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出版大崩壊 の商品レビュー

3.4

55件のお客様レビュー

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2011/04/10

電子書籍にバラ色の未来が待ち受けていないのはいいとして、でも、電子書籍が出版界を崩壊させるかのように書くのは、本末転倒というか、問題のすり替えのように感じた。 音楽業界と同じで、既存の儲け方でうまく行かなくなるから崩壊っていうんじゃ短絡的すぎるだろう。電子書籍があってもなくても...

電子書籍にバラ色の未来が待ち受けていないのはいいとして、でも、電子書籍が出版界を崩壊させるかのように書くのは、本末転倒というか、問題のすり替えのように感じた。 音楽業界と同じで、既存の儲け方でうまく行かなくなるから崩壊っていうんじゃ短絡的すぎるだろう。電子書籍があってもなくても(本書に書かれているとおり)出版界はたくさん問題を抱えているんだから、それら全てを電子書籍を悪者にすることで見ないふりをするのではなく、新しいビジネスのやり方考えて解決するようにしようよ。 本当に電子書籍が主流になったらプロの作家はいなくなるの? 玉石混交で石が多くなったら本当に玉は見つけられなくなるの? 本書で書かれているように、紙というメディアはともかく、活字自体に対する需要は若者においても失われていないんだから、メディアが紙であれ電子であれ、書籍等の活字媒体に対する産業がなくなるとは信じがたい。需要さえあれば、後は商売の仕方を考えればいいだけだし。 礼賛ばかりの電子書籍を冷静に眺めるという意味で意義のある本であるとは思うが、ちょっと形而上学的というか、今の産業構造を絶対と思いこみ過ぎているのがちょっと違うかなと感じた。

Posted byブクログ

2011/04/10
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

・日本独特の意志決定システムによる意思決定の遅さ。 ・出版社、編集者の中抜き。 ・自炊流通≒海賊版。 ・高すぎる壁、ペイウォール。 ・ストックの情報とフローの情報。 ・ウェブの本質は、低度情報化社会。 ・忙しすぎるオンライン社会。 気になった部分をただ抜きだしただけ。 これだけでも、電子書籍の難しさ、出版社の先行きの不透明さがわかるかと。 著者は、元光文社の編集長。 進み続ける、電子化に対し、警鐘を鳴らしている。 が、もう止められない・・・・と。 何か役に立ちたい。

Posted byブクログ

2011/03/30

電子書籍はビジネスにならない。われわれが薄々気がつき始めていた結論に向かって丹念に論を積み重ねており、説得力がある。終盤の情報階層社会を意識しすぎた論の展開はいささか鼻白む部分もあるが、ネットの発達によるブロードキャスティングモデルの崩壊を冷徹に見通して、おためごかしの明るい未来...

電子書籍はビジネスにならない。われわれが薄々気がつき始めていた結論に向かって丹念に論を積み重ねており、説得力がある。終盤の情報階層社会を意識しすぎた論の展開はいささか鼻白む部分もあるが、ネットの発達によるブロードキャスティングモデルの崩壊を冷徹に見通して、おためごかしの明るい未来など提示していないのには逆に好感を持った。

Posted byブクログ

2011/03/28

面白くて読みやすく、一気に読めました。 電子書籍については端末やプラットフォームの話、あるいはITジャーナリストの記事などありますが、この本は出版社・編集者サイドで書かれたものです。結論はタイトルにあるとおり「出版大崩壊」なんですが、読んでいていろいろ納得できました。おそらくこう...

面白くて読みやすく、一気に読めました。 電子書籍については端末やプラットフォームの話、あるいはITジャーナリストの記事などありますが、この本は出版社・編集者サイドで書かれたものです。結論はタイトルにあるとおり「出版大崩壊」なんですが、読んでいていろいろ納得できました。おそらくこうなるだろうと。 あと本の制作にあたってやっぱり出版社、編集者は絶対に必要だなと感じました。この本は元編集者の方が書いているだけあってとにかく読みやすいし文章や構成もしっかりしていました。

Posted byブクログ

2011/03/25
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

内田樹さんの『街場のメディア論』の影響もあり、出版業界の今後にはとても関心がありました。 この本では、電子書籍の普及に対する考察から始まり、出版社が抱える問題点が多く述べられています。 デジタル化によって衰退した、音楽、アニメ、ゲームと出版の未来も同じ道を歩むことを予想していました。 プラットフォーマーが儲かり、コンテンツの提供者が損をする時代が続くことにより、コンテンツの質が低下が起こる可能性についても述べられていました。 デジタル化によるメリットだけでなく、デメリットにも目を向けなさいということだと思いました。

Posted byブクログ