きみはポラリス の商品レビュー
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ただ甘いだけじゃない恋の話。 いやでも意識を傾けさせられて世界の観かたが変わってしまいそうな恋の話。 酸っぱいより苦い、ちょっと毒にもなりそうな感じで、相手も自分も嫌なところを見ていくような恋の話。 これまでしてたのは恋だったのだろうと思った。 いつか穏やかな愛と目まぐるしい共有タスクが降ってくるのかな。いつかそうなるのを望んでいるのかもしれないな。嵐の渦中で、質量をかけあうのを厭わないコミュニケーションをしたいような人と、城を築きたい。
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春太の毎日 が単純な話だけどすごく良かった。何も考えずに読めるほっこりストーリー。 他のストーリーも短い文章に切ない気持ちや愛しくなる瞬間がギュッと詰まっていていつか読み返したい短編集。
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恋愛小説は普段あまり読まないのですが、偶には別のジャンルも手をつけてみたいと思い、また短編ということで読みやすさを考え購入しました。 あとがきにもあるように、料理のフルコースを思わせる様な、色んな種類の恋愛を楽しめて、読みごたえがありました。時々殺人や不倫などタブーもあり、甘酸っぱい恋愛モノが続くと思っていた自分には比較的刺激的な作品でした。 「永遠に完成しない二通の手紙」では、(寂しさ)を主人公が文章で表現する場面があり、その表現が素敵すぎるなと思いました。同時に主人公の本当の気持ちにも重なる様な切なさがあります。 「裏切らないこと」では、自分が過去に大切にしていた物と今大切にしたい人との違い。当たり前のこと…とは思うのに、文章として改めて見るともしかしたら身に染みて感じていなかったのではないか、と気付かされ、 「夜に溢れるもの」では、恋愛に限らず、その人の少し変わった性質も、別の人から見れば美徳に映るものだと感じました。どちらも真実と言えば真実ですが、その人物にどれだけ心が傾いているかでこんなにも変わるのかと思いました。 「春太の毎日」は一番キュンとくる作品でした。人ではない生き物からの目線の小説も面白いと思わせる作品でした。 恋と言うより愛に近い作品が多く、中には考えさせられる内容もあり、深くて苦くて甘い、ただこの小説程ではないにしても、恋の先に何かを見つけられたら良いと思います。
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人は生まれながらに恋を恋だと知っている。様々なカタチの恋愛を描く短編集。 個人的には、特殊な恋愛を作為的に創作した感じが合わなくてハマらなかった。倫理を外れた愛は純粋で好きだが、それは緻密な心情描写があってのものだろう。
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作者自身が設定した「自分お題」のある話もある。以下、禁忌、王道、信仰、三角関係、共同作業、年齢差、初恋。 一編目は依頼者から提示されたお題だが、ラブレター。そのラブレターの始まりが、最後の初恋。
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さすがといっていい農家、やはり文章の運びがうまい。適切な文字選択と、文章量は、短編小説を読み情景を頭を思い浮かべる際に必要となるが、本作はそれら必要な要素がすべてそろっていたように思う。いろんな形の「恋愛模様」を描いてくれたが、どの話も、簡潔で意外性があり、読んでいて飽きなかった...
さすがといっていい農家、やはり文章の運びがうまい。適切な文字選択と、文章量は、短編小説を読み情景を頭を思い浮かべる際に必要となるが、本作はそれら必要な要素がすべてそろっていたように思う。いろんな形の「恋愛模様」を描いてくれたが、どの話も、簡潔で意外性があり、読んでいて飽きなかった。特に好きだったは話は最後から二番目の星にまつわる話だ。 ポラリスの意味を調べてみたが、それもいろいろと考えさせられる。
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幼稚園や小学生の頃、何もかもがキラキラ見えた時代。 その時の私が、お姫様の指輪セットとか宝石セットをみて目を輝かせているような気持ちになった。 キラキラに心を奪われ、はぁ、、(ハート) 大人になってからもこんな気持ちになれて幸せだ。 キラキラと同時にじーーーんとじんわり心が暖か...
幼稚園や小学生の頃、何もかもがキラキラ見えた時代。 その時の私が、お姫様の指輪セットとか宝石セットをみて目を輝かせているような気持ちになった。 キラキラに心を奪われ、はぁ、、(ハート) 大人になってからもこんな気持ちになれて幸せだ。 キラキラと同時にじーーーんとじんわり心が暖かい。 私にとって宝石箱みたいな1冊でした。 いちばんのお気に入りは、冬の一等星。 たった数時間の出来事なのに、ずっと思い出しちゃう秘密の宝物。私にもあります。
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本屋さんでなんとなく気になって買ってみた三浦しをんさんの本。 最高に好きなタイプの本だった。エモい。 帯の通り、最強の恋愛小説。
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めちゃめちゃじーんと来た。 最初と最後の話の、実ることの無い片思いに胸がきゅっとする。 「骨片」は、時代小説のような暖かい雰囲気がしてよかった。
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再読。11の短編。 「永遠に完成しない一通の手紙」「永遠につづく手紙の最初の一文」は不変の推し。 今回は「裏切らないこと」が印象に残った。 巻末にお題一覧があり、それを踏まえるとまた一段と味わい深い短編集。 「夜にあふれるもの」のお題が「信仰」で納得というか。
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