死体入門 の商品レビュー
死体に遭遇し続ける人達でさえ「死」の理解はできなあい。"死という現象の入り口に立っているにすぎない、生きている人間が死体を考える場合結局は「入門」者でしかない"という考えからこの本のタイトルは「死体入門」になったらしい。確かに言われてみれば。篤志献体など初めて...
死体に遭遇し続ける人達でさえ「死」の理解はできなあい。"死という現象の入り口に立っているにすぎない、生きている人間が死体を考える場合結局は「入門」者でしかない"という考えからこの本のタイトルは「死体入門」になったらしい。確かに言われてみれば。篤志献体など初めて知るお話も盛りだくさんで興味深かったです
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必ず訪れるのに、誰にも理解できないもの、死とはそういうものですね。体験した時には本人は死んでて、他人に伝えることはできないから。藤井司 著「死体入門」、2011.2発行。さっと一読しました。死ねば血流は止まり、体は硬直。ということは、生きてるときは、血流の循環、体の柔軟性が大事な...
必ず訪れるのに、誰にも理解できないもの、死とはそういうものですね。体験した時には本人は死んでて、他人に伝えることはできないから。藤井司 著「死体入門」、2011.2発行。さっと一読しました。死ねば血流は止まり、体は硬直。ということは、生きてるときは、血流の循環、体の柔軟性が大事なんだなと今さらながら感じました。また骨を見れば(特に背骨)老化はよくわかるそうです。面白かったのは蹲踞の姿勢ができるかどうかで踵の骨が違ってくると。洋式トイレが和式を超えたのが1977年、日本文化の大きな変換のひとつでしたね。
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人間の「死体」を歴史資料などを用いて、解説していくマニアックな本。リアルな死体が掲載されているわけではないのでご安心を。死体についての腐敗プロセスなど純粋に知識として楽しめたと思う。
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帯の言葉は「人間は、死んだらどうなるのだろう?」とあるが、決して天国や地獄の話ではなく、死体が物理的あるいは生物学的にどうなるかという話だ。現代日本では慎重に人の目から遠ざけられてきた死体の姿を、法医学者が丁寧に説明している。 記述されている内容はとても学術的だが、不気味さ...
帯の言葉は「人間は、死んだらどうなるのだろう?」とあるが、決して天国や地獄の話ではなく、死体が物理的あるいは生物学的にどうなるかという話だ。現代日本では慎重に人の目から遠ざけられてきた死体の姿を、法医学者が丁寧に説明している。 記述されている内容はとても学術的だが、不気味さやグロテスクさが回避されているのはむしろストーリーテラーとしての著者の力量によるところが大きい。本書の中でもやや自虐的に語られているが、著者は実に死体がお好きなようで、まるで鉄道少年が新幹線を語るように嬉々として死体を語っている。その語り口があまりに面白いので、読んでるこちらも死体が好きになってしまいそうだ。 さらに、ミイラの歴史や現代における死体の扱われ方まで、タイトルに恥じない内容が詰まっている。とにかく面白い本だ。テーマがテーマだけに興味を持たない人も多かろうが、ぜひ多くの人に読んでもらいたい。 幸か不幸か、死んでから白骨化するまで放置された死体を私たち一般人が見る機会は皆無に等しい。けれどもし何らかの状況でそれを見る機会ができてしまったとしても、これを読んでおけば落ち着いて観察できる・・・かもしれない。ミイラに処理するのは難しいだろうけど。
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死体となると、葬儀くらいでしかみたことはありません。死体の表情なんかは穏やかだったのですが、顔の血色についてはやっぱり生きている人とは違う印象を受けて、「この人はもう生きていないんだな」ということを感じた覚えがあります。 この本は全体的に法医学観点から死や死体について書かれ...
死体となると、葬儀くらいでしかみたことはありません。死体の表情なんかは穏やかだったのですが、顔の血色についてはやっぱり生きている人とは違う印象を受けて、「この人はもう生きていないんだな」ということを感じた覚えがあります。 この本は全体的に法医学観点から死や死体について書かれています。医学的な死の定義の話や、死体をほったらかしていたらどんなふうに腐敗していくか。 ミイラの話や、死体が生まれた後の使われ方などなど…… 面白かったのはカラーで挿入されている「九相詩絵巻」これは平安時代に書かれた生きている人が、どんなふうに骨になっていくかを絵で表したものです。 死体は放っておくと中にガスが溜まってものすごく身体が膨らんでくる、ということは聞いたことがあったのですが、絵で見ると予想以上に膨らんでいて驚きでした。これは実際には見たくないなあ……
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国内では数少ない法医学者の一人が書き下ろした、死生学と死体学の入門書。生々しい遺体の写真や図版はないので、そういうのがダメな人でも、まあ安心して読める、はずだ。 人は必ず死ぬ。自然死や病死であれば、変化が生じる前に然るべき手順を踏んで荼毘に付す。事件現場ではブルーシートで現...
国内では数少ない法医学者の一人が書き下ろした、死生学と死体学の入門書。生々しい遺体の写真や図版はないので、そういうのがダメな人でも、まあ安心して読める、はずだ。 人は必ず死ぬ。自然死や病死であれば、変化が生じる前に然るべき手順を踏んで荼毘に付す。事件現場ではブルーシートで現場を隠す。そうした職業に就いているか、たまたま見つけてしまうか、身近に置いておかない限り、生前とは大きく異なったご遺体を目にすることは滅多にない。そして、そうした遺体を目にした人は、誰もが思うだろう。「ドラマとは違うんだな」と。 死は“汚れ”として忌避され、隠される。自分から興味を持たない限り、人は死に対して無知なままだ。もちろんそれは悪いことではない。 だが、死を知ることで生を学ぶこともある。遺体を研究することで生きている人の利になることもある。 「死の瞬間」について。 放置された遺体はどのように変化するのか。 東西のミイラ文化。 死体に関する法律や葬儀のこと。 そして、遺体を扱う学問の重要性。 死を隠そうとするのは悪いことではない。だが死を隠し続けることで死に対する幻想性が増し、ドラマのように「死んでも綺麗なままでいられる」という思い込みに囚われ、自死に臨む人が増えるのではないか、という不安を時々抱く。時には「死」の現実を正しく伝えることが重要なのではないか。そう思うのだ。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
死体関連は法医学者の上野正彦氏の本を愛読しているが発売当初から気になっていたので読んでみた。つい先日、父が生死の境を彷徨ったという事と私が居ないはずの父の姿と足音を聞いたという謎の体験もあり、読む決心がついた感じである。死体を図で説明したり、骸骨で出来たオブジェ(という表現で良いのかは謎だが)やミイラなど普通では目にする事が出来ないものを拝見できたので良かった。人間の身体というよりは『生』を持った生物全てが不思議である。上野氏の本も良いが視野を広げるためにはこの本がおすすめである。
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法医学に関する新書。 普段の生活では見ることの無い分野だけに、おすすめ。 教科書ではなく、あくまで雑学本。学生時代に法医学の講義を受けたことはあるけど、それを色々と思い出した。 欄外のコラムもエスプリが効いている。
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(推薦者コメント) 死は誰にでも訪れるが、死を直視できる年齢になる前にだって、誰しも突然死ぬかもしれないのは言うまでもないこと。では、死ぬと誰もがなってしまう「死体」について考えたことのある人はいるだろうか。死ぬことや死体というものについて解説してくれる本。
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絵図や注釈が丁寧でとても分かりやすく読みやすい。 ただ、自分にとっては雑学的な知識以上の何かを得ることはできなかった。
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