1,800円以上の注文で送料無料

一房の葡萄 の商品レビュー

3.9

15件のお客様レビュー

  1. 5つ

    4

  2. 4つ

    4

  3. 3つ

    6

  4. 2つ

    0

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

2025/02/24

明治から大正を生きた作者が描くお話。とても丁寧な言葉で、古き良き日本を伝えてくれるような作品。 基本の考え方や、出来事は現代と変わらないため、充分に楽しめる。

Posted byブクログ

2023/08/08

主人公の気持ちの変化や、学校の様子がありありと描写されていて爽やかな読後感があった。心の傷にならなかったのは、先生の指導力や人間性のおかげかもしれない。

Posted byブクログ

2022/07/09

40を越えた有島が、幼い頃の盗みを犯してしまうという衝撃的な出来事を通して様々なことを伝えてくれる童話。 描写が美しい。様々な色が出てきて、印象的で、効果的である。 そして何より、盗みを冒した少年に対する先生の対応が素晴らしい。 少年が先生を大好きなのは、少年のことを心から理解し...

40を越えた有島が、幼い頃の盗みを犯してしまうという衝撃的な出来事を通して様々なことを伝えてくれる童話。 描写が美しい。様々な色が出てきて、印象的で、効果的である。 そして何より、盗みを冒した少年に対する先生の対応が素晴らしい。 少年が先生を大好きなのは、少年のことを心から理解してくれているからだ。 この時も少年の気持ちを一番に考え言葉を掛けている。 そして少年はこの出来事をとしてさらに先生を、信頼し好きになったと思う。さらに人は信頼できる。失敗から自分を、成長させることができることを学んだのだろう。 人は誰でも失敗をするし、罪深い。それでもそれを反省し成長へと繋げることができる。 教師として、未熟で失敗する生徒たちを温かい眼差しを持って成長を促して行きたい。 「明日学校に来るんだよ。君の顔を見ないと寂しから」 いつも私が言っている言葉の意味の大きさを改めて知った。

Posted byブクログ

2022/01/25

もっと早く読んでおけばよかったなと思うほど、一つ一つの作品から何かしらの強いメッセージを感じました。間違いなく生涯何度も読み返すであろう一冊です。

Posted byブクログ

2020/10/29

表題作の一文で「そういって先生は僕のカバンの中にそっと葡萄の房をいれてくださいました。」とあるが、なんでもない言葉だけど、無駄のない文体が心地よく、優しく心に残っていました。これがいつまでも親しまれる近代文学の良さなのだと思います。

Posted byブクログ

2020/07/07
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

この本では犬が死んでしまうため、注意が必要。 子どもの頃に一度読んでおきたかったと感じた。子どもの頃にひとつ深刻な問題だと感じたことがあると夜も眠れないなどと考えながらすぐに寝入っていた自分のことを思い出した。しかし、この本を今読んでそう達観した想いを考えるのと同時に物語に左右され焦燥する自分がいることも確かなので、幼少期から大した成長はしていないことを気付かされた。

Posted byブクログ

2018/03/17

片っ端から、道徳の教科書に載ってそうだな、と思った。子供の心の動きや考え方が出て良い。妹の話、弟の話、ばあや、ポチ。 最後の小さき者へは、母親を亡くして4人を男手で育てることになった、喪失感と、子供の不憫さを思う気持ちがよく出ている。 280円文庫、初めてみたけどきになる。

Posted byブクログ

2013/05/19

一房の葡萄のストーリー・テリングに感動して読んでみました。有島武郎の豊かで品格が高く味わい深いお話に読書の幸せを感じました。280円文庫良いですね。ずっと手元に置きたい良書がこんなに安くコンパクトだとうれしいです。

Posted byブクログ

2013/04/28

有島武郎って、奥さんが(つまり、彼の子供の母が)なくなったとき、自分の子供に対して書いた文章が感動的でねえ。 奥さんを心から愛していたこと、そして子供たちを心から愛していることがじんわりと伝わってきて、もう涙無しでは読めないんだよね。 と、そんな先入観があるからか、本書も 「た...

有島武郎って、奥さんが(つまり、彼の子供の母が)なくなったとき、自分の子供に対して書いた文章が感動的でねえ。 奥さんを心から愛していたこと、そして子供たちを心から愛していることがじんわりと伝わってきて、もう涙無しでは読めないんだよね。 と、そんな先入観があるからか、本書も 「たぶん自分の子供たちを頭に浮かべて、子供たちに語りかけるように書いてたんだろうなあ」 という状況が見えてしまう。で、しみじみと慈しみの気持ちがわいてきてしまう。 僕自身が子供を持つようになったから、こういう心情を獲得できたんだろうなあ、と思う。 独身時代には考えられなかった心境の変化だなあ。

Posted byブクログ

2012/02/20

「火事とポチ」がかなり印象的。特に、姿が見えないポチを探しながらポチを思い返す場面は涙ぐんでしまった。ラストも余韻があり、読後感が高かった。 重松清の解説エッセイもgood。

Posted byブクログ