員の親和と幸福感、あたえられた生を無欲に楽しむ気楽さと諦念、自然環境と日月の運行を年中行事として生活化する仕組みにおいて、異邦人を賛嘆へと誘わずにはいない文明であった。」 他にもさまざまな観点から、亡び去った「文明」を描き出しているが、近代個人主義以前の日本人とは何者であったのか、これまでの固定観念での曇った眼で見えていなかった新たな姿を彷彿とさせてくれる。
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幕末~明治に訪れた外国人による膨大な日本滞在記などをまとめた本。 「逝きし世」というのは徳川の世の事であり、御一新は改革ではなく、一つの文明が終わったと外国人達は感じていた。 至るところのレビューで評価が高かったので読んでみたが、なんだろう、今現在外国人が日本の事を語っているのと...
幕末~明治に訪れた外国人による膨大な日本滞在記などをまとめた本。 「逝きし世」というのは徳川の世の事であり、御一新は改革ではなく、一つの文明が終わったと外国人達は感じていた。 至るところのレビューで評価が高かったので読んでみたが、なんだろう、今現在外国人が日本の事を語っているのと大差ないのではないかと思うのは私だけだろうか。 アニメや漫画を子供も大人も楽しんでいる!繊細なキャラ弁を日常的に作っているなんて!震災の時に暴動が起きなかった!電話ボックスに一列で並んでた!翌日には道路が直っていた!Oh、アメージング! しかしたまに外国人達の冷静な分析に納得させられる事もあり、そういう時に「これは我々現代日本人が近代的思考に近づいたのか、ただ単にヨーロッパや諸外国の考えに染められただけなのか」悩むのであった。
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「近代」って何だったんだ?ドンづまった今だからこそ考えたいよね。 そんな時、江戸末期から明治期日本に来た西洋人の見たもの、感じたものを通じて日本の近代の受容について考えるのはオモシロイ。 小布施まちとしょテラソ花井館長のオススメ本。 この本を入り口にして東洋文庫(平凡社)なん...
「近代」って何だったんだ?ドンづまった今だからこそ考えたいよね。 そんな時、江戸末期から明治期日本に来た西洋人の見たもの、感じたものを通じて日本の近代の受容について考えるのはオモシロイ。 小布施まちとしょテラソ花井館長のオススメ本。 この本を入り口にして東洋文庫(平凡社)なんか手にとってほしいな。 シーボルト、ケンペル、ペリー、サトウ、バード、ウェストン、モース…。 モースの「日本その日その日」だったか?川崎あたりの海辺のまちの人々が夕暮れ時にみな外に出て「きれいな夕日だね」と語り合う姿を見て「なんと感受性にあふれた人々なのかっ!」というような観察に、ボクらのこれからのありようのヒントを感じるのは、ボクだけ? (ひーさん)
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