伊勢神宮の謎を解く の商品レビュー
(01) 標題は伊勢神宮が主題,アマテラスが副題とされているが,その逆の構成をもっているようにも読める. 伊勢神宮のかたちや位置にも本書に触れられていないいくつかの謎があるように思われるが,心の御柱という中心に集中するのが本書の論拠であった.柱からタカミムスヒが類推され,伊勢神宮...
(01) 標題は伊勢神宮が主題,アマテラスが副題とされているが,その逆の構成をもっているようにも読める. 伊勢神宮のかたちや位置にも本書に触れられていないいくつかの謎があるように思われるが,心の御柱という中心に集中するのが本書の論拠であった.柱からタカミムスヒが類推され,伊勢神宮ではタカミムスヒからアマテラスへの交替(*02)があり,その時期や事情が考察されている. (02) 天武期に交替が必要とされたあたりの事情については,異論も特になく呑み込める.記紀テキストの成立や「都」という方法についても,律令の導入と受容といった制度とからめて整理されており,古代のこの時期の概略を把握するは適している.
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20141024-1104 伊勢神宮の成立過程から国家神道として規定され戦中に利用されていくまでをたどっている。個人的には、古代日本における伊勢神宮のあり方と斎宮制度が規定された時代背景の方が興味があったので読んでみた。後半は時系列を負う感じで、駆け足な感じ。石上神宮との関係などももっと知りたかったな。
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アマテラスが、皇祖神として「発明」され、伊勢神宮が、再スタートしたのだと説くもの。いや〜、面白かったです。
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天皇制と律令制は原理的に矛盾するが、それを棚上げし、それぞれの正統性を保証するために、古事記と日本書紀は同時代に成立し、それぞれが別個の視点とスタイルで書かれたんだって。
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伊勢神宮の成り立ちや背景を考察した本。 伊勢神宮はアマテラスを祭る日本最高の神社として有名ですが、その歴史的背景には天皇家の成り立ちと覆いかぶさる。皇祖神として、日本をまとめるため、神の血統としての天皇家の権威を高めるために存在するというところでしょうか。 アマテラスと並ぶタ...
伊勢神宮の成り立ちや背景を考察した本。 伊勢神宮はアマテラスを祭る日本最高の神社として有名ですが、その歴史的背景には天皇家の成り立ちと覆いかぶさる。皇祖神として、日本をまとめるため、神の血統としての天皇家の権威を高めるために存在するというところでしょうか。 アマテラスと並ぶタカビムスヒの太陽神との関係や壬申の乱、設立当時の大陸と日本の関係など興味深く読めました。 純粋に参拝できれと思います。神社のありようや存在意義は時代時代によって違うと思いますから。
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最初は少々だるいのだけど、後半はぐいぐい惹き付けられる。なぜ伊勢なのか、何故外来神のタカミムスヒを祭っていた伊勢がアマテラスを祭るようになったのか、なぜイザナギ・イザナミという親がありながら、アマテラスが皇祖になったのか(親があるならその親が皇祖のはず)、そして皇祖神としてのアマ...
最初は少々だるいのだけど、後半はぐいぐい惹き付けられる。なぜ伊勢なのか、何故外来神のタカミムスヒを祭っていた伊勢がアマテラスを祭るようになったのか、なぜイザナギ・イザナミという親がありながら、アマテラスが皇祖になったのか(親があるならその親が皇祖のはず)、そして皇祖神としてのアマテラスがなぜ伊勢にまつられているのか、なぜ一度途絶えた斎宮が天武・持統で再開されるのか、古事記・日本書紀の記載になぜ齟齬があるのか、平易な文で丁寧に検証しながら仮説を展開していく。すっ飛んでてもう少し説明がほしいところもあるが読み物としても面白い。天智、壬申の乱、天武・持統の時代に興味があるひとにもオススメ。天智・天武が同父母兄弟という記載に以前から唱えられていた異論に関連もある。明治維新の廃仏毀釈に通じるところも。神も仏も政治に利用してきた人間のたくましさよ。
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神道系の知識の参考にしたうちの一冊. 伊勢神宮の創立から目的まで,色々な角度から紐解いていく過程を含め楽しめた.
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日本は昔からアマテラスを最高神として祀っていたのではなく、外来の神であるタカミムスヒ(男性の太陽神)を祀っていた。当初、伊勢神宮はタカミムスヒのために創設されたが、ある時からアマテラスが最高神になっていく。しかも、皇祖神に。キーは壬申の乱で勝利した大海人皇子。
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どちらかというと、副題の「アマテラスと天皇の発明」の方が 内容をよく表していると思います。 予備知識なく読めるよう、丁寧に書かれています。 日本の成り立ちについて、興味が持てます。
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伊勢神宮がどんなところか調べたら、その歴史を知りたくなった。 丹念な研究、緻密な分析に基づいた大胆な推論が展開されて、とても刺激的だった。 今度は、古事記、日本書紀、古代史について詳しく知りたくなった。
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