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戦略と実行 の商品レビュー

3.9

51件のお客様レビュー

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2011/09/29

『戦略と実行 ハートは熱く、アタマはクールに。』 戦略に限らず、論理的に導き出される結論というものはロジカルであるだけに似たような結論になることが多くなる。それは当たり前のことだし、それが良いとか悪いとかいうことではない。 その組織で優秀だと言われる人物が集まって「経営戦略」を...

『戦略と実行 ハートは熱く、アタマはクールに。』 戦略に限らず、論理的に導き出される結論というものはロジカルであるだけに似たような結論になることが多くなる。それは当たり前のことだし、それが良いとか悪いとかいうことではない。 その組織で優秀だと言われる人物が集まって「経営戦略」をロジカルに考えるわけだから、大きな組織ほど「戦略」はどこも似通ったものになる。 戦略のコモデティ化とは戦略が差別化のポイントではなく、勝負の前提条件になったことを意味する。そして差別化のポイントは「戦略がいかに現場で実行されるか?」に変わることになる。 著者は言う。「論理的に考え、相手の異論を論破したとしても相手は動かない。」つまりロジックでは人が動かないという当たり前の壁にぶつかる。 そこで必要になるのは、「戦略」をやり抜くことで状況を変えるのだという強い信念、ロジックを超えた感情、ココロだ。 ココロを伝えるために、一見効率の悪いダイレクトコミュニケーションが重要だということがこの本の主張だろう。 もう一つ、この本には大事なことが書かれている。 現在の日本企業のほとんどは上層部のミスの帳尻合わせを「経費削減」「人員削減」という名目をつけて「現場に負わせている」ということだ。 現在の日本企業のほとんどは上層部が優秀だから生き残ったのではない。現場の踏ん張りで生き残ってきたのだ。それがもう限界に近づいていると著者は言う。 この本はマネジメントを必要とするミドル以上の社員に向けて書かれたものだが、私のような平の立場で読んでも勇気づけられる内容になっていると思う。 明日からまたミスの帳尻合わせかもしれないが、日本を支える現場の一人としてがんばろうと思った。

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2011/09/20

戦略実行のための「コミュニケーション」の重要性を改めて痛感。「分かったつもり」に陥らないためにも自省の心を忘れてはいけない。

Posted byブクログ

2011/09/06
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

同期に紹介していただいた書籍です. 読みやすく,戦略・コミュニケーションを考えさせてくれる材料が豊富にありました. 是非一読をお勧めします. 【内容一部(勝手に解釈)】 どんなにすばらしいアイデア,戦略を作っても,その実行に同じかそれ以上の労力を持って取り組むことがなければ,本当の果実は得られません.「将来に向けた仮説(完璧ではない)」と知りながら全力で取り組む,その二律背反した命題に取り組める力こそが組織の実行力なのだと思う.だから伝える事が,どう活用していくかが大事になってきます.その時に注意すべきが以下の状態. 『伝える』から『共有』へ ・言ったからといって,聞いてもらえたわけではない ・「聞いて」もらえたからといって,「聴いて」もらえたわけではない ・聴いてもらえたからといって,理解してもらえたわけではない ・理解してもらえたからといって,賛成してもらえたわけではない ・賛成してもらえたからといって,腑に落ちて納得し行動しようと思ってもらえたわけではない 「何がどこまで共有化できているか」だけでなく「何が共有化できていない」を明確にする 結局「意味を共有化する」コミュニケーションとは,そんなに効率的にできるものではない. トップの役割は社員を『夢』に駆り立てる事. 『夢』とは,自社がなりたい姿,顧客や競合がどうこうは関係ない 『夢』を聞いた社員が10年後の自分をイメージでき,またその『夢』が嫌いな社員が会社を辞めるくらいの強さが欲しい 【おまけ】 Check機能の問題点(PDCA) 従業員の意見でも,声の大きい人,押しの強い人の意見があたかも代表的な意見となってしまいがち...

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2011/08/15

たてた戦略がうまく行かなかった場合、その戦略に問題があるという事を考える事が一般的ですが、戦略で図ったとおりに実行されていない場合が多いという事に注目して、戦略と実行の間の乖離を無くすのに必要なコミュニケーションについて書かれています。両方まずい場合もありますが、特にこの乖離をな...

たてた戦略がうまく行かなかった場合、その戦略に問題があるという事を考える事が一般的ですが、戦略で図ったとおりに実行されていない場合が多いという事に注目して、戦略と実行の間の乖離を無くすのに必要なコミュニケーションについて書かれています。両方まずい場合もありますが、特にこの乖離をなくす努力が必要であると理解しました。

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2011/08/07

 立派な戦略や計画といったものを立てても、その戦略や計画に掲げたことをきっちり取り組んでいかないと成果は当然出てこないわけだが、「きっちり取り組む」ことが出来る組織と出来ない組織の違いは何なんだろう?と考えていたところに、著者のある記事を読み、気になったので本書を購入。  著者の...

