ちょちょら の商品レビュー
留守居役、間野新之介の奮闘ぶりを読みつつ心の中ですごく応援していて、読み終わった時には疲れてた(笑) まるで江戸時代にタイムスリップして、留守居役なる仕事を間近でみている気分になりました。
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時は文政、播磨の小藩、二百石取りの武家次男として生まれた新之助は、家老曰く「平々々凡々々」な男。 美丈夫で才があり武芸にも秀でた兄とずっと比較されてきた彼は、江戸留守居役を勤めていた兄の突然の自刃により、その役職を受け継ぐことになった。 本の帯には「戦場は、江戸城に高級料亭。飲んで、踊って、付け届け。接待こそが留守居役の職分!?武士の仕事も楽じゃない―――」 めっちゃ軽いその文句と、ほのぼのな表紙絵から、バブル期サラリーマン物語の江戸版?みたいなノリのお話なのかと思いました。 が、どっこい。 文章は軽くて読みやすいけれど、内容はなかなかシビアでした。 留守居役は上と横に顔をつないでナンボ。情報を得るためにはお金も使わなくてはいけない。 が、財政逼迫の藩からは必要経費もろくに出ず。 幕政上層部に伝手も作れなかった新之助の藩は、申し付けられたら藩が倒れるしかない巨額の費用がかかるお手伝い普請を逃れる術がなくなっていた。 藩が倒れる=全ての藩士は浪人=生活ができなくなる これがどんなに怖いことか。 それを目の前にしつつ、崖っぷちでの新之助の大奮闘。 帯の煽り文句では、ちょっと軽すぎるなぁと思いました。 必死に(でもどこかほのぼの)頑張る新之助のキャラクターは、とても好き。 追い詰められても、ああ、新之助ならなんとかするんじゃないかと感じさせる、安心感。 どんな手を使って?次はどう出るの?ああ、そう来たか! ハラハラどきどき感も絶妙。 続編もありそうな終わり方なので、期待しています。 他藩の留守居役で「ちょちょら」な岩崎さん(美形・武芸OK・そつがなく性格悪)の過去も、今後出てきそうです。
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江戸時代のサラリーマンの話。 続編はあるのかなー。続きが読みたくなります。 武士も接待して、情報収集して、そでの下を渡して。自分の藩を守るために動きます。
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江戸留守居役って実は江戸時代の外交官。維新のころに日本が欧米列強と渡り合えたのは、留守居役たちのノウハウがあったから、という説もある。 で、兄の急死によりその留守居役に着任したばかりの若者が、藩を救うために奔走する話。歴史ものか?と思うなかれ、これ、ビジネスマンものだね。情報...
江戸留守居役って実は江戸時代の外交官。維新のころに日本が欧米列強と渡り合えたのは、留守居役たちのノウハウがあったから、という説もある。 で、兄の急死によりその留守居役に着任したばかりの若者が、藩を救うために奔走する話。歴史ものか?と思うなかれ、これ、ビジネスマンものだね。情報収集、接待、人脈作り...社会がどのように動いてゆくか、表と裏を使い分けてどう動かしていくか、を描いた物語だと思う。もしかすると、オリンピック招致なんかもこういう風に決まっているんだろうなぁ。 のんびりした風情の主人公も良いので、続編希望!!!です。
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優秀な兄と比べて自らも劣ると思っている弟が、出来そうもないことを成しとげる。次作にも期待できる面白い内容。
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江戸留守居役ってなんだ?! と思って読み始めたけれど、大変なお役目なんだなーと。 切迫した状況なはずなのに、なぜかのんびりしているように感じる新之助に好感☆ 人の良さや誠実なところが、周りの人の協力を得たりするんだよね。これ大事。 最初は全く頼りなかった新之助がどんどん立派になっ...
江戸留守居役ってなんだ?! と思って読み始めたけれど、大変なお役目なんだなーと。 切迫した状況なはずなのに、なぜかのんびりしているように感じる新之助に好感☆ 人の良さや誠実なところが、周りの人の協力を得たりするんだよね。これ大事。 最初は全く頼りなかった新之助がどんどん立派になっていくのが、すごく気持ちよかった。
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江戸城の留守居役になった主人公が、 苦労しながらなんとか仲間と一緒に自分たちの藩を守るサクセスストーリー。 畠中恵さんぽい、状況は大変なんだけどほのぼのとなんとか乗り越えてしまう、優しい感じ満載です。
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大名、旗本貧乏物語。 しゃばけシリーズや他の時代物にもちょこちょこ堂場する江戸留守居役の話。 こんな本を読むと、江戸時代って変なことばっかりやってたんだなあ、って思うけど、(そのお金を治水や農業振興に使えばいいのに)今の企業献金も同じことですね。 人間はあんまり進歩してないってい...
大名、旗本貧乏物語。 しゃばけシリーズや他の時代物にもちょこちょこ堂場する江戸留守居役の話。 こんな本を読むと、江戸時代って変なことばっかりやってたんだなあ、って思うけど、(そのお金を治水や農業振興に使えばいいのに)今の企業献金も同じことですね。 人間はあんまり進歩してないっていうことだね。
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各藩の「江戸留守居役」という初耳の役職の話でした。 思いがけない人の繋がり、根回し・駆け引き・相互の力関係が、江戸時代でも現在同様のビジネス的で人間くさいお話。。。 読み進めるとどんどんはまります。。。 ラストは微妙です。。。
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畠中さんと言うと、皆が【しゃばけ】や●つくもがみ〜を思い浮かべるだろう。 が。意外に? アンソロジーでは⇒女三人のお話を書かれたり、 ●佐倉聖政治家秘書シリーズを書かれたり、 (ただの読み手の俺が言うのは失礼だが)とんでもなく多才だΣ( ̄。 ̄ノ)ノ そして、本作(多分、続...
畠中さんと言うと、皆が【しゃばけ】や●つくもがみ〜を思い浮かべるだろう。 が。意外に? アンソロジーでは⇒女三人のお話を書かれたり、 ●佐倉聖政治家秘書シリーズを書かれたり、 (ただの読み手の俺が言うのは失礼だが)とんでもなく多才だΣ( ̄。 ̄ノ)ノ そして、本作(多分、続編も出るだろう?)もとんでもなく多才だ*・゜゚・*:.。..。.:*・'(*゚▽゚*)'・*:.。. .。.:*・゜゚・* コレは素晴らしい*\(^o^)/**\(^o^)/**\(^o^)/* まつりごと】に携わるようになった、一人の男の物語。 ある意味では、●ゴッドファーザーのマイケルのようであり、●ペイフォワードのようでもあり、 またある意味では、大河ドラマ篤姫のようでもあった。 畠中さん!流石にすばらし過ぎます! 良書!男性に特に!オススメです!(て!俺はどの立場でモノ言ってるんだか?)
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