小惑星探査機「はやぶさ」の超技術 の商品レビュー
川口PMによる飛行計画の解説(プロジェクト立ち上げからカプセル帰還後の次の展望まで)+各部門の責任者による解説(例:イオンエンジンは國中教授)そうそうたるメンバーがわかりやすく解説してくれてありがたい。全部読んで、帯にある『決して「奇跡」や「運」ではない』が理解できる
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打ち上げから帰還に至るまでの約7年にわたる宇宙の旅で、何度も絶体絶命と思われた状況を切り抜けた舞台裏が担当者らによってはじめて明かされる。
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☆信州大学附属図書館の所蔵はこちらです☆http://www-lib.shinshu-u.ac.jp/opc/recordID/catalog.bib/BB05233685
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チープな表現を使って「わかりやすく」するのではなく、構成技術をひとつひとつ積み上げて説明していくことで「わかりやすさ」を実現してしまう本。 エンジンの話や航法の話など、知っているつもりであったところで、たくさん驚かせてもらった。「読書の喜び」をまさに実感させてくれた。「ブルーバ...
チープな表現を使って「わかりやすく」するのではなく、構成技術をひとつひとつ積み上げて説明していくことで「わかりやすさ」を実現してしまう本。 エンジンの話や航法の話など、知っているつもりであったところで、たくさん驚かせてもらった。「読書の喜び」をまさに実感させてくれた。「ブルーバックス」に望むのは、まさにこういう内容なんだよな。 全部で390ページほど。ちょっと厚めに見えるけれど、確かにこれだけのボリュームが必要な本だった。加えて久しぶりに「読み終わりたくない」(もったいないから)などとも感じた。 ≪ 目次 ≫ 第一部「はやぶさ」の飛行計画 なぜ「はやぶさ」だったのか 第二部「はやぶさ」探査機の全貌 1―往復の宇宙飛行を可能にしたイオンエンジン 2―イオンエンジンに組み込まれていた冗長性 秘話―「はやぶさ」はなぜ「H形」なのか 3―向きをコントロールする姿勢軌道制御機器 4―イトカワに迫る光学複合航法 5―3億キロの彼方での制御を可能にした「地形航法」 6―素性を明らかにする科学観測機器 7―「はやぶさ」の目を担う着地用センサー 8―イトカワの試料採取を成功させたサンプラー 秘話―「はやぶさ」を探せ! 救出運用の舞台裏 9―イトカワの資料を地球に届けた再突入カプセル 10―地球のラストショット 秘話―もう1つのラストショット ところどころに見られた予算不足への焦りや、思い通りのプロジェクト進行ができない不満などは、まあなくても良い部分であった。しかしまあ、そういう不満を顕にアピールすることもまあ必要なケースもあるのだろう。本書の価値を低めるものでは全くない。 ブルーバックス系の本に1度でも興味を感じた人には絶対に読んで貰いたい本。
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運を実力に変えよう。 結果を出すという意思は必須。だが、 ものごとは結果だけでなく、プロセスを積み重ねることで進歩していく。 世界初・世界一を目指そう。 後追いは、道筋が見えているから、楽ですし、急速に前に進むことができるが、それでは 世界から注目され、尊敬される存在に...
運を実力に変えよう。 結果を出すという意思は必須。だが、 ものごとは結果だけでなく、プロセスを積み重ねることで進歩していく。 世界初・世界一を目指そう。 後追いは、道筋が見えているから、楽ですし、急速に前に進むことができるが、それでは 世界から注目され、尊敬される存在にはなれない。 「はやぶさ」は世界初の小惑星サンプルリターンの技術検証を目指した工学試験機。 加点法で500点満点の計画。新規開発の技術が5つ直列につながっている。 ・イオンエンジン ・光学複合航法 ・ターゲットマーカーによる着陸 ・サンプル採取 ・カプセル再突入。 橋本教授講演会10/21の語録 実現可能な解をひとつみつける。 最適化は時間の余裕の範囲で行う。 トラブルが発生したら、間に合うなら、急がば回れ。 間に合わなければ、別の可能解を探る。 やりきったら、確率現象。神頼み。 http://www.isas.jaxa.jp/home/hashimoto-lab/Hashimoto-lab-research-j.html
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親しみを感じさせるために機械を人間のように「君は」とか呼ぶのには、なかなかなじめません。それで、「はやぶさ」関係のほかの書籍には手を出していなかったのですが、BLUE BACKS版を発見。これだったら気持ち悪い表現抜きで冷静に読めるなと思って手にとってみると、中身も、センサーやイ...
