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マイ・ブルー・ヘブン の商品レビュー

4.2

128件のお客様レビュー

  1. 5つ

    46

  2. 4つ

    51

  3. 3つ

    18

  4. 2つ

    2

  5. 1つ

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2018/06/04
  • ネタバレ

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人気シリーズの第4弾にして、番外編。 番外編?スピンオフ?前日譚?・・・・まあ、一番オーソドックスに、番外編としておこう。 番外編と呼んでいいのかどうか、頭にどデカい「?」浮かんでしまうほど、シリーズ本編とは作品の毛色が違っていて、驚いた。 日常の中にささやかなミステリ要素を取り入れつつの、ホームドラマ風人情物語・・・・という位置づけで読んできた本編とはガラリと雰囲気が変わった世界観に、軽く驚かされながら読みはじめた。 戦後の政治の混乱に翻弄された少女を救う、侠気満載な男たち・女たちの冒険譚・・・。 裏の世界のエージェントが味方についたり、 一介の古本屋の店主が実は政界・財界・裏の世界に顔が効くスーパーな好人物だったり。 もはや小説のジャンル自体が本編とは違うよね、と読中何度も呟いてしまった。 けれども! 間違い無しに、掛け値無しに面白い一冊だった。 貫一じいちゃん、めっちゃ格好イイんでやんの。 少女時代の幽霊ばあさんの、なんと可憐で、でも芯が強くて素敵な女性に描かれていることか。 ジョー?マリア?かずみ?十郎? ……これって、既作に出てきたあの人たちのことよね?若き日の彼ら、なんと素敵な奴らなんでしょう。 1~3を読み返したくなってしまう。 ★5つ、10ポイント。 20180604新 ※巻末解説文で某書店員さんが熱く語っている通り、、、ジャンルも指定されずに「おすすめの本ある?」とか訊ねられたら、自分も間違いなく「東京バンドワゴン」のシリーズを薦めるはず。 ※「箱」の中身の文書は、一体なんだったのだろう? いわゆる「M資金」のような、歴史に詳しい人なら皆が知っているような有名な(でも中学教科書レベルでは出てこない)歴史的文書なのか? 歴史オンチなので、まったく分からない……… 詳しい方がいたなら、コメント欄にてご教授願いたい。

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2018/05/12
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2018/5 5冊目(通算76冊目)。堀田家のサチおばあちゃんが堀田家に嫁入りする前のちょっとした騒動の話。サチこと佐知子さんが、旧財閥の一人娘という設定や勘一おじいさんの若い頃の話など本編からは想像ができないほど「意外だ」という言葉が出てくる読後の感想。堀田家自体が旧財閥からの流れをくむ家系というのはちょっと出来過ぎ感はあるけれど、戦前より現代まで家の雰囲気が変わらないというのはやっぱりすごいなと感じる。次も読んでいきたいと思う。

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2017/10/02
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2017/10/2 たまらんなぁ、もう。 最高や。 戦後すぐ、サチの娘時代。 勘一さんスーパー超人だ。かっこよすぎる。 草平さんもジョーも十郎さんもマリアもかずみもみんなみんな素敵すぎる。大好きすぎる。 壁に書いてる家訓を書いた人はこんな人だったのね。素敵。 十郎さん我南人みたいなしゃべりかたやなぁと思ってたら我南人が十郎さんに似たのか。ちょっと涙出たわ。 なんて幸せ。 それにしても皆様、上流階級の方々だったんですね~ のっけからがらっぱちとキングスイングリッシュにやられた。 メロメロです。

Posted byブクログ

2017/07/15
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【あらすじ】 見上げた空は、どこまでも青かったー。 あの「東京バンドワゴン」の歴史はここから始まった!堀田家のおばあちゃん、サチの娘時代。 下町大家族の絆を描いた大人気シリーズ番外編。 あることで身を追われることになった華族の娘、咲智子を、がらっぱちな青年・勘一がかくまうことに。 貿易商を営む、青い眼をした若き美男子・ジョーや、日本人離れした艶やかさと歌唱力をもつジャズシンガー・マリア。着流し姿の年齢不詳、元陸軍情報部の軍人・和泉十郎。その強くて優しい仲間たちに、しだいに彼女は心を許していく。 堀田家の一員として日々を送る中、サチの両親が軟禁されている館をつきとめた一同は、ある作戦をもとに潜入する…。 【感想】

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2019/05/02

小路幸也著「マイ・ブルー・ヘブン」 東京バンドワゴンシリーズの四作目、というよりもシリーズの番外編と見るべきか。 シリーズ中に大きな存在である幽霊語り部、「サチ」の姿が明らかにされる。 なんと魅力的な作品だろう。シリーズの軸をなす日常ミステリーの枠を超え、そのテーマは戦後日本の復...

小路幸也著「マイ・ブルー・ヘブン」 東京バンドワゴンシリーズの四作目、というよりもシリーズの番外編と見るべきか。 シリーズ中に大きな存在である幽霊語り部、「サチ」の姿が明らかにされる。 なんと魅力的な作品だろう。シリーズの軸をなす日常ミステリーの枠を超え、そのテーマは戦後日本の復興と自立に関わってくる。 著者はこのシリーズを書くにあたって、本作品を最初から念頭に置いて書き始めたのだろうか? だとしたらばとても凄い頭脳の回路なのだろうと感心してしまう。 なぜなら一作目から始まって現代の東京の古書店に集まる人々の日常に浸っていた読者(私)はこの四作目でいきなり終戦直後の日本に引き戻されるのだ。 初代店主の堀田達吉、息子の草平、その息子勘一と妻のサチ、彼らの生い立ちもここで初めて明かされる。 でありながら、この時系列をさかのぼった作品「マイ・ブルー・ヘブン」は他の現代のシリーズにきっちりと繋がり、登場人物達をくっきりと浮き立たせもっと深く読ませてくれるようになる。

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2017/03/02

意外な堀田家の人たちの姿が垣間見れる物語。 サチおばあちゃんが華族の娘だったり、実は勘一が医学生で若い頃から英語が堪能だったり。 それどころか、「東京バンドワゴン」の初代は政財界の大物だったりと、驚くことばかり。 我南人のアーティスト魂の原点も登場し、「東京バンドワゴン」が好きな...

