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レーニンの墓(上) の商品レビュー

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2017/10/19

 新時代のソ連の改革者として華々しく登場し、共産圏の変革に勢いをもたらしたゴルバチョフが、わずか数年後にはその変革の勢いに取り残されてゆくプロセスを追いかけた生々しいドキュメンタリー。  近年の <中東の春> のときもそうであったが、何らかの形で勢いがついたときの歴史のとてつもな...

 新時代のソ連の改革者として華々しく登場し、共産圏の変革に勢いをもたらしたゴルバチョフが、わずか数年後にはその変革の勢いに取り残されてゆくプロセスを追いかけた生々しいドキュメンタリー。  近年の <中東の春> のときもそうであったが、何らかの形で勢いがついたときの歴史のとてつもない進展のエネルギーには、人間の浅知恵やそれが創り上げた制度などはとても太刀打ちできるものではないことがよく分かる。  

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2016/09/18

1991年にソ連が崩壊して20年、ゴルバチョフら当時の政治指導者、反体制派の人物多数に取材を重ね、帝国落日に至るまでの知られざる真実に迫った、傑作ノンフィクション!

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2013/08/16

 ゴルバチョフ時代のソ連末期の動きを非常に読み易くドラマとして描いています。ロイとジョレス・メドベージェフの双子の反体制派・歴史学者と科学者の父が赤軍将校だった1941年に突然連行され、そのまま命を絶っていく・・・。二人との別れの場面は感動的です。 ソ連時代の理不尽な殺戮の数々が...

 ゴルバチョフ時代のソ連末期の動きを非常に読み易くドラマとして描いています。ロイとジョレス・メドベージェフの双子の反体制派・歴史学者と科学者の父が赤軍将校だった1941年に突然連行され、そのまま命を絶っていく・・・。二人との別れの場面は感動的です。 ソ連時代の理不尽な殺戮の数々が生々しいです。スターリンの葬式前夜に酔払いたちが、歓声を挙げて祝っている姿の一方で、神と崇める人の死により群衆が悲しみのあまり殺到して、圧死者が多数発生したというのは何ともアンバランスな国でした。ゴルビーの高校時代の恋人へのインタビューはなかなか楽しいページでした。

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2012/06/16

上下巻通じての感想: 原著は1993年に出版されたものであり、なぜ今ごろになって日本語版なのだ?と当初は手にするのをためらった。しかし、旧ソ連崩壊の過程を綴ったという興味津々の内容であることと、非常に面白く読めた「東欧革命1989―ソ連帝国の崩壊」のヴィクター・セベスチェンとこの...

上下巻通じての感想: 原著は1993年に出版されたものであり、なぜ今ごろになって日本語版なのだ?と当初は手にするのをためらった。しかし、旧ソ連崩壊の過程を綴ったという興味津々の内容であることと、非常に面白く読めた「東欧革命1989―ソ連帝国の崩壊」のヴィクター・セベスチェンとこの本の著者が親交があるらしいということで、きっとこの本も面白く読めるにちがいないと思って読み始めた。 おそらく時系列に従ったルポルタージュが綴られているのだろうと思っていたら、そうではなく、著者がソ連内に滞在しつつ体験した事や当事者へのインタビュー(どちらかというと政治に携わったというよりも市民という立場の人々が多い)を交えながら、各視点ごとに章を重ねていくという記述スタイルだった。その各視点というのが共産党であったり、市民活動家だったり、炭鉱労働者だったり。そのように記述はされていながらも、グラスノスチにより旧ソ連恐怖政治の遺産(亡霊ともいうかな)が徐々にあらわになっていき、やがてはそれ自身の重みによって崩壊を迎えるに至ったということが非常に理解しやすく読めた。

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2011/12/03

西側のジャーナリストによる、ペレストロイカの回想記です。思いつくまま書き連ねてる感じの構成で、ちょっと読みにくいけど・・群像劇ぽくて面白いシーンもあり。下巻も読むかは微妙なとこだなー。

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2011/10/26

1988年から1991年にかけて、「ワシントン・ポスト」の特派員としてモスクワに滞在した著者が、その崩壊の様を内側から描いたノンフィクション。 証言、証拠に基づく歴史はせいぜいここ500年くらいのものだというが、本書はまさに生きた「歴史」である。 事実が明らかにする多様性と複雑さ...