 立派な戦略や計画といったものを立てても、その戦略や計画に掲げたことをきっちり取り組んでいかないと成果は当然出てこないわけだが、「きっちり取り組む」ことが出来る組織と出来ない組織の違いは何なんだろう?と考えていたところに、著者のある記事を読み、気になったので本書を購入。  著者の言わんとするのは「立派な戦略をたてつまづくよりも、ありきたりでも当たり前のことをきっちり実行すること」だと理解したのだが、本書の結論としては、その「実行」のために重要なのは「人間のやる気・気持ち」であり、「実行」がうまくいかない原因は「コミュニケーション」だと。  この考え方自体に特に異論があるわけではないのだが、本書のテーマである「実行すること」について具体策やヒントなりをと思っていたので、そこは少し物足りなく感じた。  ただ、「コミュニケーション」の基本を、 ・意味を共有すること ・本質的には効率は悪いもの ・情報、論理そして前提となる価値観・気持ちを伝えること とし、この3点が組織のメンバー間でどれだけ共有出来ているかが組織の実行力を大きく左右する、というのはとても自分にはしっくりきたし、大切なのは、これらによりメンバー同士が100%合意は出来てないけど「やってみよう」と「納得」「前向きの妥協」ができるかどうかだ、というのもとても納得だった。要再読。  

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2011/06/10

■戦略と実行 1.企業の栄枯盛衰は、多くの場合、「戦略の失敗」と考えられてきた。ただし、良く見ると、一見明らかな戦略の失敗も、本当は「実行」の問題ではないかと疑われる場合が少なくない。 2.戦略は「未来への仮説」であるため、立案と実行を繰り返し完成度を高める必要がある。それには、...

■戦略と実行 1.企業の栄枯盛衰は、多くの場合、「戦略の失敗」と考えられてきた。ただし、良く見ると、一見明らかな戦略の失敗も、本当は「実行」の問題ではないかと疑われる場合が少なくない。 2.戦略は「未来への仮説」であるため、立案と実行を繰り返し完成度を高める必要がある。それには、フィードバック、情報の共有のためのコミュニケーションが欠かせない。 3.戦略の全てに合意できなくても、「核」となる戦略の目的については大いに議論して、合意しなければならない。

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2011/05/30

マネジメントにかかわる仕事をしている方は一読をおすすめします。目新しい用語は出てこないので、戸惑うことなく読み進められると思います。 「そりゃそうだよな」と感じられたらラッキーです。

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2011/05/29

BSCを長年やっている私には自分の経験に呼応することが多く、「ようやくこういう本がでてきたか」という感覚を覚えました。 書いてあることは、コンサルタントや学者の先生達には斬新なことも多いのかもしれませんが、組織の中で理論と現実の間を行き来する人には、暗黙知を形式知化したもの位の...

BSCを長年やっている私には自分の経験に呼応することが多く、「ようやくこういう本がでてきたか」という感覚を覚えました。 書いてあることは、コンサルタントや学者の先生達には斬新なことも多いのかもしれませんが、組織の中で理論と現実の間を行き来する人には、暗黙知を形式知化したもの位の感じかもしれません。 特に、戦略や組織、オペレーションやはたまた現場力といった本来なら繋がっているものがバラバラに書かれるのではなく、一体感のあるものとして書かれていることや、「実行」というアメリカのビジネススクールでは既に「戦略」とペアで語られるものが当たり前のものが、漸く陽の目を浴びた点は評価できると思います。 しかし、参考文献の中に、BSCに関するものやSix Singmaに関するもの、つまり、「実行」に関するものがほぼ皆無なのは意外。手抜きか無知か、それともライバル心か?いささか不自然さを感じざるを得ない。

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2011/05/28

KBSの清水教授の著。 戦略の重要性は今更言及する必要もないと思うが、 どんなに素晴らしい戦略を立案したとしても、 それが実行されなければ全く意味がない。 しかし、現実問題として実行は難しい。 「業績=戦略×実行=分析・ロジック×組織における人間の気持ち」 という公式に則...

KBSの清水教授の著。 戦略の重要性は今更言及する必要もないと思うが、 どんなに素晴らしい戦略を立案したとしても、 それが実行されなければ全く意味がない。 しかし、現実問題として実行は難しい。 「業績=戦略×実行=分析・ロジック×組織における人間の気持ち」 という公式に則り、戦略実行が失敗に至った理由を詳細に分析し、 この実行の難しい理由を組織のコミュニケーションに焦点を当てて、 どうすればうまく実行できるのか? 大変わかりやすく書かれている本。 実に色々な示唆が得られた。 なかでも、そもそも前提となっている常識をまずは疑う必要性点と、 自分が分かっていることを当てはめて、分かったつもりになるリスクについては、 自分の反省も踏まえて特に勉強になった。 著者はコミュニケーションのスタートに、 「自分のことを理解してもらう前に、まず相手のことを理解する必要がある」としている。 「Seek first to understand,then to be understood」というフレーズで、 本書内で再三登場するが、なかなかできてないなと感じた。 Said ne heard Heard ne listened Listened ne understood Understood ne Agreed Agreed ne convinced これも大事。話せば伝わる・やってもらえると考えるのは大間違い。

Posted byブクログ

2011/05/23

戦略の実行フェーズに重きを置いた本。ちまたによくある『○○戦略』系の本をある程度読んだあとに読むといいと思う。

Posted byブクログ