意外な堀田家の人たちの姿が垣間見れる物語。 サチおばあちゃんが華族の娘だったり、実は勘一が医学生で若い頃から英語が堪能だったり。 それどころか、「東京バンドワゴン」の初代は政財界の大物だったりと、驚くことばかり。 我南人のアーティスト魂の原点も登場し、「東京バンドワゴン」が好きな人たちにはたまらない物語になっている。 現在の堀田家の人たち(勘一・サチ・我南人)の若き日の姿が見られる。 どんなときにも落ち着いているサチがいい。 とくに美稲が倒れたときに見せる女丈夫な一面が、サチの真の姿のような気がして嬉しくなる。 それにしても、あのあたたかな堀田家にもこんな歴史があったとは。 さすが東に東京バンドワゴンありと言われた古本屋である。 より深く「東京バンドワゴン」を楽しむためには、出来れば出版順に読んだほうがいいのだろう。 頑固なだけではない勘一を知り、前にもまして堀田家の人たちが大好きになった。

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2016/04/27

2016/4/26読了 久しぶりに読んだ、東京バンドワゴンシリーズ。番外編でもやっぱりおもしろかったし、心が温かくなった。舞台は戦後の日本。主人公は、いつもこのシリーズの語り手であるサチ。いつもとは違う場面設定だけれど、東京バンドワゴンの雰囲気はそのままで、大変よかった。 途中、...

2016/4/26読了 久しぶりに読んだ、東京バンドワゴンシリーズ。番外編でもやっぱりおもしろかったし、心が温かくなった。舞台は戦後の日本。主人公は、いつもこのシリーズの語り手であるサチ。いつもとは違う場面設定だけれど、東京バンドワゴンの雰囲気はそのままで、大変よかった。 途中、涙する場面もあって、相変わらず小路さんは素敵な話を書くなぁと思いました。

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2016/04/11

帯文:”「一度でいいから、東京バンドワゴンで古本を買ってみたい!」啓文社ゆめタウン呉店・三島政幸さん” 目次:prologue、第1章〈 On The Sunny Side Of The Street 〉第2章〈 Tokyo Bandwagon 〉第3章〈 My Blue He...

帯文:”「一度でいいから、東京バンドワゴンで古本を買ってみたい!」啓文社ゆめタウン呉店・三島政幸さん” 目次:prologue、第1章〈 On The Sunny Side Of The Street 〉第2章〈 Tokyo Bandwagon 〉第3章〈 My Blue Heaven 〉epilogue、解説 岸田安見

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2016/01/07

東京バンドワゴンシリーズの4作目、今回は時代を遡って戦後の動乱の中おばあちゃんとおじいちゃんの青春時代が綴られる。 おばあちゃんは元々子爵の令嬢でひょんな事から東京バンドワゴンに転がり込む。堀田家も元を辿れば由緒ある家柄だったようだ。そこに勘一(おじいちゃん)の個性的な友達も加...

東京バンドワゴンシリーズの4作目、今回は時代を遡って戦後の動乱の中おばあちゃんとおじいちゃんの青春時代が綴られる。 おばあちゃんは元々子爵の令嬢でひょんな事から東京バンドワゴンに転がり込む。堀田家も元を辿れば由緒ある家柄だったようだ。そこに勘一(おじいちゃん)の個性的な友達も加わり現代にまで続く御節介で人情深い堀田家の日常。ただし今回はどこにでもある平凡な市民の暮らしとは言い難い。 裏社会を取り仕切る親分やGHQの偉い人、日本の政界に君臨する大物まで出てきて一見穏やかじゃないんだけど、堀田家はいつものように賑やかに楽しい。 若き日のおばあちゃんがとても可愛い。周りにいる人が思わず助けてあげたくなるのも頷ける。おじいちゃんは当時医学生でキングズイングリッシュを流暢に操るけど、がらっぱちの江戸っ子で我南人さんに負けず劣らずやんちゃだった。 話が上手く行き過ぎるけど、安心して読めるし息抜きにはこのシリーズはとても良い。

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2015/12/10

連続ドラマから入って読んでいます。 小路さんが懐かしのホームドラマにオマージュを捧げた作品。 今までは古本屋「東京バンドワゴン」のおばあちゃん、サチさんが天国から語り部となって進んでいましたが、今回はサチさんがお嫁に来た頃の戦後のお話です。 ほのぼのホームドラマから一転、スリルあ...

連続ドラマから入って読んでいます。 小路さんが懐かしのホームドラマにオマージュを捧げた作品。 今までは古本屋「東京バンドワゴン」のおばあちゃん、サチさんが天国から語り部となって進んでいましたが、今回はサチさんがお嫁に来た頃の戦後のお話です。 ほのぼのホームドラマから一転、スリルあるミステリーが展開されて行きます。 連ドラを見て以降、ついおばあちゃん役の加賀まりこさんの声をイメージして読み進めてしまいました。 堀田家の人達が人情に厚いのは血筋なのだと実感出来、何故お店が「東京バンドワゴン」という名前なのかもわかる一冊です。

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