NHKスペシャル 日本人はなぜ戦争へと向かったのか(上) の商品レビュー
戦略的な視点を持ったリーダーがおらず、部門ごとの利害で動いた末に戦争へと歩んでしまった。現在の日本も同様だな〜。ため息。
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第1章外交では、「変化する世界情勢に対応できなかった日本の外交」について、第2章陸軍では、「巨大化した陸軍が暴走に至ったメカニズム」について記されているが、内容的に非常に難しかった、と言うのが正直な感想である。日本が戦争へ向かっていった理由を知りたかったのであるが、そう簡単に理解...
第1章外交では、「変化する世界情勢に対応できなかった日本の外交」について、第2章陸軍では、「巨大化した陸軍が暴走に至ったメカニズム」について記されているが、内容的に非常に難しかった、と言うのが正直な感想である。日本が戦争へ向かっていった理由を知りたかったのであるが、そう簡単に理解できることじゃないようだ。
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同名のNHKスペシャル前半2本、「外交敗戦 孤立への道」、「巨大組織“陸軍”暴走のメカニズム」を一冊にまとめたもの。外交戦略の失敗と陸軍の暴走を解き明かす。 誰もが「ここまで行ったら踏みとどまろう」と思いつつも、後ろから他の誰かに押されて停止線を越えていく様はまさしく集団自殺。総...
同名のNHKスペシャル前半2本、「外交敗戦 孤立への道」、「巨大組織“陸軍”暴走のメカニズム」を一冊にまとめたもの。外交戦略の失敗と陸軍の暴走を解き明かす。 誰もが「ここまで行ったら踏みとどまろう」と思いつつも、後ろから他の誰かに押されて停止線を越えていく様はまさしく集団自殺。総理が2-3人殺される、昭和上皇押し込めまで行く覚悟があったら止まったんだろうか?まぁ、それでも破局したとしか思えない集団狂気のありさまが冷静な検証の中で浮かび上がります。
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「なぜ戦争に向かったのか」いう質問は、2種類の解釈ができる。 ひとつは「なぜ勝てそうもない戦争に向かったのか」。もうひとつは「なぜ戦争という手段を選んだのか」。2つの問は似ているようで全く違う。答えも全然違う。 本書は「なぜ勝てそうもない戦争に向かったのか」について答えようとし...
「なぜ戦争に向かったのか」いう質問は、2種類の解釈ができる。 ひとつは「なぜ勝てそうもない戦争に向かったのか」。もうひとつは「なぜ戦争という手段を選んだのか」。2つの問は似ているようで全く違う。答えも全然違う。 本書は「なぜ勝てそうもない戦争に向かったのか」について答えようとしている。無謀な戦争を大日本帝国の判断ミス、決断ミスと捉えて、その原因を突き止めようとする。それはそれで面白い。外交的孤立、ジャーナリズムの迎合、決断するリーダーを持たない統治機構、といった「戦犯」が分析される。もっとも最後の一つは間違いだとぼくは思う。決断するリーダーがいたナチスだって似たような経緯をたどっているのだから。 だが、「なぜ勝てそうもない戦争に向かったのか」という問いかけは、戦争の是非を語らない。問題は戦争をしたことではなく、戦争に負けたことだからだ。もしあの戦争に勝っていたら、本書は「日本人はなぜ戦争に勝てたのか」というタイトルだっただろう。 だが、戦争に疑問を持つ人の多くは、「なぜ勝てそうもない戦争を」ではなく「なぜ戦争を」こそが知りたい。なぜ大日本帝国は、わざわざ海を渡って近所の国に攻めこまなければならなかったのか。なぜ何百万の人々を殺し、また殺されなければならなかったのか。自分が生きてきた数十年の長さを思い、その数百万倍の失われた人生と可能性を考えるとき、あれは仕方ないことだったのだと片付けるのは難しい。 ぼくも知りたいのだ。なぜ?
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菊池研宗 「日本が陥った負の組織論」 陸軍の行動は人間らしいとは思えないものではなく、戦争状態が彼らを狂わせたと考えていた。しかし、戦争状態が全ての原因ではなく、しかもほとんどが人間らしい行動であったことはかなりの驚きであった。また、改めて人間の欲深さ(損得計算による行動など)を痛感させられた。
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Nスぺで見た陸軍暴走のメカニズムを改めて確認したくて手にとった。 教科書では一言で片付かれる「軍部の暴走」という単語の意味がようやく分かる。軍隊が政治から離れて意志し行動を起こすことは、ある人から見ればメカニズムとして想像し易いものなのかもしれない。何も戦前戦中の軍籍に居た人だけ...
Nスぺで見た陸軍暴走のメカニズムを改めて確認したくて手にとった。 教科書では一言で片付かれる「軍部の暴走」という単語の意味がようやく分かる。軍隊が政治から離れて意志し行動を起こすことは、ある人から見ればメカニズムとして想像し易いものなのかもしれない。何も戦前戦中の軍籍に居た人だけでなく、組織の中で組織の意思決定に携わる人にとっては想像に難くないだろう。 しかし教科書の内で一単語で済ませる所を、はっきりと文章にしているのにはとても価値があると思う。 何も知らなければ、単に「軍隊」≒「暴走」≒「悪」と短絡的に捉えてしまうかもしれない「軍部の暴走」。組織と人の関係にとって何が本当の悪であるのか、見つめ直したい。
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TV放送を観て「これは凄い!」ってなって録画も観て、結局本まで買ってしまいましたよ、と。 何が凄いって、ちょっと引くくらい「今」、ってコトです。 本書で論点となっているのは以下の4つ。 ・外交:世界を読み違えた日本 ・陸軍:戦略なき人事が国を滅ぼす ・メディアと民衆:&quo...
TV放送を観て「これは凄い!」ってなって録画も観て、結局本まで買ってしまいましたよ、と。 何が凄いって、ちょっと引くくらい「今」、ってコトです。 本書で論点となっているのは以下の4つ。 ・外交:世界を読み違えた日本 ・陸軍:戦略なき人事が国を滅ぼす ・メディアと民衆:"世論"と"国益"のための報道 ・指導者:"非決定"が導いた戦争 内向きの論理で外から大顰蹙をかうとか、偏ったキモチワルイ報道とか、決められないトップとか、もうさーあれ?今の話?みたいな。 前にも書いたかもしれないけど、「もう戦争なんてしないから、いいでしょ!?過去の戦争のことは見ないままでいさせて。」は許されないと思うんだ。 だって、当時だってだぁれも戦争なんてしたくなかったんだから。 それでも、戦争を選んでしまった。選ばざるを得なかった。 じゃあ、今の私たちがしないといけないのは、「何故戦争を選んでしまったのか。」を、その道程をよく見て、同じようなことになった時に、「ん?危ないぞ?」って気が付くことができるようにすることだと、思うのです。
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日中戦争、太平洋戦争へと向かっていった日本の姿が脚色なしでよく描写されていると思う。NHKだからこそ安心して読める。
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1929年の世界大恐慌から日中戦争、そして大東亜戦争へと、なぜ日本がそのような道を辿ってしまったか。戦争を起こさない方策はあったのか。 ディテールに検討を加え書かれている。 近代日本史を読み解くことで、昨今の政治の失敗の本質もみえてくるような気がする。
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日本が戦争に向かったのは、戦略なき国家体制と同じく長期の見通しを持たない外交であろう。 また、陸軍が暴走したのは歴史の大きな流れに引きづられ、同じく長期の見通しを持たない戦略性からであろう。
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