日本人の坐り方 の商品レビュー
畳文化の日本における「坐り方」の歴史をを肩肘張らず俯瞰できる本。 正座で足が痺れて難儀した経験のある方は同意できる内容が多いかも(苦笑)
Posted by
このサイトは自分の読書録のまとめに使用しております。 書評は概要と共に下記URLにて記載。 http://yaminekoblog.blog47.fc2.com/blog-entry-726.html
Posted by
わたしたちは正座というと、あの両膝をそろえる坐り方を思い浮かべるが、それがなぜ正座なのかと問われると返事に窮する。本書は、日本人は昔からどんな坐り方をしていたのか、あの坐り方―「端座」がいつから、正座と呼ばれるようになったのかを、多くの図を引いて例証する(ゼミでの学生が協力したら...
わたしたちは正座というと、あの両膝をそろえる坐り方を思い浮かべるが、それがなぜ正座なのかと問われると返事に窮する。本書は、日本人は昔からどんな坐り方をしていたのか、あの坐り方―「端座」がいつから、正座と呼ばれるようになったのかを、多くの図を引いて例証する(ゼミでの学生が協力したらしい)。実は、日本人があのような坐り方をしだしたのは、そんなに昔ではなく、江戸末期から明治にかけてだという。それ以前の日本人は、あぐらや、お姉さん座りをしたし、男は脇息なるもたれの道具も使っている。「正座」ということば自身、出てくるのは明治になってからだそうで、漱石などは「端座」「跪」と書いて「かしこまる」とフリガナをうっているらしい。この「跪く」は、日本語では、尊敬から屈服まで読み方があるが、中国語はむしろ屈服に傾く。中国で出た『漢語図解詞典』の「跪」は罪人のような姿である。これと日本人のいう正座とは大きな距離がある。なお、著者の『日本人と椅子』は最近筑摩文庫に入った。
Posted by
メモ 幕末のヤンキー坐りの写真に驚いた!! 茶道における正座=正しい唯一無二の坐り方 →硬直した考え方。思考の停止。「正しい」以外は全て間違いという思想 室町、江戸時代は胡坐や立膝、崩しなど臨機応変に座っていた 日本は床に座る文化であった。 坐=坐る姿勢、座=坐る...
メモ 幕末のヤンキー坐りの写真に驚いた!! 茶道における正座=正しい唯一無二の坐り方 →硬直した考え方。思考の停止。「正しい」以外は全て間違いという思想 室町、江戸時代は胡坐や立膝、崩しなど臨機応変に座っていた 日本は床に座る文化であった。 坐=坐る姿勢、座=坐る場所 胡坐(足を組む)と安坐(足を組まない) 貴族、宮廷女性、僧侶、庶民の坐り方=様々なバリエーション 庶民は正座より胡坐、立膝のほうが多かった。 →現代とは着物の寸法が違う。足首や股関節が軟らかかった? 武士のヤンキー坐り 正座と割座を併用したいた?(着物がゆったりして周りからは分からない) 正座は江戸時代後期に庶民へ一般化した(全員とは限らないが) →武家作法、幕府による着物の寸法への介入(×はしたない) 明治以降の礼法教育で正座しか教えなくなった。 「正座」という呼び方も明治以降に作られた? 正座=正しい姿でみんなそうしていたという思い込みがありますが、そうではなかったことがわかりました。考えてみれば、現代でもいろんな人がいるわけで、如何に楽をするか考えるのが人だと思います。坐り方には合理的な理由があり、正座以外も復権してほしいです。立膝は坐りやすい! 一方、正しいとされるもの以外が全て悪という風潮もなんとかしなければならないと思いました。ルールを守るためのルールではなく、何のためのルールかよく考えなければならないでしょう。
Posted by