1988年から1991年にかけて、「ワシントン・ポスト」の特派員としてモスクワに滞在した著者が、その崩壊の様を内側から描いたノンフィクション。 証言、証拠に基づく歴史はせいぜいここ500年くらいのものだというが、本書はまさに生きた「歴史」である。 事実が明らかにする多様性と複雑さはわたしたちを圧倒する。 93年に米国で上梓されたこの本は、その翌年にピュリッツァーを受賞した。 しかしながら日本語版である本書が刊行されたのは、2011年になってからだ。今ごろになってどうして?と訝ったが、理由はわからない。ただ単に翻訳者がみつからなかったのかもしれないし、売れる見込みがなかっただけなのかもしれない。 しかし、20年経った今だからこそ、見えてきたものもある。 「レーニンに比べれば、スターリンは羊だよ。」スターリンの側近だったモトロフはこう語ったという。 権威主義的支配と独裁の土壌は、社会と歴史の発展を強制することが可能だとする病的な教義と、革命的暴力の理想化にあった。 スターリンを生んだのは、階級闘争の道具として暴力を理想化し、「革命ロマンチシズム」としてことの当然の帰結だったと著者はいう。 スターリン治世下の恐怖を批判できるようになっても、全体主義体制は「宗教」であり、レーニンは信仰の対象だった。 ゴルバチョフはついぞその信仰から逃れることができなかった一人だ。 4章をまるまる費やして「8月クーデター」の顛末を描いた『一度目は悲劇として、二度目は茶番として』は、ヴィヴィッドで読み応えがある。 ゴルバチョフにはペレストロイカを「始めた」という業績がある。それは確かに評価されるべきだと著者は言う。それでノーベル平和賞も受賞したのだ。 だが、ロシア国内では彼には人気がない。 ペレストロイカを中だるみさせ後退させた挙げ句、党内の分裂を深め保守強硬派に「だらしなく無計画な8月クーデター」を起こさせたのは、間接的にはゴルバチョフの責任かもしれないとさえ思う。 あの時期、彼はあたかも愛人と本妻の間でどっち付かずの態度をとっていた優柔普段な男のようだった。そしてその両方から愛想を尽かされた。ゴルバチョフは、”彼が裏切った党の人間からは憎まれ、彼が見捨てた民主派からは無視された”。 ゴルバチョフがやりたかったのは、「改革」ではなく、スターリンからレーニンの正しい社会主義への「回帰」だった。が、それがもう「無理」なことであるのは本人が一番わかっていたはずだ。 ペレストロイカが解き放った民衆のエネルギーは、結果としてソ連そのものを、レーニン信仰を葬り去ることになった。 だが、レーニンは本当に葬り去られたのか。 ソ連の崩壊から20年が過ぎ、著者は「終わった」と思っていたことが幻想に過ぎなかったということを日本語版の序章で語っている。 今、次の選挙のパフォーマンスで皮のつなぎを着て大型のバイクにまたがるプーチンは、確かにかつてのスターリンのような独裁者ではない。だが、世界の誰もがロシアの権力を握っているのはメドベーフジェフ大統領ではなくプーチンその人だということを知っている。 クレムリンすなわちプーチンに反抗的な態度を取り、勝手に中国とビジネスをはじめようとしようするものならば、石油王ホドルコフスキーのようにシベリア送りになるだけだ。 権力の行使の仕方は、ソ連時代よりも洗練されているだけということに過ぎない。 ポスト共産主義世界はどこへ向かうのか。 著者が例えたヒロエニムス・ボスの三連画の世界のようにただそれを繰り返すだけなのだろうか。 そして、我々の資本主義社会とても、そうでないと誰が言い切れるのだろうかと思う。

Posted byブクログ

2011/05/30

子供が両親の行動を監視するよう教えられ、ある日突然、家族が、親戚が収容所送りになる。スターリンの大粛清時代は正に狂気。個人崇拝の恐怖のモデルだ。

Posted byブクログ