ハニーズと八つの秘めごと の商品レビュー
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短編集。 ブーツ…バンドマンである主人公とその仲間たちの話 泣かなくなった物語…家族の話。不倫する父と従順な母、すこしゆがんだ娘 粉…セックスレスの夫婦の話 虫歯の薬みたいなもの…久しぶりに地元に帰った主人公が元彼と会う話 犬と椎茸…余命いくばくもない元彼の妻と主人公の話 他人の島…定年退職する食品工場の同僚の話 きっとね。…浮気性のゲイとその恋人の話 ダッチオーブン…不倫して入る夫とそれに気づきつつある妻の話 ハニーズ…女子大生時代に写真を撮られた仲間たちと、それを撮った写真家の話 「犬と椎茸」「きっとね。」「ダッチオーブン」が気に入った。 特に「ダッチオーブン」は不倫を隠せていると思っている夫がダッチオーブンを買い、手ずから料理をして夫婦の再構築を決意する話だが、妻の気持ちに寄り添ってしまいすこしつらい。
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短編。 バンド仲間が脱退することになったのを知ったときに履いていたブーツ 幼い頃に見た父母の不安定な関係。 中古の車を買った夫が毎日飲んでいるハブ粉 中学時代の同級生と久しぶりに再会した心境 恋人だった人を取られた友人が病気で死期が近かったこと 島の工場で同僚だった人との別れ 浮気性のゲイの人の恋愛 ダッチオーブンを突然買ってきた夫の嘘を許す妻 大学時代からの特別な友人と、不倫の末の妊娠と決意。 人が、秘めている思い。 もう愛されてはいないのかもしれない夫婦関係は 淡泊で寂しくて、すごいうまいと思う。 虫歯の薬みたいなもの、は 同級生とか懐かしさとかが読んでいて自分の記憶がつらくなったw 読みやすくてたのしーっ)^o^(
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数年ぶりの井上荒野!相変わらずの荒野節、心地よかったです。 女の俗っぽい嫌なところを、ざっぱり切り捨てるように書くところが良い。 いずれも、それぞれ事情を抱えたひとびとの、人生のワンシーンを切り取った短篇集。 ただ、これという短編が特になかったのが残念。
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秘めごと、嘘のお話。 「八つの秘めごと」はどこから来たのか・・・9つの短編です。 人は皆、何か秘密を抱えて生きているものだと思う。 秘密を秘密にしておくため、時には嘘でごまかす。 大事なものを守るため、幸せを手に入れるため、理由はそれぞれ違うけど、やっぱりちょっと、それ...
秘めごと、嘘のお話。 「八つの秘めごと」はどこから来たのか・・・9つの短編です。 人は皆、何か秘密を抱えて生きているものだと思う。 秘密を秘密にしておくため、時には嘘でごまかす。 大事なものを守るため、幸せを手に入れるため、理由はそれぞれ違うけど、やっぱりちょっと、それでいいのかな、と思ってしまう。 嘘をつくのは、苦しいから。
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井上荒野の小説はこれが初めて。 まったく先入観を持たないままで読んだんだけど、あまり私の感情にコミットしてくる作品ではなかったかな。 女性特有のドロドロした部分を表現してはいるんだけど、なんか俗っぽさがありすぎる気がした。 この本は短編集なので、次は長編を読んでみようと思う。
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最近次々に新作が刊行されている、井上荒野さん。 図書館でまとめ借りしてきました。 こちらは、“秘密”がキーワードとなっている短編集。 どのお話ももやもやっとした内容ですが、 そこが井上荒野さんらしいなァと思う。 井上さんの書く、“自分ではどうしようもないこと”が、 とても好き...
最近次々に新作が刊行されている、井上荒野さん。 図書館でまとめ借りしてきました。 こちらは、“秘密”がキーワードとなっている短編集。 どのお話ももやもやっとした内容ですが、 そこが井上荒野さんらしいなァと思う。 井上さんの書く、“自分ではどうしようもないこと”が、 とても好きだ。 “どうしようもないこと” を“どうにかしよう”としない。 読み手によっては焦れったさとか、曖昧さについて いけない人もいるのではないかと思う。 “どうしようもない現実”に、向き合ったときの 主人公達の気持ちや行動が、至極理解できるから、 もやもやした気持ちを忘れたことにして、 また、井上さんの作品を手にとってしまうんだな・・・。
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井上荒野さんの小説はちょっとセクシーで微妙な心の変化や人間関係の描写が素晴らしいです。「泣かなくなった物語」は小説家の父親が出てきます。私小説?興味深かったです。9篇どれもがステキな恋愛小説短編集でした。
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どの話も薄いなぁ、というのが第一の感想。読み終わってすぐ目次に戻ってみても、タイトルと内容が結び付かない(笑) でも、人間の一生(しかもその一瞬だけを切り取る短編で表す一部分)なんてそんなもんだよな、と自省も込めて(?)思ったりもしました。
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さらっと。このひとの文体と、「何にも言わないのにつたわる」ところがとてもすき。この本はタイトルと装丁通り(?)とても女子っぽい、本なので、もうちょっとさらっとしてたら、いいかなと思いました。
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短編集。 読んだらすぐ忘れちゃうくらいの 印象薄い話ばかりでした。 「ダッチオーブン」は他の本で読んだ覚えがあるけど 何だったかな?
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