三十光年の星たち(下) の商品レビュー
2012.02.04 大事なことが散りばめられているはずなのに、全体的に話があっち行ったりこっち行ったりで落ち着かない。 でも長い期間をかけて出来上がるものこそ本物なんだ…というのは理解できた気がする。
Posted by
やっぱりこの人の作品は胸を打つ。 人と人が支え合いながら生きる。人が何かを学びながら、人間として成長していく。 その当然あるべき姿を、仁志という30歳の青年と75歳の老人を通してまざまざと見せつけてくれた。 人が成長する時、その結果を急いではいけないのだな、と。 作中で繰り返し...
やっぱりこの人の作品は胸を打つ。 人と人が支え合いながら生きる。人が何かを学びながら、人間として成長していく。 その当然あるべき姿を、仁志という30歳の青年と75歳の老人を通してまざまざと見せつけてくれた。 人が成長する時、その結果を急いではいけないのだな、と。 作中で繰り返し語られる「三十年後の自分」という言葉に、猛省させられた。
Posted by
青年の成長っぷりがすごい! 今やっていることは、30年後に自分となって顕れるかぁ・・・。 私は30年後どんな風になってるかな~
Posted by
三十年間を、君はただまっしぐらに歩き通せるか。三十歳で人生の目標をつかめずにいた青年が、一人の素晴らしい老人との出会いをきっかけに、生きる方向を定めて歩き始める。基本的に性善説の登場人物に囲まれた物語はいつもの宮本節だ。平凡で、けして運命に味方されてばかりでないが、しかし正しいこ...
三十年間を、君はただまっしぐらに歩き通せるか。三十歳で人生の目標をつかめずにいた青年が、一人の素晴らしい老人との出会いをきっかけに、生きる方向を定めて歩き始める。基本的に性善説の登場人物に囲まれた物語はいつもの宮本節だ。平凡で、けして運命に味方されてばかりでないが、しかし正しいことを正しいと感じられる感性を持った主人公像も、健在。何かしら光るものを持った脇役たちが、主人公の視点を通して、魅力的に描かれる。今までの人生を受け入れ、これからも生きていくのだと、謙虚な気持ちで思わされ、いつもの宮本トリックにはまったと感じたが、満足して読み終えた。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
宮本作品って、つい、うかうかと読ませられてしまって、おまけに感動してしまう。なんて書くと、褒めてのか、くさしてるのか、はっきりしろ!ってなもんだけど、これが正直な気持ち。 宮本さんの書く関西弁の優しさ、穏やかさに、まず、やられてしまって、出てくる登場人物たちの魅力にも完敗。 ただ、だからどうなの? なんでこうなるの? という根本を考えると、なんか、納得いかないなぁ、と思えてしまうのは、私がへそ曲がりなんだろうか。 ネタばれ だって・・・ 主人公の仁志がが職を得たのはホントに嬉しいことなんだけど、レストラン経営ってそんなに簡単なものじゃないと思うんだよね。 宮本さんは、たぶん、職人さんや長年真摯に働いてきた人が好きで、また、結局は自分の頭で骨惜しみしないで考えなければいけない、というテーマを大事に思われているんだろうけど、(そこにまた感動しちゃうんだけど、私!)それを読者に伝えるための手段としての物語構成に、ちょいと意義あり・・なんて、小声で言いたくなるじゅんでありました。
Posted by
取り立てに行って災難に遭った坪井に、佐伯はこのように云うくだりがある。 「十年で、やっと階段の前に立てるんだ。二十年でその階段の三分の一のところまでのぼれる。三十年で階段をのぼり切る。そして、いいか、のぼり切ったところから、お前の人生の本当の勝負が始まるんだ。これから三十年なんだ...
取り立てに行って災難に遭った坪井に、佐伯はこのように云うくだりがある。 「十年で、やっと階段の前に立てるんだ。二十年でその階段の三分の一のところまでのぼれる。三十年で階段をのぼり切る。そして、いいか、のぼり切ったところから、お前の人生の本当の勝負が始まるんだ。これから三十年なんだ。そのことを忘れるんじゃないぞ」 そして、「あとがき」にこう記されている。 「・・・(中略)・・・三十年という歳月は、ひとりの人間に、じつにさまざまな誘惑と労苦を与え続けるのだ。 だからこそ、三十年前、ある人は私の作家としてのこれからの決意を聞くなり、お前の決意をどう信じろというのか、三十年後の姿を見せろ、と言ってくれたのだ。その言葉は、以来、かたときも私の心から消えたことがなかった。じつにありがたい言葉であったと思う。三十代半ばの若造の私に、そのような言葉を、一見、冷たく突き放すかに言ってくれる人がいたのだ。・・・(中略)・・・」 30年前といえば『蛍川』で芥川賞を受賞されたあたりだろうか。恐らくは、デビューしてまもなくで慢心に陥ってる心を諌めたのであろうか?この物語は、著者である宮本輝氏と主人公がどこか投影され重なり合う部分があるようだ。 希望へと向かうラスト。三十年後の主人公・坪木の姿を見てみたい!
Posted by
ほぼ面白く読みました。 本筋にあまり関係ないトラちゃんの悪戯から怪我をする部分などは 削ってでも、1件残った借金の取立てやレストランが軌道に乗るまでを 読みたいと思います。 話の流れは「にぎやかな天地」と、どこかしら似た感じを抱きました。 「骸骨ビルの庭」でも感じましたが、話...
ほぼ面白く読みました。 本筋にあまり関係ないトラちゃんの悪戯から怪我をする部分などは 削ってでも、1件残った借金の取立てやレストランが軌道に乗るまでを 読みたいと思います。 話の流れは「にぎやかな天地」と、どこかしら似た感じを抱きました。 「骸骨ビルの庭」でも感じましたが、話の枝葉が広がり 最後になって「あれはどうなったの?」という感じが残ります。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
下巻は、ちょっと雑なような気がする。 人と人との関わり、起きることの意味、決して無駄がないそしてタイトルと作者の言いたいことは分かるが、もう少し掘り下げて欲しい。 逆に不執拗な部分が多いのではないか感じられた。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
いつも通り料理が美味しそう ソースはデミグラスソースってことなんかねぇ をナポリタン風?? 食してみたし・・・ とりあえず ポトフ作りたい。 主人公の仁志さん 冒頭の頃はいい加減な人だったけど 人として 成長したな~と で 結局借金の回収とツッキッコの両立は出来たのでしょうか? 基金も立ち上がったのか???と自分のなかで曖昧な中1人目に200万貸してしまって 青木さんその後成功したのかしら? 佐伯さん亡き後って・・・ 佐伯さんと出会ってから 30年かけて自分は変わって見せる! って話なのに1年満たずの話で終わってない? もう1度読み直してみます どちらかと云うと物語後が気になる
Posted by
本を手に取ると、今、このタイムングで読むべき本だったと思う事が多々あるが、今作もまさに今読むべきタイミングの本だったと実感。自分の指南書ともなりうる一冊。
Posted by