親しみを感じさせるために機械を人間のように「君は」とか呼ぶのには、なかなかなじめません。それで、「はやぶさ」関係のほかの書籍には手を出していなかったのですが、BLUE BACKS版を発見。これだったら気持ち悪い表現抜きで冷静に読めるなと思って手にとってみると、中身も、センサーやイオンエンジンを担当した中核メンバーがそれぞれ書かれているではないですか!これは興味深い。 予算も人員も米国のそれに比べたら圧倒的に少ないから、しょうがないことだと思うのですが、なんとなく苦労話、失敗談も四畳半的つつましさがあっていまいち「おお、すげぇ」って感じではない。文章のせいかなぁ?。「はやぶさ」は科学目的の探査機ではなく技術向上目的の技術実証機という点が強調されていましたが、その視点のせいかなぁ?読むのにとても時間がかかりました。 同じく宇宙探査を扱ったスティーブ・スクワイヤーズ著「ローバー、火星を駆ける―僕らがスピリットとオポチュニティに託した夢」は圧倒的に面白かったんだけどな・・・
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はやぶさ帰還後それこそ色々な所で特集が組まれ、私はその時初めて小惑星探査機のことを知りました。こんなプロジェクトが立ち上がってたんだ~と感嘆する思いでした。図書館に入っていたので借りて読んでみました。なかなか難解な所も多かったですがなるべく素人にもわかりやすく書いてくれてあったと...
はやぶさ帰還後それこそ色々な所で特集が組まれ、私はその時初めて小惑星探査機のことを知りました。こんなプロジェクトが立ち上がってたんだ~と感嘆する思いでした。図書館に入っていたので借りて読んでみました。なかなか難解な所も多かったですがなるべく素人にもわかりやすく書いてくれてあったと思います。 まあそれにしても驚くほど満身創痍で帰ってきたんですね。確かに100%満足に動くはずはないと仮定してのプロジェクトでしょうがよくまあ帰って来たね、と言ってあげたい感じです。そこにある使える機材で今の問題をどうするのか。その知恵の結集と運もあって探査機は帰ってこれたのだと思います。 すごいなあと思うと同時に今は予算が無いからなかなか宇宙方面までお金が回らないだろうな、と思います。このはやぶさ関連で多少収益を上がれば良いのになって自分も図書館で借りてるからダメな口だな…。
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不覚にも目頭が熱くなってしまった。 川口淳一郎教授とはやぶさはまるで、ジュゼッペ爺さんとピノキオではないか。 関わった人たち全てが、はやぶさを単なる探査機としてではなく、まるで自分の子供のように想っている気がする。 そして、予算が少なかろうと、障壁となる状態にあろうと、日本...
不覚にも目頭が熱くなってしまった。 川口淳一郎教授とはやぶさはまるで、ジュゼッペ爺さんとピノキオではないか。 関わった人たち全てが、はやぶさを単なる探査機としてではなく、まるで自分の子供のように想っている気がする。 そして、予算が少なかろうと、障壁となる状態にあろうと、日本の技術は決して世界に劣らない。心から誇りを感じる。 日本の技術者が他国と違うところ、それは技術やデータを「情緒」で読み解き、それでいて技術の高さや感情に溺れないところだ。 あらためて、 「はやぶさ、本当にありがとう」
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プロジェクトの内容を技術的な面から解説しています。 大変、興味深く読みました。 さまざまな目的の為の、いろんな最先端技術が解説されています。 ・姿勢の制御はホイールの回転運動の反作用で動かしている ・ターゲットマークはフラッシュあり、なしで場所を認識 ・3億キロはなれたところの...
プロジェクトの内容を技術的な面から解説しています。 大変、興味深く読みました。 さまざまな目的の為の、いろんな最先端技術が解説されています。 ・姿勢の制御はホイールの回転運動の反作用で動かしている ・ターゲットマークはフラッシュあり、なしで場所を認識 ・3億キロはなれたところの500mの小惑星にタッチダウン ・電波の往復で30分もかかる ・写真をうつった星の場所で自位置を計算する トラブルにいろんなアイディアで対応するチームの姿。超精密な制御技術に驚かされます。
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はやぶさで活躍した最先端の技術を、担当者が紹介する。 イオンエンジン H型太陽電池 姿勢起動制御機器 光学複合航法、地形航法 科学観測機器 着地センサー ランデブー技術 救出運用の舞台裏 再突入カプセル 地球のラストショット いずれも世界最高最先端の技術なんだろう。素晴らしいと思...
はやぶさで活躍した最先端の技術を、担当者が紹介する。 イオンエンジン H型太陽電池 姿勢起動制御機器 光学複合航法、地形航法 科学観測機器 着地センサー ランデブー技術 救出運用の舞台裏 再突入カプセル 地球のラストショット いずれも世界最高最先端の技術なんだろう。素晴らしいと思う。 でも一番感動的なのは、やはりあのラストショット。この撮影でも、ありとあらゆる機能が故障し、通常ならあきらめるべき状況下で、燃え尽きることが運命づけられているはやぶさを、当然のように擬人化して最後に地球を見せてあげたいという、技術者の執念にも似た執着のようなものを感じた。
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