いっぺんさん の商品レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
短編で、1話1話がちょうど良い長さなので、 さくさくと読み進めることができるし やっぱり朱川さんの小説に間違いはないという確信 怖いといっても、オカルト的な怖さではなくって 人の心や業の深さの怖さで、切なく悲しい気持ち 「磯幽霊・それから」は、そんな人の気持ちにぞっとしてしまった
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朱川さんを読むのは2作目(最初に読んだのは「花まんま」)。 花まんま=ちょっと怖いけど切なくなるような甘さがあった・・・けど、こちらは「人間の怖さ」みたいなものが全面に押し出されている感じ。 「いっぺんさん」はホロっときたけど、 「八十八姫」とか「山からくるもの」とか、・・・・う...
朱川さんを読むのは2作目(最初に読んだのは「花まんま」)。 花まんま=ちょっと怖いけど切なくなるような甘さがあった・・・けど、こちらは「人間の怖さ」みたいなものが全面に押し出されている感じ。 「いっぺんさん」はホロっときたけど、 「八十八姫」とか「山からくるもの」とか、・・・・うわァコワイ・・・と思います。
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じんわりと訪れてくる感動と恐怖を収めた短編集。 私のお気に入りは、「磯幽霊」の2篇と「蛇霊憑き」「山から来るもの」。人間が最も怖い生き物と痛感させられる。人の心にも入ってはいけない場所がある。 「山から来るもの」で祖母から言われた「あんた、わざわざ何しに来たのよ」って言葉に背筋が...
じんわりと訪れてくる感動と恐怖を収めた短編集。 私のお気に入りは、「磯幽霊」の2篇と「蛇霊憑き」「山から来るもの」。人間が最も怖い生き物と痛感させられる。人の心にも入ってはいけない場所がある。 「山から来るもの」で祖母から言われた「あんた、わざわざ何しに来たのよ」って言葉に背筋が凍りついた。
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― 懐かしく、不思議で、ときに恐ろしく、どこか切ない。 朱川さんの作品を読むと、いつもこういった世界に放り込まれる。 自然のままの山や川、いちめんの畑、お寺、点在する家。 ノスタルジックな世界の中をかけまわる、幼い子供の視点。 自然と共生しつつも、自然を畏れていたが故の、慣...
― 懐かしく、不思議で、ときに恐ろしく、どこか切ない。 朱川さんの作品を読むと、いつもこういった世界に放り込まれる。 自然のままの山や川、いちめんの畑、お寺、点在する家。 ノスタルジックな世界の中をかけまわる、幼い子供の視点。 自然と共生しつつも、自然を畏れていたが故の、慣わしや風習。 いかにも“日本”な舞台で起こる様々な不思議は、 薄暗く、静かな怖さがある。 それなのに、どうしてこんなにも美しいのだろう。 この人が作品の中で描く部分は、もちろん“怖い”部分だけれど、 今の日本の社会の中で、そういった風景が、すこしずつ忘れ去られていってしまうのも、寂しいと思ってしまう。
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じんわりしみいる恐怖と感動、と裏表紙に書いてあったが、 どちらかと言うと、恐怖の方が強いと思う短篇集。 子供だからといって許されると思うな、恐ろ、というかなり シビアな視点から書かれているようにも思う。 表題作は、主人公と一緒になって、 えっ、と話す相手を振り仰ぐ感じがした。 一...
じんわりしみいる恐怖と感動、と裏表紙に書いてあったが、 どちらかと言うと、恐怖の方が強いと思う短篇集。 子供だからといって許されると思うな、恐ろ、というかなり シビアな視点から書かれているようにも思う。 表題作は、主人公と一緒になって、 えっ、と話す相手を振り仰ぐ感じがした。 一緒になって涙を流していた。
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「都市伝説セピア」に通じるどろどろして、でも物悲しい感じ。 どれも印象的だけど「八十八姫」が最後に来ることでぐっと切なさがくる。
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短編9作。 やりきれないせつな怖さ。 じわじわと胸に突き刺さる後悔の念。 それでも、夕暮れに灯る玄関の明かりのように、心に暖かなものを残してくれる。
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切ないお話や、少しゾクッとするものまで詰まっている1冊です。 ミステリー的なお話が好きな人には、ぜひ読んでもらいたいです。 朱川さんの本は、こちらが初でしたが、ファンになりました。
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前半部の短編の方が面白かった。 表題作は結末が予想つく、わりとどこかで聞いたことある感じだったけど、ノスタルジックな雰囲気が生かされてて怖さがあった。 その次のコドモノクニは、読んでる最中は微妙だったが最後の一文でピリッとしてよかった。
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